SF いつもの朝【#帰りたい場所】#青ブラ文学部(550文字くらい)
低くうなる音が聞こえる。ヴーン――ヴーン――ンンン
音が途切れると目覚ましの音がした。
「起きなくちゃ……」
学校に遅れると思って上半身を起こすが、今日は休日だ。いつもの癖で目覚ましのスイッチをONにしていた。キッチンに降りると父と母が深刻そうな顔をしている。
「もうダメなのか……」
「別れましょう」
離婚の話を延々としている、毎日なので飽きないのかな? と思うがいつも母が折れていた。でも今日は違う。母がすっと椅子から立ち上がり父の後ろに回ると手に持っていた