突然だけど、好きなボカロ曲挙げるわ

本当に突然だけれども。

というのも、私のTLに「今年で10周年を迎えるボカロ曲」をいくつか挙げたツイートが回ってきて、今や超有名な米津玄師氏の『結ンデ開イテ羅刹ト骸』も10周年ということにヒエーと驚き、ああ、そういえばあの曲聞いていたなぁといろいろと思い出したから。

私自身、ボカロ楽曲全盛期のときニコニコ動画は見ていたけれどボカロ曲にはそれほど明るくなくて。以前勤めていた編プロがボカロノベルやボカロに関する本をメインに作っていたことと、友達がカラオケでよく歌っていたことから、勉強しながらハマっていた感じになる。

たくさん聴いたなかでも、私が好きな曲を唐突ながらいくつか挙げようと思う。今でもよく聴いている。

①ノーナイデンパ/YM

YMさんの曲は、とにかくひねくれていて鬱屈としたものをウワーーーーッと吐き出すようなものが多いと個人的に思っていて、『ヒネクレタシンプル』や『ユクFメイ』もまさにそんな感じ。それをダークな感じでなく、バンドサウンドに乗せてしまうあたりある意味、狂気的だったりもするのだけど、それが響くというか。吐き出している感じがして気持ちがいい。『ノーナイデンパ』は、サビの歌詞がとにかくストレート。普段から、周囲に気を遣って「いかに失礼のないように」とか「傷つけないように」とか言葉を選びがちだけど、手っ取り早く言うと「うるせぇ」とか「めんどくせぇ」っていうのあるじゃん。まさにそれを体現している感じ。1番のAメロ、Bメロの歌詞はまだまだ可愛げを見せておきながら、サビでガツンといくところが気持ちいいよね。自分のなかで溜まりに溜まったものを解放したいときに聴く曲。

②梅花話譚/くるりんご

イントロから一気に曲の世界観に惹き込まれる感じが好き。メロディもだし歌詞もだし、イラストもすべての側面から曲の物語や情景が浮かぶ。すべての要素が「ヒエーー好きーー!(語彙力とは)」って感じなのだが、私が一番ズルいと思っているのはイントロで、あの重低音が響く感じ(音楽に詳しいわけではないから合っているかは不明)は、一気にその世界に誘われる感じがある。イントロの続きも聴きたいと思ってしまうというか。それに、レトロな世界のなかでミクとリンの機械的な歌い方の感じが、また物語の語り手のようにも感じて。本当にひとつの小説を曲として体感している感覚。機械的なのに、途中途中で、歌う前の息を吸う音を入れていて、リアリティも感じるんだ。加えて、くるりんごさんのイラストが何ともいえずノスタルジックで、曲によっては雰囲気がまったく異なるのだけれど全部マッチする。拍手しかできない。

③マカロン/ATOLS

これは私が何もしたくない、何も考えたくないときに聴く曲。歌詞はマカロンの形状とか味とか、ただただ可愛いマカロンを歌っているだけで、ニコニコ動画に「語彙力のあるマカロン」ってコメントがあるけれど、まさにその通りだと思う。そのコメント秀逸すぎて頭を下げたい。歌としてはシンプルofシンプルなのだけれど、イントロから不協和音、メロディも不可思議。可愛いマカロンの歌だけどそういう曲調?っていうのが逆にヤミツキになる。言い方がアレだけれど洗脳される感覚に近い。延々とループしちゃって、ずっと聴いていると危険だと思う(笑)。メロディも単調というか、サビに向かって盛り上がっていく感じではなく、線でいえば“一直線”という感じなので心を無にして聴け、周りをシャットアウトしたいときは最適だと思う。

④格子の心臓/TOKOTOKO(西沢さんP)

ひと言で表すとすごく「オシャレ」で、ある意味ボカロ曲っぽくないところがいい。なんか、当時は(今もかわからないけれど)ボカロ曲“っぽい”っていうのがすごく明確にあったと思っていて、それはメロディもだし歌詞もだしMVの作り方もだし。それとは異なって、J-POP的な色が強い感じがするというか。とにかくオシャレなんだ。語彙力がなくてマジ自分を呪うけれど。メロディの軽快さもだし、「ボロスニーカー」とか言葉の選び方も。難しい漢字と読み方を使いたがる節が多かった(だし、私もそういう楽曲を好んで聴いていた)なかで、衝撃的だったし、印象にも耳に残ってつい口ずさんでしまう。しかも、これまでニコニコ動画の音源がCD化されたものを聴いていたけれど、これを書こうとYouTubeで探していたら、アップされていたのがカスタムver.でオシャレ度がものすごく増していた!!GUMIも歌い方がかなりマイルドになっていて、より素敵になっていて驚いた。

⑤世界で一番きれいな朝に/カラスヤサボウ

この曲をはじめて聴いたとき無意識に涙がこぼれていて、歌に感情を左右されるってこういうことなのかと身を持って感じたことを覚えている。温かいのだけれど、どこか寂しくて、優しいのだけれど、どこか冷たいような雰囲気がある曲。この曲が収録されたアルバムのインタビューでカラスヤサボウさんにお話を聞いたことがあって、その際に、「とてもわかりやすい曲」とご本人はおっしゃっていた記憶があるのだけれど、私からすれば「何だかわからないけれど、すごく感動してしまう曲」っていう感覚で。言葉の選び方が口語的な部分が入ったりで綺麗なのだけど、とても切ない。心がギュッと掴まれる。本当に、優しさ、切なさ、寂しさ、慈しさと、いろんな感情が詰まっているように感じて、何か「これ」というものを自分に重ねて聴いているわけではなくとも、自分のなかでそのたくさんの感情が駆け巡って、結果涙をこぼしてしまうような、そんな素敵な曲。

⑥Party Junkie/さつき が てんこもり

とにかくクラブで聴くと最高。自然と体が揺れているような、何も考えたくないときに聴きたい曲。『マカロン』みたいな曲とはまた違う感覚で、何も考えずに解放的になりたいとか、とにかくノリたいときに聴く。それ以上の言葉が見つからないけれど、クラブの暗いなかで、お酒飲みながら聴く、それが最高。

⑦放課後ストライド/Last Note.

アニメのオープニングのような疾走感がとても心地よくて、『放課後ストライド』だけど、私は朝によく聴く。清々しい朝とか、テンションをもう1ギア上げたいときとか、自分の調子がいいときに聴きたくなる。テンポのいい感じと、口ずさんでしまう可愛い歌詞が気分をアゲてくれてとても好き。この楽曲のモチーフである一宮エルナちゃんがドポジティブというか、歌詞の通りテンションMAXで突き進んでいくタイプのキャラクターということもあって、調子がいいときに聴くとより調子が上がる気がする。私は気分が落ちているときに、ポジティブな曲を聴いて気分をアゲよう!っていうタイプではなく、それこそ『無気力クーデター』や『我楽多イノセンス』のような曲で発散するか極限まで落とすかなので(どちらとも好きなのだが)、『放課後ストライド』本当に自分のコンディションがいいときに自分をより高めるために聴く曲。

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