【第5弾】腹圧を高めよう

この時期に家でやれることをやろう企画5弾!

今回のテーマは・・・

腹圧!!

みなさんの中で全く「腰痛がない」という人はいるでしょうか。
程度の違いはあれど、日々のトレーニングの中でどうしても腰に負担がかかり慢性的に腰痛を抱えている人は多いと思います。
腰痛につながる原因は本当に人それぞれですが、「腹圧」を高めることで腰痛を軽減・または予防することができる可能性があります!
また腹圧をコントロールする事ができるようになると様々なメリットがあるのです。

そこで今回は、

○腹圧とは
○腹圧を高める必要性
○腹圧を高めるエクササイズ

の3つについて説明していきます!​

○腹圧とは

まず、お腹の中には内臓を収納している「腹腔」という空間があります。その空間にかかる内圧のことを腹腔内圧、つまり「腹圧」と言います。

腹腔は上部を「横隔膜」、下部を「骨盤底筋」、後部を「多裂筋」、横から前部にかけて「腹横筋」という4つの筋肉に取り囲まれています。
これらの筋肉が弛緩・収縮することで腹圧をコントロールしているのです。
腹圧

○腹圧を高める必要性

腹圧をコントロールする事ができると、主に次の3つの効果が期待できます。

1、腰痛を軽減・予防する事ができる
2、姿勢改善
3、筋出力を上げる

順に説明していきます。

1、腰痛を軽減・予防する事ができる

脊椎には椎骨と呼ばれる骨と、その間に挟まれた椎間板が存在します。
椎間板は衝撃を吸収するクッションの働きをしていますが、その特徴として、縦方向の衝撃には強いのに対して、曲がったり捻ったりする方向には弱い傾向があります。そのため背骨が安定しないまま腰を屈曲・伸展・回旋させたトレーニングを行うと椎間板に過度に負担がかかり腰痛、またヘルニアへと繋がってしまうのです。

また、背骨はS字に曲がっていて、腰椎はその中でも前弯している部分にあたります。ですので腹圧をコントロールできていないと、過度に腰椎が前弯し、椎間板や神経を圧迫する原因になります。

先ほど説明したように「腹圧を高める=体幹筋群を使う」という事ですので、腹圧をコントロールすることで筋肉によって背骨が安定し、椎間板への衝撃を軽減させる事ができるのです。

2、姿勢改善

腹圧と反り腰には深い関係があります。

この第2弾で反り腰について詳しく解説されていますが、その中で骨盤後傾筋のなかで「腹筋」が挙げられていると思います。
つまり逆を言うと、腹筋群が緩んでしまっていると骨盤が前傾する一要因になり得るということです。
ですので、腹筋を中心とした体幹を鍛え骨盤を正しい位置に戻す事で、姿勢改善を期待する事ができます。

3、筋出力を高める

ウエイトトレーニングを始めとして様々な動作時に大切な「ヒップヒンジ」。これは脊柱をまっすぐに保持し股関節から動作を行うことを指します。しかしこのヒップヒンジの際によく見られる間違った姿勢が「骨盤前傾」です。
2で説明したことと繋がりますが、腹圧が抜けているまま重い物を持ち上げようとすると腰椎に過剰な負担がかかります。実際、スクワットで腰痛が発症したり悪化したという人は多いのではないでしょうか。

高い腹圧は「天然のコルセット」とも呼ばれており、体の中心部分の安定性を高め正しい姿勢で動作を行う事が出来るようになれば、下半身から上半身へ、上半身から下半身へ、効率的に力を伝える事が可能になるのです。

○腹圧を高めるエクササイズ

ここまでで腹圧をコントロールすることの重要性は理解してもらえたでしょうか。
ですがいきなり「腹圧を高める」のは非常に難しいです。
そこでまずは腹圧に必要な「腹横筋」「骨盤底筋」「多裂筋」のエクササイズを行い筋肉に刺激を入れた後、それらを複合的に合わせたトレーニングへと移っていきます。

