マガジンのカバー画像

雑多なSF設定

100
SF設定の小説を集めます ・ケモナーワールド ・ジェリービーンズ ・猫探偵
運営しているクリエイター

#ケモナーワールド

SS 羊の初恋 ケモナーワールド

設定 ミロは猫族の女の子。この領域の監視や不審者対策を仕事にしている。今日もだらだらと散歩をしながら監視をしている。「ミロちゃん」羊族のメイドの女の子が手を振っている。私は「メイカ」と名前を呼びながら高速で走る。メイカはびっくりしたように木の陰に隠れた。羊族は肉食動物を恐れているのを忘れていた。「あ!ごめんね、なんか用?」 ちょっとはぁはぁしながら、メイカを見ると恥ずかしそうに、木陰から顔をだす。「びっくりした、どきどきしたわ」「えへへへ、大丈夫だよ、食べないよ」羊族は、

SS サムライモンキーズ2(終) ケモナーワールド

設定 前話 下流にかなり流されてから俺は岸辺を探した。矢が痛いが無理に抜くと傷が悪化する。深くて速い水流は徐々に浅くてゆっくりになる。このあたりは平凡な田畑が広がる平和な地域だろう。俺は岸辺に近づくように泳ぐ。船を留めるための木の杭を見つけると手で握る。足はつくのでしがみつくように這い上がった。「ここはどのあたりだ」ふらふらと道を歩いていると、猫族が近づいてきた。「あんたケガしているじゃん」猫の女の子は、俺の体をじろじろ見ている「わたしはミロ、ミロちゃんと呼んでいいわ」この

サムライモンキーズ ケモナーワールド

設定 次話 鬼頭(キトー)は猿族だ。茶色の毛が全身に生えている、ニホンザルのDNAが組み込まれているらしいが俺には難しい話は判らん。手に持った日本刀はかなり研ぎすぎなのか通常より細い。「そろそろ取り替えるかな」俺は瓜を食いながら、座っている。半首(はっぷり)の下の毛がかゆい、顔の外側を守るために鉄の輪のような防具を顔につけている。指を入れてかいた。ノミがいるのかピョンピョンと虫が逃げる。瓜を半分くらい食べると、広東(カントン)が戻って来た。でかい同田貫(どうたぬき)を、かつ

SS 流転2(終) ケモナーワールド

設定 前話 私たちは各地を転々としている、どこに逃げても父方の追っ手が来た。 やはり私の技術が貴重なのだろう。 出産後はしばらく動けなかったが貧しい漁村に隠れたので 数年は安心して暮らせた。 息子が生まれたので『ショータ』と名付ける。 「ダルシマさん、変な奴らが来てます」 ネズミ族の漁師が教えにくる、追っ手だろう。 「ここまで来たか、アルナ、今夜中に出発しよう」 すぐに逃げられるように最低限の荷物しか無い。 村人は主人の知見で助けられているので、私たちを逃がしてくれる。

設定:ケモナーワールド

SF設定の世界です。 時系列 21xx年 世界大戦により核兵器を使用 26xx年 生き延びた人類の衰退により動物のDNAを部分的に移植 3xxx年 獣人が種族同士でコロニーを作り生活を行う 旧人間は一部の施設で生き残っている

SS 流転1 ケモナーワールド

設定 次話 説明:世界大戦の後に生まれた新人類達は、動物のDNAを埋め込まれた人間達だった。 犬族のアルマは地主の息子に嫁ぐ事に決まっていた。 「かあさん、私は独立して働きたいわ」 母は困った顔をしながら「お父さんがね、破談は無理よ」 自分でも判っている、今は耕作地が前大戦の影響か少しずつ収穫が減っている。 「私は都市で働きたいの」 それなりに勉強ができるから挑戦してみたい。 「だめだ、この土地を誰が守るんだ」 父親が決めつけるように遮る。父は先祖伝来の土地に固執をする

SF:ミロちゃんの憂鬱 ケモナーワールド

設定:動物と人間の合成生物の世界の話です 今日も眠たい、布団の上でぐだぐだと寝てる。 猫族は基本は、巡回と監視と防衛の役割を担当している。 でも猫なので寝るのも仕事だ。 「起きたくない」 横になったり、丸まったりゴロゴロしていると 「ミロ起きろ」 同僚が交代のために戻って来た 「もうそんな時間?」 体を伸ばすと起き上がる、森の巡回の開始だ。 森をゆっくりと歩いていると、空気がおいしい。 気分転換にもなる。 「たすけて」 どこからか声がする、周りを見ても誰も居ない 上を

SF:オイラーの憂鬱 ケモナーワールド

「空飛びたいなぁ」 ケモナーワールドは、人間が獣のDNAを注入された特殊な世界だ 人間が生まれてから200万年もすると種として衰退が始まる 当時の研究者は、手当たり次第に動物の遺伝子を組込はじめた。 外界で生きていけるだけの強靱さと免疫を持たせるために 必要だったのだろう。 もうその頃には、野生動物は絶滅していてDNA標本しか無い。 生の人間は、外の世界では生きていけないほど弱くなっていた 無菌室の室内で、ほそぼそと生きるだけの存在になる おかげで、人類は多様な種として