夏乃よる

身近な出来事や思ったことをポツポツと書きます。 稀に小説もどきを少し。 夏乃よるです…

夏乃よる

身近な出来事や思ったことをポツポツと書きます。 稀に小説もどきを少し。 夏乃よるです。絵を描いて暮らしています

最近の記事

A.M. 9:13

寝坊したのでゆっくり学校に行った。 晴れていて日差しが程よく暖かい。 こういう日、学校にそのまま行かずにいつもの場所に行きたくなってしまう。 学校近く、コンクリートの広場。 石のベンチに腰かけると、円形の広場の隅々までよく見える。 来る途中で寄ったコンビニで買った豆乳にストローを刺す。 私の好きな緑色のパッケージ。 本当はバナナだとかココアだとか、そんな味のものを飲みたかったのだけれど、この味しかなかったので仕方なくストローに口をつける。 お、意外と美味しい。 こんなに美味

    • 親友とご飯に行く約束をしている朝、10時半に目が覚めた。親友から何時にご飯にする?夜ご飯と昼ご飯、どっちがいいかな。と連絡がきていた。 昼がいいんじゃない?と答えた。 待ち合わせまでの残り時間、1時間半。

      • 【短編小説】小さな嫉妬

        ごとん。 自販機の取り口に手を伸ばし恭介はいちごミルクを掴んだ。暑かろうが寒かろうがいちごミルクは彼のマストである。レモンティーも好きだ。 なけなしの小遣いで買った飲み物をちびちびと飲みながら校舎棟の方に歩いてゆく。 自販機は校舎棟と体育館棟を渡る通路、つまり外にしかない。本日は生憎太陽が張り切っているようで、恭介の身体をじわじわと蝕んでゆく。 暑さにやられた彼はあ"〜、とよく分からない呻き声をあげながら校舎に入った。 「う〜ん、涼しい〜」 廊下はよく冷え

        • 新しく入れたゲームにハマっている。 ひとつの事にしか集中できないタイプなのでメインの界隈をおざなりにしていて罪悪感が酷い。 推し事は義務感でやると良くないので、今は目の前の興味に素直になろうとおもう。 関係ないが、母の誕生日が近いのでマッサージ機を購入した。かさばって隠しずらい

        • 親友とご飯に行く約束をしている朝、10時半に目が覚めた。親友から何時にご飯にする?夜ご飯と昼ご飯、どっちがいいかな。と連絡がきていた。 昼がいいんじゃない?と答えた。 待ち合わせまでの残り時間、1時間半。

        • 【短編小説】小さな嫉妬

        • 新しく入れたゲームにハマっている。 ひとつの事にしか集中できないタイプなのでメインの界隈をおざなりにしていて罪悪感が酷い。 推し事は義務感でやると良くないので、今は目の前の興味に素直になろうとおもう。 関係ないが、母の誕生日が近いのでマッサージ機を購入した。かさばって隠しずらい

          今からが徹夜だ。 最近徹夜をしすぎている。 一日に満足できないと、それを満たすまで寝られないような気がして、気がついたら5時とかになっている。 次の日睡眠不足で充実した一日を過ごせないので、悪循環だ。

          今からが徹夜だ。 最近徹夜をしすぎている。 一日に満足できないと、それを満たすまで寝られないような気がして、気がついたら5時とかになっている。 次の日睡眠不足で充実した一日を過ごせないので、悪循環だ。

          【短編小説】2022.8.10

          夢を見た。 夢というのはどうにも曖昧なもので、記憶が途切れていたり設定がめちゃくちゃだったり、矛盾があったりする。 ともかく、 最初はマンションに居たのだ。 薄暗くて、無機質で、狭い、アパートのような所だった。 1階の外からは緑色の光が薄く漏れ出ていて、誘われるように外に出た。真っ暗な夜の話だ。 外に出て、今が夜なのだと知ったような気もするし、 はじめからそのことを知っていたような気もする。 とにかく、視界が開けたその時、たまらぬ高揚感と自由を感じた。世界に「自由に

          【短編小説】2022.8.10

          【短編小説】木漏れ日の日

          すぅすぅと寝息を立てる主人の顔を横目で見て、その間抜けな顔を確認してから窓の外に目をやる。 木枠で囲まれ、全開になった窓からは外の景色が良く見える。木の間から白く漏れ出すひかりが地面を照らし、落ちた影の間を万華鏡のように照らしている。 いつもよりも少しばかり太陽が明るく照る今日は、鼻に入る空気がとても優しい。 人の何倍も敏感な嗅覚を、心地よく癒す香りがする。 すう、と息を吸えば鼻に広がる木の匂いに、微かに混じる葉の匂い。 これは森の香りだ。 町に出れば見える景色よりも

          【短編小説】木漏れ日の日

          【短編小説】始まりのフロンティア

          小鳥が鳴いている。うっすらと差し込む朝の光に反射し、アスファルトがてかてかと光っている。道路に生えた雑草の露がひとつぽたりと落ち、地面に染みを作る。ゆっくりと肩を伸ばした少女がふう、と息を吐くと肌寒い空気が白く染まる。  がちゃり。冷たいドアノブを捻り、重たいドアを開けると少女はコートを脱いだ。朝の静けさに包まれた部屋に、絹が擦れる音だけがする。脱いだコートをすぐ横のハンガーにかけ、中に入る。床に落ちているポテトチップスのゴミを踏みつけると、くしゃり、と中に入っている残りの

          【短編小説】始まりのフロンティア