【第3弾】足関節背屈制限を治そう

この時期に家でやれることやろう企画第3弾です!

今回のテーマは・・・

足関節背屈制限!!

まずは簡単なテストをしてみましょう。
かかとを地面につけたまま足を閉じてしゃがんでみてください。
足首が硬く最後までしゃがめないという人がいると思います。
このような人は「足関節の背屈制限」がある可能性があります!

背屈制限は捻挫癖と深く関係しています。
捻挫をすると背屈制限が生じやすくなり、また背屈制限があると捻挫をしやすくなります。これが捻挫癖となる大きな要因です。
この
捻挫をする→背屈制限が生じる→さらに捻挫をしやすい足首になる
という負のループから抜け出すためには
背屈制限を改善することが必要不可欠なのです!!

また足関節は地面からの衝撃を最も近くで受ける関節です。
そのため、足首の可動域や周囲の筋肉をうまく使えていないと、膝や股関節だけでなく腰痛など全身の怪我につながります。

ぜひこの期間に背屈制限をなくし怪我を予防しましょう!

○足関節背屈制限はどうして起こるのか

背屈制限は以下の4つが原因となることが多いです。

1、足部周囲筋の柔軟性低下
2、
ケーラー脂肪体の拘縮
3、
距骨の可動域制限
4、足底腱膜の張力低下


この4つのうちのどれかが、またそれらが複合的に組み合わさって足首の背屈制限が起こっている可能性があります。

1つ1つ解説していきます。

1、足関節周囲筋の柔軟性低下


しゃがみこんだ時に腓腹筋内くるぶしとアキレス腱の間が張る人は
腓腹筋後脛骨筋の硬さが原因の可能性があります。

腓腹筋・後脛骨筋


後脛骨筋、腓腹筋は共に足関節を底屈(伸ばす)働きを担います。
これらの筋肉の柔軟性が低いと、足首を十分に背屈させる前に筋の硬さで可動域制限が生まれてしまうのです。


2、距骨の可動域制限

しゃがみこんだ時に足首の前方が詰まる人は関節のはまり込みが出来ていなかったり、筋肉の硬さが影響している可能性があります。

いわゆる「すね」と言われる脛骨(けいこつ)の下には「距骨(きょこつ)」と呼ばれる骨があり、距骨が後ろに滑って関節にはまり込むことでしっかりと背屈することが出来ます。
スクリーンショット 2020-04-10 22.14.36

この距骨の後方滑りを阻害する原因をいくつか紹介します。

▷「距骨の前方変位」
捻挫などによって距骨の前方への動きを止めている靭帯が損傷してしまうと、距骨が正常な位置よりも前に移動してしまいます。
これによって足首を背屈させようとすると、前に移動してしまった距骨がつっかかり背屈制限が起きるのです。

▷「長拇指屈筋の硬さ」
親指を曲げる働きをする長拇指屈筋という筋肉があります。
この筋肉は距骨の後ろを通っている為、柔軟性が低下していると距骨の後方滑りを妨げ易くなります。
ですからこの長拇指屈筋をしっかりとリリースしてあげる必要があります。

スクリーンショット 2020-04-10 18.12.20


またこれから説明するケーラー脂肪体も距骨の動きを阻害する大きな原因となります!

3、ケーラー脂肪体の拘縮

しゃがみこんだ時にアキレス腱が痛む、もしくは1、2の原因が当てはまらない人はケーラー脂肪体が固まっている可能性があります。

まったく聞きなれない名前かもしれませんが実は簡単に触る事ができます!

アキレス腱を親指と人差し指で掴んでみてください。
その周りのぷにぷにとした柔らかいもの、それがケーラー脂肪体です!

ケーラー脂肪体

ケーラー脂肪体は足首の動きに伴って形を変える事で、足首の多様な動きを可能にしています。
しかしその柔軟性が低下してしまうことで距骨の後方滑りを阻害したり、近くにあるアキレス腱長拇指屈筋の動きまでも妨げ、背屈制限を引き起こしてしまいます。
したがって骨や筋肉だけでなくこの脂肪体の柔軟性を取り戻すことも重要なのです!