メニューは以下の通りです。

1、骨盤底筋エクササイズ
2、
ウォールスクワット(多裂筋)
3、ヒップリフト
(腹横筋)
4、ドローイン
5、ブレイシング

1、骨盤底筋エクササイズ
骨盤底筋は排尿・排便をコントロールするのを助ける筋肉です。
ここでは「鍛える」のを目的とするのではなく、骨盤底筋が収縮する「感覚」を覚えてもらうことを目的とします!
方法は以下の通りです。

仰向けに寝て、足を肩幅に開き膝を立てます。
そして肛門を締めた状態を5秒維持し、その後リラックスします。
これを5回繰り返します。
この時、お腹やお尻など他の筋肉に力が入らないように注意してください。

慣れてきたら、座位や立位などどんな状況でもエクササイズを行う事ができるので隙間時間に行ってみてください!

2、ウォールスクワット

まず足を肩幅に開き壁につま先をつけて両手を挙げます。
この時手のひらも壁につけてください。
膝を壁につけたままなるべく深くスクワットをします。

深くしゃがもうとするほど背中の筋肉がきつくなってくると思います。
初めはなかなか上手く出来ないかもしれませんが、繰り返し行う事で感覚が掴めてくるので頑張りましょう!
画像2

3、ヒップリフト

まず仰向けに寝て両膝たてます。足は腰幅に広げてください。
その状態でお尻を挙げ、体が一直線になるようにしてください。
そしてその状態を5秒キープした後ゆっくりと戻します。
これを10回繰り返しましょう。

ヒップリフト

ヒップリフトは主に臀筋やハムストリングを鍛えるメニューですが、お尻を持ち上げてキープすることで腹横筋を鍛える事ができます!
また、プランクでも勿論鍛える事ができるのでやってみてください。

とここまで腹圧を高めるために必要な筋肉を意識してエクササイズを行って貰ったところで複合的なトレーニングに移ります!


4、ドローイン

1、仰向けになり両膝を立てる
2、骨盤底筋を締める
3、息を鼻から吸ってお腹を膨らませる
4、口から息を吐きながらお腹を凹ませる
5、凹ませた状態をキープしながら深呼吸
【深呼吸をするとき】
息を吸うとき:肋骨を膨らませるように3秒かけて鼻から息を吸う
息を吐くとき:お腹だけでなく背中も含め360°締めるように7秒かけて口から息をフーッと吐き切る(この状態をドローインと言います)

この深呼吸を5回繰り返しましょう!

ドローイン


5、ブレーシング
ドローインが腹筋の中でも腹横筋をメインに使ったエクササイズなのに対して、ブレーシングは腹横筋よりもアウターにある外腹斜筋内腹斜筋も使うものです。
またドローインはお腹を凹ませた状態で深呼吸をしたと思いますが、ブレーシングはお腹を膨らませた状態で深呼吸をします!

1、仰向けになり両膝を立てる
2、骨盤底筋を締める
3、息を鼻から吸ってお腹を膨らませる
5、膨らませた状態をキープしながら深呼吸

深呼吸はドローインの時と同様に
鼻から息を吸う:3秒 口から息を吐く:7秒
5回繰り返してください。


ドローインもブレイシングも慣れてきたら座位・立位で行いましょう!
また、ドローインをしながらプランクを行っても効果的です!


ではそれぞれのメニューと目安回数です!

1、骨盤底筋エクササイズ 10回3セット
2、
ウォールスクワット(多裂筋) 10回3セット
3、ヒップリフト
(腹横筋) 10回3セット
4、ドローイン 深呼吸5回3セット
5、ブレイシング 
深呼吸5回3セット

ドローイン・ブレイシングは腹圧を高める基本となります。
またこのエクササイズはいつでもどこでも行う事ができるので、隙間時間で積極的に行ってみてください。
力を入れることに慣れてきたら、スクワットなどのウエイトトレーニングで実践する事が1番大切です!
日々、実践していきましょう!

最後まで読んでくれてありがとうございました!


by WURFC学生TR2020


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