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追記

またもや先日の記事の追記です。
自分としては意を決して記事を認めたため、細かく補完していきたいのと、noteは気の向くままに書かせていただこうかと思いまして……


■ 「売れる」とは

前々回の記事で、以下のように綴りました。

――――――

ミニキャラデザイナーにしても、持ち前の絵柄に当て嵌めて作画している方のほうが圧倒的に売れている。

――――――

「売れる」に関して、やや抽象的な表現でした。
売れるとは、有名になることか、己の才覚によって富を得ることか、また、創作のゴールは売れることなのか。悩ましいところです。

「売れる」の解釈は個人差があるので、あくまで愚見を述べます。
個人的に思い描く「売れる」は、世間的に認知度も高く、高収入を維持している、尚且つ世間の認識と自己評価が一致している状態ですかね。

と言いつつ理想的な売れ方は、無名のまま有名税のリスクを回避して富を得る、です。これは不可能なようで可能だと考えています。
一般的には有名人=儲けている印象かもしれませんが、その実態はケースバイケースでしょう。
絵の仕事でも実績公開NGでギャラが高額という案件もありますし、逆に、クレジットが載る代わりにギャラが相場よりも低額という案件もあります。

そして、「創作」と「売れる」の終着点は、対極の場合もあると思います。
創作者=生産者と考えると、制作すればするほど商売の種にもなりますが、創作は制作者の満足感・自己肯定感・承認欲求が重要なファクターであり、生産すればOKというわけでもないからです。バランスが難しいですね。


■ 創作への野心

前回の記事では、以下のように綴りました。

――――――

②己のなけなしの牙を抜く必要があった
→誰かに矛を向けたわけではありません。
 対象が人間ではなく、「創作」に対して「野心を断った」という意です。

――――――

過去の自分が野心というほどの意欲を持っていたか疑問です。
そもそも、創作が好きで好きでしょうがない人なら両立するでしょうし。
この程度で抜ける牙なら乳歯だったんでしょうね。ただ単に能力不足です。

とは言え、仕事で版権キャラをお預かりする立場となると、やはり自分自身の感性がノイズになることがままあり、それに苦しんでいたのも事実です。
「失敗したら自分のせい」というプレッシャーが常にあります。相反して、「上手くいったら作品のおかげ」と受け取っています。

今は自分の心情に折り合いがつきました。
何より、版権キャラを描かせていただくのは勉強にもなります。


■ 続・絵柄について自分会議

「自分の絵柄を確立しよう」と書いたものの、漠然とした目標でした。
強いて言えば、「売れる絵柄を追求する」でしょうか。

先述でミニキャラデザイナーに触れました。
例えば、ゆーぽん先生の絵柄は独自性に溢れながら、訴求力もありますね。
他の著名な方達も同様です。一目で誰が描いたか分かりますし、「知っている絵柄」になると自ずとリピーターがつきます。
ユーザーの認識を「知らない」から「知っている」に変えることが肝要であり、至難でもあります。

これまで私が自分の絵柄の個性を削るように心掛けていたのは本当です。
ただ、絵描きは誰しも自分の意志でも抗えない手癖というものがあります。
それなら意識的に絵柄を変える他ないのかという話ですが、意識よりも脳の命令のほうが速いらしい(※)ので、手癖こそ最強のようです。
(※運動準備電位:詳細はベンジャミン・リベット氏のwikipediaをどうぞ)

私が最近描いているオリジナルイラストも手癖で描いているので、絵柄をまるっと刷新するつもりはないです。手癖を生かしながら変えていくイメージです。
かわぐちかいじ先生が人物の目をやや大きめに描くようになって爆売れした有名なエピソードがあります。元々売れていた海砂利水魚がくりぃむしちゅーに改名して更に爆売れしたのと同じような現象です。
僅かな一工夫でヒットに繋がる絵柄は明確にあります。

そうわかっていても、容易く出来るものではありません。
自分にとっての理想の絵/好きな絵・自分が描きたい絵・自分の技術で描ける絵・他者が自分に望む絵・売れる絵……これらが全て合致することが稀有だからです。

(勿論これまで仕事で承った絵は、その時点での最善を尽くしています。主に版権作品の仕事絵はクライアントからのディレクションもあるため、作品のレギュレーションや先方の意向を酌みながら制作しています)


■ 続・文章の難しさ

認知バイアスによる齟齬について、手頃な参考映像があったので貼ります。

有名配信者コレコレ氏の直近の生放送の切り抜き動画です。
動画の14:46あたりから相談者の持論とコレコレ氏の説諭の噛み合わなさがまさにそれです。
私が自分の記事で書いたケースとはまたニュアンスが異なりますが、要はこういう状況ですね。因みに、私が書いたのは謝罪する側が誠意をもっていたとしても相手に伝わらないケースです。


■ 最後に

本記事のヘッダーでもある今朝の息抜きらくがきを貼って締めます👋

意味ナシ絵 作画日:2023年3月2日

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