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4ヶ月の休職と私を救ってくれたマネージャー。

時が過ぎるのは早いもので、もう8月だ。

noteを見ていると、休職中の方が意外と多く、人生の中で色んなステージの方が投稿しているんだなと思う。私はうつ状態から脱出し、またゆっくりと歩き始めたところだ。

私がうつ状態という診断を受けたのは2021年1月下旬。そこから5月下旬まで、トータル4ヶ月も休職していた。周りに1ヶ月ほど休職したりしていた人もいたので、最初は自分も一ヶ月程で復帰するんだろうと漠然と思っていた。ただ、回復するのには人それぞれペースというものがあるらしいということは今回のことで身にしみてわかった。


休職をするまでには人それぞれ色んなステップがあるんだろうが、私の場合は職場のマネージャーに救われて休職した。

話すと長くなるのでうつ状態になった原因は省略するが、2021年1月、私はうつ状態真っ只中だった。寝ても覚めても考えることといえば自殺のことばかり。英会話のレッスンを教えながら、「あの窓から飛び降りれば死ねるのにな。」なんて考える。ニュースで芸能人が自殺したと流れてくると「うらやましいな。」「どうやって死んだんだろう。」「死にたい気持ち、私にもわかるよ。」と、このような考えが頭を巡る。

今思えば不謹慎で、このような考えを持つことさえも良いことではないとわかるのだが、その時の私にはそのようなことは判断できなかった。ただただ消えてなくなりたい、とそれしか頭になかった。

朝起きて涙。仕事に行くまでの道で涙。レッスンの合間にトイレで涙。レッスンがない時は空いている教室で涙。仕事終わりの帰宅途中で涙。

とにかくよく泣いていた。いっぱいいっぱい過ぎて感情のコントロールなんてものはできなくなっていた。あれ程までの自殺願望を抱えていながら、唯一留まった理由は、母を悲しませたくなかったからだ。母がいなければとうの昔に死んでいたと思う。


とにかく、そんな状態なので、もう仕事を続けていくのは難しいだろうという判断をした。マネージャーに言おう、と思った。「仕事を辞めたいです。」と。

2021年1月16日(土)忙しい土曜日のレッスンをすべて終え、マネージャーと空いている部屋に入った。深呼吸をして話し始める。自分の精神状態と状況は話した。でも、「仕事を辞めたいです。」の一言が言えなかった。

実は私、仕事が大好きなのである。英会話スクールで英語を教えたいというのは私の夢だったし、英語が好き、子どもが好き、人と話すことが好き、英語に囲まれているだけで幸せ♡みたいな人間なので、この職は私にとってかけがえのないものなのだ。うつ状態になったのも、仕事とは何の関係もなかった。プライベートでショックなことが立て続けに起こり、バランスを崩しただけだった。

とりあえず、自分が精神的に非常に不安定な状況にあり、自殺願望まで抱えているということまで伝えて、その日の話は終わった。また明日連絡させてくださいというようなことをマネージャーは言ったと思うがよく覚えていない。

でも実際に次の日に連絡が来た。日曜で休みなのにも関わらず、私を心配して電話をくださったのだ。しかも、私よりも何倍も私のことを考えてくださっていた。

「僕は〇〇先生はしばらくお休みした方がいいと思うんです。とりあえず月曜日はお休みにしましょう。学校のことは僕がなんとかするので。」と日曜の電話でそう言って、その後はもう早かった。

月曜には上司たちに報告を済ませ、私に病院で診てもらうことを勧めてくれた。これについては上司たちと決めたことらしいが。

私は水曜日にはメンタルクリニックで診察を受け、1〜2ヶ月の自宅療養が必要だという診断を受けた。

マネージャーに相談してたった4日後、私は休職していた。


メンタルクリニックの先生が言うには、「どれだけ好きな仕事でもストレスになることはある」らしい。知らなかったけど、そうなんだろう。仕事を休んでいなかったら良くなってもいなかったと思うから。


あの時マネージャーが真摯に受け止めてくれていなければ、私は今ここでこんな風にうつ状態だった頃のことを書いてはいないだろう。

「僕は〇〇先生には楽しくレッスンしてもらいたいし、元気になったらまた一緒に働きたいんで。」

そんな風に言ってくれる人って、この世の中にどれくらいいるんだろう。私は本当に恵まれた職場で働かせてもらっていると思う。

休職中はマネージャーからの連絡は来なかった。復帰後に「ラインしようか迷ったんだけど、迷うならやめたほうがいいんじゃない?って言われて連絡しなかったんです。僕が言ったことが〇〇先生にどう響くかわからなかったから。」と言われた。どこまでも人のことを考えられる人なんだと思った。こんな方だからマネージャーが務まるのか。すごいな。


休職を始めて2ヶ月経った頃、メンタルクリニックの先生からは復帰しても大丈夫だという診断を受けた。しかし、産業医の先生との面談ではまだ療養が必要だということになり、さらに2ヶ月休職することになった。今思えば2ヶ月では足りなかったと思う。

「死にたい」と思っていた人間が考えを変えるのには相当な時間がかかることを知った。

2ヶ月休んでも仕事に復帰できないなんて、このままではだめだと思い、自分がその時抱えていた問題解決に取り組み始めてようやく回復し始めることができたんだと思う。言ってみれば、最初の2ヶ月はただの充電期間。前を見るとか、問題を解決したいとか、そんなことは考えられず、ただただボーッと動けるようになるのを待っていただけなのかなと思う。


色んな人がいるが、それぞれがぞれぞれのペースで歩んでいけばいいんだと思う。人と比べて、昔の自分と比べて、焦ったりするけど、時間がかかることはある。うつ状態とか、私の場合で言えば過食症もそうだけど、一晩では治らない。でも、必要なだけ時間をかければ、ちゃんと光は見える。希望もまた持てるようになる。

もし今苦しんでいる人がいるなら、その人の近くに誰か支えてくれる人がいますように。いつか「生きてていいんだ。」って思える日が来ますように。そしていつか「死ななくてよかった。」って思える日が来ますように。そしてその後には「こんなことがやってみたい。」と前を向ける楽しい日々が訪れますように。





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