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SS スベり高等学校 #毎週ショートショートnoteの応募用

 ここはスベり高等学校、人生は失敗の連続だ、だがそんな子供達を受け止めるのも先生の役割。

「先生、すべっちゃいました」
「すべったかぁ……」

 友達関係ですべるのはよくある、言葉の行き違いで心がスベる。あいつが私を否定した、ちょっと美人だからって鼻にかけてる。何様のつもり!

「わたしぃー、そんなつもりじゃないんですよぉ」
 彼女は見た目がずべ公だが、中身もずべ公だ。

「謝ったんだろ?」
「いや、めんどうで」
「そこは謝れ」
「だって、怒ってるし」

 校則違反のロングスカートの彼女は見たまんまの不良だ。たまに校舎裏でゴールデンバットを吸っている。最近は電子タバコにしたらしい。

「どうすればいいですかぁ?」
「ごめんですむだろ」
「すまないですよ、校舎裏に来いって言われてぇ」
「しょうがないな、行くよ」

 彼女は見た目と裏腹に優しい性格だった。学校が終わり校舎裏に行くと十人ばかりの不良生徒が集まっている。

「なんでセンコウを呼んだ!」
「だって怖いしぃ」
「うぜぇ、まとめてボコれ」

 私は突っ込んでくる先陣にくの字に曲げたヒジをたたき込み、諸手もろて突きを入れる。両手を同時に入れる拳は回避が難しい。吹っ飛ぶ生徒に震脚しんきゃくで腹を踏む。

「先生が暴力かよ」
「ここは人生をすべった先生が居るんだ、なめるな!」

 十分もかからないで全員を倒す、歳で肩で息をしていた。

「先生すごぃ、喧嘩強いね」
「昔はこの学校で女番長だったからね」


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