2024冬 北海道滞在四日目
東川町から場所を移し、
北海道のさらに北部。
『朱鞠内湖』
僕の次回作のメインロケ地にしたい場所。
11月にシナリオを書くために毎日の様に通った湖。
晩秋の姿から、初雪まで様々な姿を見せてくれました。
だけど、なんだか朱鞠内湖は僕に厳しかったです。
もちろんヒグマの危険性を考慮して立ち入り禁止になってしまったということがあるんですが、シナリオを書くため、ロケハンをする為の調査があまりできなかったんです。
湖面に浮かぶ島に立ち入ることもできなければ、湖の中に入ることもできなかった。僕ができたことは、前浜と呼ばれる場所からずっと湖を眺めることと、ぐるっと湖の周りを周ることくらい。ドローンで偵察することができても、実際に僕が湖の深淵に立ち入ることは全くできなかった。
朱鞠内湖は僕を受け入れてくれないなぁって感じていました。
時が過ぎ、2月。
湖は全て凍り、湖面にはたっぷりと雪が積もっていた。
そして
やっと朱鞠内湖の中に入ることができました。
あの時は僕を一切許してくれなかっ朱鞠内湖が、少しだけ僕に心を開いてくれました。
朱鞠内湖には鷲島、葵島、思案島、北大島、浮島、藤原島、弁天島、中の島、はぐれ島、兎島、盆栽島の11島が浮かんでいます。
通常スノーモービルで移動する距離を、僕たちは一歩一歩踏みしめて歩きました。
そして、僕が書いたシナリオの中でも重要な意味を持つ『浮島』にようやく辿り着くことができました。
秋には上陸することができなかった浮島は、いざ上陸してみると
僕にとって理想の島でした。
ここで映画の撮影をしたい。
浮島の中心で、二人で願掛けをしてきました。
またここに戻って来れます様に。
4時間ほど湖面を歩き周ったせいで、さすがに疲労困憊。
さすが日本最大の人造湖です。
いいロケハンができたと、意気揚々と朱鞠内湖を後にし彰夫と向かった先は
昨年の11月に約1ヶ月程滞在させて頂いたゲストハウス。
オーナーであり、大学の教授でもあるファン教授と奥さんに会いに行ってきました!
莉の対では本当に沢山の方にお世話になりました。
そして、次の作品に向けて動きだしたことによって、また新たな出会いが生まれました。その一番最初の人たちがファン教授のご家族です。
ファン教授との思い出は沢山あって、僕の人生に大きな影響を及ぼしました。久しぶりにお会いして一緒にご飯を食べながら沢山色んなお話を聞かせて下さいました。5時間近く話していたんですが情報量が多くて処理しきれていない自分がいました。勿体無い!あの時のようにあと1週間は滞在してゆっくり教授と時間を過ごしたかったなぁって思うんです。
教授はいつも僕に大切な事を教えて下さいます。
だから、この出会いは僕の中で一生もの。
また必ず帰ってきたいなと思うんです。
そして、奥さんの人柄は本当にいつも素敵すぎて、僕の食生活に対してもしっかりと叱ってくれる愛情もあります。奥さんの料理はもう一級品です。レストランとしても活動していたので当たり前と言えば当たり前なのですが、ちゃんと食の安全性や健康面にまで気を配れるって素敵だなって思います。
美味しい手料理をご馳走になりました。
ずっと韓国料理を食べたかったので、めちゃくちゃ嬉しかったなぁ。
人生で初めて韓国のおでんを食べたけど、あれも美味しいね!韓国の屋台でお酒飲みながら食べたいなって思いました。
あと、愛犬のクルムちゃんが可愛過ぎてシュールな犬すぎて大好物すぎました。
ずっと愛でてたもんなぁ 笑
ずっとくっついてきてくれるから可愛いんだよなぁ。
ファンさんに怒られるとシュンとするのもシュールでおもろい。
久しぶりにゲストハウスに入ると、僕が執筆で過ごした部屋をご用意して下さっていました。
人生で初めて執筆のために過ごした場所です。
あの日々があって、本当に良かったと心から思います。
次回長編作『朱鞠』
この作品もゼロから生み出しました。
『莉の対』の様に、この子も大切に育てていきたいと思います。
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