思い出さなくなっていく
ごくたまに10年ほど前のいやなことを思い出すことがある。とはいえ、最近はそういうことも減った。もし次に嫌なことがあれば、即座に警察に通報するなり法的措置を検討するなり、断固たる対応がよいと考えている。躊躇なく、容赦なく、即座に動くのが大事だ。
最近ふと気づいた。たまに思い出す嫌な人物や事象らについて、前ほどの嫌悪感がなくなってきた。正確にいえば、以前わざわざ腹を立てるために流れ来る内容を確認していたが、最近はとにかくスルーして積極的に見ないことで、忘れるようになってきた。
体感でいえば、忘却するのにだいたい3年か5年くらいだろうか。その程度の時間が過ぎると、もはや3年前の自分も5年前の敵や嫌な事物も、ある程度は変化している。変化しているし、距離もあるから、まあ、もうバカバカしくなってくる。
神でさえ忘れてくれるらしいから、忘却は存外に人類にとって大事なことかもしれない。無論、忘れてはならぬ記憶や記録はあるだろう。しかしながら、どんなことであっても当人にとっては「忘れたい」「忘れたほうがよい=なかったことにしたい」記録や事象はあるのではないか。
厳密に考えると「忘却してもよい」ことは、たくさんあるのではないか。直截にいうとアレがアレで荒れなので、今日はここまでにする。
思い出さなくなっていくこと。死への距離と老化の実感ではあれど幸いなことだな、と思った。
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