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SS 桃太郎が鬼と仲良くなる方法 【創作民話】

 鬼は土下座をしながら命乞いをしました。
「どうぞ、お許しください」

 桃太郎も鬼ではない、彼らの命を助ける事にした。鬼は喜んで宴会を始めて、桃太郎をもてなします。

「私達も悪意で人間を襲いません」
「どんな理由があるんだ?」
 桃太郎も酔っているのかふらふらと頭をゆらします。

「この角です、人間に迫害されました」
「それはかわいそうに、これからは人間と仲良くなろう」
 うなずく鬼達は桃太郎に、女の鬼をあてがいます。なまめかしい女鬼を見てたまらず抱いてしまうのは思春期で仕方がありません。子供が出来ると桃太郎は、おじいさんとおばあさんに、孫を見せたいと島を出る事にします。

「おじいさん、おばあさん、孫ができました」
 村に戻ると村人全員が桃太郎を敵対視しています。

「何年も帰って来ないと思ったら、鬼と子供を作ったのか! 」
「けしからん、殺せ! 」

 人間相手には本気を出せない桃太郎は、子供を奪われ殺されます。その亡骸を見て、たまらず絶叫すると村人を全滅させました。桃太郎は鬼の島に戻ると人間を呪うと宣言します。

 鬼ヶ島の鬼達は桃太郎が村に戻る時に、人間の手先を使い村人に「桃太郎は鬼の仲間」になったと吹聴させていたのです。

「これで、桃太郎は俺たちの仲間だ」

終わり


以下は、参考にさせていただいた作品です。


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