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あらすじ 藤原一馬は、三十俵二人扶持の御家人として俸禄をもらうが、表向きの役目は無かった。ただ、剣の腕が立つ彼は御免侍として秘密の役割を課せられていた。ある日、暴漢に襲われた供の老従者と水野琴音を助ける。琴音は大事な使命のために西の大烏城への旅路を一馬に頼んだ。 (仮設定です) 藤原一馬(ふじわらかずま):神無流の使い手 水野琴音(みずのことね):謎の姫君 雄呂血丸(おろちまる):旅の仲間 露命月華(ろめいげっか):くノ一 露命臥竜(ろめいがりゅう):月華の兄
設定 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 前話 次話 あらすじ ご免侍の一馬は、琴音を助ける。大烏城に連れてゆく約束をした。一馬は、琴音と月華の事が気になる。一馬の朝帰りで、月華は、つい一馬と口づけする。 十五 「一馬」 障子が開くとお仙が顔を見せる。口に指を当てると、その指を下の階に向ける。 (追っ手か) 隠密頭の天狼が怪しんで探しているのかもしれない。すかさず部屋に入ると、鬼おろしを腰に差す。部屋の全員が戦闘態勢の状態で支度をしていた。一
設定 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 前話 次話 あらすじ ご免侍の一馬は、琴音を助ける。大烏城に連れてゆく約束をした。一馬は、琴音と月華の事が気になる。一馬の朝帰りで、月華は、つい一馬と口づけする。 十四 琴音は、目で合図するように廊下を見た。一馬は立ち上がると廊下に出ると琴音がついてくる。 「どうした」 「もうしわけありません」 「なにを謝る」 「一馬様には、お好きな人は居ることを知りませんでした」 「……何の事ですか」 (まさか月華に口
設定 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 前話 次話 あらすじ ご免侍の一馬は、琴音を助ける。大烏城に連れてゆく約束をした。一馬は、琴音と月華の事が気になる。一馬の朝帰りで、月華は、つい一馬と口づけする。 十三 品川では大勢の旅人が宿に泊まる。馬や人があふれんばかりに往来していた。旅に同行したお仙は、かなりさびれた宿に一馬達を案内する。 「ここだよ」 「泊まれるのかい」 「眠れるでしょうか」 女三人がガヤガヤとしゃべり出すのに一馬はなれない。長
設定 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 前話 次話 あらすじ ご免侍の一馬は、琴音を助ける。大烏城に連れてゆく約束をした。一馬は、琴音と月華の事が気になる。一馬の朝帰りで、月華は、つい一馬と口づけする。 十二 「気をつけて行くんだぞ」 同心の伊藤伝八が一馬の屋敷を管理する、番屋の下人達や元岡っ引きのドブ板平助が見回りに来るし泊まる事もある。 「一馬様、琴音様をしっかりお守りしてくださいよ」 お徳も一馬に、くどくどと旅先の注意しているがキリが
設定 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 前話 次話 あらすじ ご免侍の一馬は、琴音を助ける。大烏城に連れてゆく約束をした。一馬は、琴音と月華の事が気になる。一馬の朝帰りで、月華は、つい一馬と口づけする。 十一 琴音が、すっと立つと部屋をでる。顔はまだ赤いままで恥じらいを感じるが、一馬はどうすればいいのかわからない。 「一馬、あんたどうしたいの……」 「どうしたいって……、城に送り届けるだけだ」 「琴音は、京で帝のお嫁さんになるんだってさ」 月
設定 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 前話 次話 あらすじ ご免侍の一馬は、琴音を助ける。大烏城に連れてゆく約束をした。一馬は、琴音と月華の事が気になる。一馬の朝帰りで、月華は、つい一馬と口づけする。 十 「決して琴音殿に邪な感情を持ったわけではない」 一馬は自分で言っておきながらも、嘘くさいと判っている。琴音が、美しく可憐でなければ、とうの昔に奉行所に引き渡していたかもしれない。手元に置いて一緒に暮らすのは下心が無いと断言できるのか、自問自答
