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加藤シゲアキの結婚

2024年3月3日、わたしの21年間ずっと変わらない自担、加藤シゲアキが結婚を発表した。

もう10日ほど時間が経つので、なぜ今さらnoteにまとめる?という気持ちも自分の中にないわけではないが、やはりこのあたりでまとめておきたいと思い、久しぶりに私用PCを開き、したためている。

私が初めて加藤シゲアキ、もとい加藤成亮を見たのは、21年前の4月だった。
もともと増田担だった姉がテレ東の番組、Ya-Ya-Yahにチャンネルを回したことが、私の「しげ担人生」の始まりである。
一目惚れだった。
あ、この人かっこいい。
そう思ったことは、三十路を過ぎた今でも覚えている。
それから番組を見続け、他の媒体もチェックするようになり、NEWSが結成されればそのままの流れでNEWSのファンになった。
(最初の大集会は、まだ小学生だからという理由で行かせてもらえなかった。というか、そもそも「行く」という選択肢が自分の中になかった)

生で見たのはそれから3年ほど後だったか。初めてのライブは横浜アリーナだった。『カカオ』を歌うしげに悶絶したのが懐かしい。

4人体制以降は、留学中の10周年ライブ、コロナ禍のSTORYライブ以外は全て参戦した。
人生の様々な場面において、何度もNEWSの歌に励まされ、加藤シゲアキの歌に愛を感じている。

とはいえ、私はNEWSだけを推していたわけではなく、SixTONESも好きだし、ポルノグラフィティは『サウダージ』から好きだし、大学時代はL'Arc~en~Cielも好きだったから、「唯一の推し」が加藤シゲアキだったわけではない。
正直、NEWSをあまり聴き込んでいなかった時期もある。
今でも、全ての媒体を追っているわけではないし、CD全形態購入もしない。

それでも、「好きな芸能人は?」「どんな顔が好み?」そんな質問には必ず「加藤シゲアキ」と答えていた。

「推し」という言葉では語れないほどの存在が、加藤シゲアキである。
私にとって加藤シゲアキとは、美しさの象徴であり、憧れの先輩であり、かっこいいお兄ちゃんであり、可愛い息子であった(無論、私のほうが歳下である)
彼がバラエティ番組にでて笑いをうみだすと、笑いとともに「うまいこと言えたな!えらいぞ!」と思い、芝居をすれば引き込まれながらも「よし、頑張れ」と応援し、小説の中にいつも彼の姿を探し、歌の中にしげしげしさを感じる。
そんな存在であった。

その加藤シゲアキが、結婚を発表した。

本当に本当のことだが、第一に思ったことは「おめでとう」だ。
そもそも私はゴシップを見ない(というか誰かさんのせいで慣れた)し、恋愛も結婚もしたらいいと思っているタイプのオタクである。
前述したが、私はポルノグラフィティが好きで、岡野昭仁の結婚は中学生の時に経験しているし、L'Arc~en~Cielが好きになった頃、hydeは既婚で子どももいた。それで若干耐性がついていたのもある。
それと、結婚しなくても幸せのかたちが色々あるこの社会ではあるけれど、加藤成亮という人間が、自分の結婚という幸せを、「アイドルである」という理由で諦めるようなことがあるのなら、アイドルを辞めても、芸能界を引退してくれてもいい、それよりも自分の幸せを大切にしてほしい、と思っていた。

だから、結婚を発表したときに、安心した気持ちもある。ああ、自分自身の幸せを考えてくれたのだと。
そして、そのことを私たちファンに伝えられるだけの信頼を、私たちに置いていてくれたことに感謝した。

とはいえ。
喜び、お祝いの感情だけではおさまらないものである。
「悲しい」とも「寂しい」とも違う。
ただ、例えばお手洗いに行ったとき、ふと1人になったとき、心をきゅっと掴まれるような、そんな気持ちになる。
自室の壁に立てかけてあるしげのうちわを見ると、なんだかほろりとした気持ちになる。

でも、それと同時に私は微笑んでいる。彼が結婚したと知った今も、彼は美しく、かっこよく、そして可愛い。それは変わらない。
自室の壁に向かって微笑んでいる人間をはたから見たら気持ち悪いかもしれないが、オタクなんて総じて気持ち悪いものだ。

先日、10年来の友人(全くNEWSファンではない)を巻き込んで、しげの結婚祝いにケーキとラ・メゾン・デュ・ショコラのチョコを食べた。
ケーキとしげのアクスタを並べて写真を撮るとき、涙があふれ出た。そこからNEWSの歌をYouTube(もちろんレーベル公式)で流しながら、何度も目頭をおさえた。震えた声でケーキを口にしていた。
その日は3月9日だった。
私の世代なら、レミオロメンの『3月9日』を知っている人は多いだろう。
有名なサビの部分。

瞳を閉じればあなたが
まぶたの裏にいることで
どれほど強くなれたでしょう
あなたにとって私もそうでありたい

レミオロメン『3月9日』

私のまぶたの裏には、しげがいる。
しげのまぶたの裏には、奥さんがいるだろう。そしてNEWSのメンバー、スタッフ、友人がいるだろう。
でも、私だって彼のまぶたの裏にいるはずだ。
彼が幾度となく伝えてくれた、ステージの上から見る、ファンが照らすペンライトの光。
彼はきっと、それを思い描いてくれる。そしてその光景の中に、私もいるのだ。

私は、私たちファンを「風」だと思っている。(『Narrative』を聴く前から)
私たちひとりひとりは、彼にとって何でもない、小さなものだ。
そして集まったときに、彼に降り注ぐ雨を防ぐ力もない。
向かい風として、彼を踏みとどまらせてしまうかもしれない。
それでも、何かのときに彼の背中を押す追い風になりたい。ふとしたときに、彼の横を通り過ぎる爽やかなそよ風でありたい。
そう思いながら、私は今日も遠いところで吹いている。

あえてNEWSや加藤シゲアキの曲を引用しないでこのnoteを書いてみようと思ってここまで来たが、次も別の歌手の曲。

L'Arc~en~Cielの中で私がいちばん好きな曲、『NEO UNIVERSE』の一節。

背中合わせの絶望をゆだねて
信じていたい いつまでも
きれいな花のように笑って
星のように輝いて

L'Arc~en~Ciel『NEO UNIVERSE』

中途半端なところで区切ったが、この思いに尽きるかもしれない。
いつまでも、彼が彼らしくあってほしい。
彼が見せたい姿を、私たちに見せてほしい。
彼の思うものを、彼が望むかたちで表現してほしい。
これからも、あなたは私の世界であり続ける。

最後に、しげがよくファンに言ってくれる言葉を、そのまま彼に送りたい。

愛してるよ。


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