20200612

餃子のかたち

恋人と餃子をつくった。

餃子を包むことって、子供が粘土で作ったへたくそなゾウとか、陶芸教室の体験でつくるいびつなマグカップみたいに、普段は目に見えないもやもやしたものが、手を通して具体的なかたちを与えられることだなと思った。

そのもやもやの正体は、食パンは何枚切りが好きかとか、爪のびてるなと思ってから実際に切るまでにかかる時間とか、本棚の本の並べ方とか、そういう瑣末なことが堆積した結果できたものだと思う。


恋人が包んだ餃子はひだが細かくたくさんついていて、私が包んだやつは少ない。

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