12/14 日記「熱波師という職業」
今日は1人で銭湯に行くことにした。
サウナをメインで入りたかったので少し調べてみると
台東区に良さげなサウナがあるのを発見した。
少し距離はあるけど許容範囲内だ。
あまり事前情報はいれずに、すぐに電車に乗って向かった。
サウナの中は他と何ら変わりない。ちょっと広いかな?くらいだった。
そもそもサウナにとって広さは強みではないかもしれない。
12分計きっちりで外に出ようとすると、隣のお爺さんが話しかけてきた。
「にいちゃん!今日水曜だよ!」
「はい?」
「水曜は熱波師さんがくるんだよ!もう少しで来るから待ってなよ」
「いや、あーまあはい」
すぐにドアが開いて、ボンテージを着た髪の長い女性が入ってきた。
どゆこと?と思った
「どゆこと?」
「ん?熱波師さんだよ!ぶぁっつぁ!!」
ボンテージを着た女性がタオルをお爺さんに向けて仰いだ。
次に他のおじさん達、僕、「ぶぁっつぁ!!」
爺さん「もう顔に当ててくださいよ〜」
ボンテージ女「当ててやるもんか」
爺さん「お願いしますよぉ〜」
ボンテージ女「うるさいジジイだね!」
爺さん「ぶぁっつぁ!!痛い!!嬢王様!!」
僕「ひ、ひぃ〜」
嬢王様がアツアツの石に水をゆっくりかける。(これはただのロウリュ)
全員「熱い、熱いです〜」
体に塗る塩を思いっきり投げつける。(これは知らない)
爺さん「もっと!イテ!もっと!イテ!もっと!ナイスピッチーー!!」
確かに嬢王様のフォームは確実に元野球部のフォームだった。
さすがに耐えきれず他の客がどんどん外へ出て行く。
爺さん「もっと速く!イテ!」
僕「勘弁してくださいよぉ〜」
嬢「しつこい豚どもだね!」
僕も外に出たかったのだが、
お爺さんが心配で残っていた。
お爺さんが心配で。
ひとしきりサービスが終わった後、嬢王様はサウナ室を出た。
「何なんですかこれ、」
「サウナだよ、熱波師さんだ」
「いや、」
「それ以上何も言うな」
「、、、お爺さん、ドMですね」
「何を言ってるんだ?僕はSだよ」
「Mでしょ!」
「Sだよ!82年間ずっと!」
「絶対Mですって!」
「はぁ、あの時間、1番汗をかいたのは誰だと思う?」
「ひ、ひぃ〜」
ひ、ひぃ〜
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?