設定 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 前話 次話 あらすじ ご免侍の一馬は、琴音を助ける。大烏城に連れてゆく約束をした。一馬は、琴音と月華の事が気になる。一馬の朝帰りで、月華は、つい一馬と口づけする。 九 「伊豆の湯治も重要じゃが、そこに居る刀鍛冶に会うのが本来の目的じゃ」 「鍛冶屋……」 「そこのじいさんから刀をもらい受ける」 「それは、ありがたい」 鬼おろしはとにかく重い。短期決戦ならば、戦えるかもしれないが相手が攻撃をしない、待ちの状態で
設定 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 前話 次話 あらすじ ご免侍の一馬は、琴音を助ける。大烏城に連れてゆく約束をした。一馬は、琴音と月華の事が気になる。一馬の朝帰りで、月華は、つい一馬と口づけする。 八 一馬は、月華から口吸いをされた後は体が痺れたように動けない。 (恐ろしい忍術だ、男ならひとたまりもなく殺される) やっと動けるようになるとよろよろと玄関から屋敷に入る。そこで下働きのお徳が一馬を呼び止めた。 「いつ旅に出なさるんですか」
設定 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 前話 次話 あらすじ ご免侍の一馬は、琴音を助ける。大烏城に連れてゆく約束をした。一馬は、琴音と月華の事が気になる。一馬の朝帰りで、月華は、つい一馬と口づけする。 七 月華は、自分が一馬が好きかどうかは、あまり考えていない。男を操るために、体で縛るのは得意だ。 (抱かれるときはどんな時でも本気) 芝居が芝居ではない、演技をすれば本能でばれる。だから常に本気で芝居する。そして本気に飲まれない自分を作る。そ
設定 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 前話 次話 あらすじ ご免侍の一馬は、琴音を助ける。大烏城に連れてゆく約束をした。一馬は、琴音と月華の事が気になる。一馬の朝帰りで、月華は、つい一馬と口づけする。 六 月華は玄関に戻りながら口をぬぐう。 (なんて馬鹿な事を……) ふとみると玄関で水野琴音が立っている。 「月華さん、どうしました」 「なんでもないよ」 月華顔がまだ赤い感じがするので、あわてて顔をこする。琴音は心配そうに近寄ると、声を
設定 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 前話 次話 あらすじ ご免侍の一馬は、琴音を助ける。大烏城に連れてゆく約束をした。一馬は、琴音と月華の事が気になる。 五 きょとんとした顔で月華が、一馬を見る。 「いやすまん、忘れてくれ」 「親父と私が寝てるって話かい」 「……そんな事は言ってない」 「親父としている所を想像したのかい」 凍るような殺意と秋波が同時に来る。奇妙な事に、それに魅入られてしまう。殺されると判っているのに、月華を抱きたい。
設定 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 前話 次話 あらすじ ご免侍の一馬は、琴音を助ける。大烏城に連れてゆく約束をした。一馬は、琴音と月華の事が気になる。 四 「四天王はあと二人か」 一馬は指で数える。 風鬼 ねじれ念仏 隠形鬼 蝮和尚 残りの金鬼・水鬼が襲ってくる可能性もある。そして月華の兄である露命臥竜が居る。 (はたして倒せるのか) 確かに祖父からゆずられた鬼おろしは強いが剣速が遅すぎる。重い刀は早くふる事はできない。
設定 第一章 第二章 第三章 第四章 第五章 第六章 前話 次話 あらすじ ご免侍の一馬は、琴音を助ける。大烏城に連れてゆく約束をした。一馬は、琴音と月華の事が気になる。 三 神田川の土手は、川風が強いのかかなり寒い。隠密頭の天狼は、まったくそんな事も感じないのか微動だにしない。 「山の湯に行くそうだな」 「伊豆の山奥にあると聞いてます」 一馬の祖父の藤原一龍斎は、文で天狼に旅の願いをしていた。 「これをもっていけ」 懐から出しのは、木の札だ。六角形