SS 倉の娘【#セピア色の桜】#青ブラ文学部(700文字くらい)
倉の窓からセピア色の桜が見える。鮮やかな桃色ではなく色あせた褐色の桜。腕を窓からだらりとたらして村を見た。
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「おねえさん」
「なに?」
くるりとふりかえると十歳の少年がはにかんでいる。十六の私と彼はイトコ同士。
「お風呂に一緒に入れって……」
「わかった」
彼を台所に連れて行くと服を脱がせる。すぐ横が風呂で、脱衣所なんてない。彼のすべすべした肌を、わざと触ると体をくねらせる。
「くすぐったいよ」
「早く入って」
私もすぐ脱いで、浴室にはいると彼は