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花に関わる生き方がしたい | フローリスト生日記 Vol.1

フラワーアレンジメントの訓練を見つけたのは、働き方を見直すタイミングのときでした。前職はトップからのひと声で何もかもが変わってしまう企業風土。

変化に対応できる柔軟性はあったものの、達成できる自信が微塵もない売上目標が降りてきたことでその会社で働きつづける気持ちがぐらついたのです。

その頃は、花のある人生がいいとはっきり自分の中で分かっていたタイミング。沸々と湧き上がって気づいたか、ある瞬間で一瞬にして気づいてしまったか、どちらだったのか忘れてしまいましたが、蔑ろにしたくない純粋な気持ちだったのは間違いなく。

日に日に強くなっていく、花との関わりのある人生がいいの気持ち。深掘りしてみると、これまでは生花を部屋に飾って癒される”お客さん“で満足していましたが、「花を仕事にしたい」がありました。花に対して“お客さん”では満足できない自分に気がつきます。

まず浮かんだ仕事はお花屋さんで働くフローリスト。ただわたしにとって花屋の仕事は、体力的に厳しいそうだの印象。シフト勤務や、花は何本も束ねると重く意外にも肉体労働であること、冬の時期でも寒い環境で働く必要があります。

オフィスワークしかない経験や、英語を使って仕事をしたかったことから、花の輸出入などの貿易に関心が向きはじめます。しばらく自分の時間をとりたく、職業訓練を受けたいと考え、貿易事務とフラワーアレンジメントのどちらかを受講するか悩んでいたのです。

友人に相談したら、ほんとうはお花をやりたいんじゃないの?と言われ、貿易事務の方が英語を使えそう、就職もしやすそう、訓練所に通いやすそうなど実利的な思考に囚われて、損益を元に貿易事務に応募するところでした。

貿易事務の訓練に申し込む私を引き留めてもらった気持ちです。花との最適な関わり方として、花の輸出入に携わるのが自分が企業に入って働くイメージが湧くだけで、事務の勉強がしたいわけではなかったのです。

入校日までに退職したのち、無事に訓練に合格したことが分かって安心。あっという間の3ヶ月間なのは間違いないなく、卒業後にどう生きていくか徐々に決めていく必要があります。

それでも、この3ヶ月は日々の積み重ねでしかないから、イチニチを大切にして過ごしたい。直感に従って動きだした初心を守ってあげるために、ワクワクするシナリオや、心から望んでいることを明らかにしてあげたい。

新緑が美しく感じる季節のすぐ入口のころに。

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