4、足底腱膜の張力低下

足底腱膜は足裏に大きく広がっていて、足にかかる衝撃を和らげる働きをしています。
また、足の内側アーチ、つまり土踏まずをつくる役目も果たしています。

足底腱膜

足底腱膜の張力低下は今まで1、2、3で説明してきた足関節周りの筋肉の柔軟性低下や機能低下によって引き起こされるものです。
ですのでこれから紹介する改善メニューをしっかりと取り組んでいきましょう!

○背屈制限の改善

足関節の背屈制限を改善するためには
足関節周囲筋のリリース→関節の可動域訓練
の手順を踏んでいきます!

ではメニューを紹介していきます。
今まで説明してきた4つの原因とメニューの番号を対応させているので、自分に必要なものを選択して実施してみてください!

▷足関節周囲筋のリリース
1、腓腹筋のストレッチ(30秒)
2、後脛骨筋・長拇指屈筋のリリース(痛くなくなるまで)
3、ケーラー脂肪体のリリース(硬さがなくなるまで)
4、足底腱膜のリリース/タオルギャザー(痛くなくなるまで/10回3セット)
▷足関節可動域訓練(10回3セット)

1、腓腹筋のストレッチ
腓腹筋のストレッチはこちらの動画を参考にしてください。
またこの機会に腓腹筋だけでなく、全身の柔軟性を向上させて怪我をしにくい体を作っていきましょう!

2、後脛骨筋/長拇指屈筋のリリース
内くるぶしの後ろから脛骨のラインに沿って指で押しながら逆の手で足首を曲げ伸ばしして下さい。片足のみあぐらをかくようにすればしっかりと筋肉を押すことができます!

画像8

3、ケーラー脂肪体のリリース
先ほど説明したケーラー脂肪体を触る方法と同様に、アキレス腱を挟んでぷにぷにとした柔らかいものを掴み、左右に動かしてください。

画像9

アキレス腱を挟んで左右差が無くなったらリリースが出来た証拠です。
このリリースは入浴中に行うとより一層ほぐれやすく効果が出やすいです!


4、足底腱膜のリリース/タオルギャザー
○足底腱膜のリリース
ゴルフボールなどのボールを用意し、足裏全体で転がします。
ボールが無ければ手で足裏を揉んでください。

足底腱膜リリース

○タオルギャザー(10回3セット)
タオルを1枚用意してもらい、5本の足の指をしっかりと使ってタオルを引き寄せていきます。
タオルを最後までたぐり寄せることができたら1回とカウントします。

タオルギャザー


ここまでのメニューでしっかりと周囲筋のリリースが出来たら、次は可動域の訓練をしていきます。



▷関節可動域訓練(10回3セット)

タオルを1枚用意してください。座った状態で指先に引っ掛けたタオルを利用してしっかりと最後まで背屈させてあげましょう。この時、つま先が真っ直ぐの状態のまま背屈するように気をつけてください!

画像10


メニューは以上です!
もう一度メニューをおさらいします。


▷足関節周囲筋のリリース
1、腓腹筋のストレッチ(30秒)
2、後脛骨筋・長拇指屈筋のリリース(痛くなくなるまで)
3、ケーラー脂肪体のリリース(硬さがなくなるまで)
4、足底腱膜のリリース/タオルギャザー(痛くなくなるまで/10回3セット)
▷関節可動域訓練(10回3セット)


○まとめ
みなさん足関節背屈制限の主なメカニズムは理解できたでしょうか。
人それぞれ原因は様々ですが、大切なのは

足関節周囲のリリース→関節可動域の訓練

です!この手順をしっかりと踏んで背屈制限を改善してきましょう!!

また今回紹介したメニューはどこでも簡単に出来るものです。
お風呂に浸かりながらでもテレビを見ながらでも、少しの時間を見つけて日々ケアしていきましょう!

最後まで読んでくれてありがとうございました!!

by WURFC学生TR2020




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?