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『ベイビーわるきゅーれ』にみる、ジャパニーズ・フィルム・のわーる

 今秋、第3弾となる『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』の公開が控えている、記念すべき第1作目。

プロの殺し屋の女子高生コンビが、卒業を機に同居、社会に馴染むため”表の顔”を演じて悪戦苦闘する青春の日々を、迫力のアクションとともに描く―

くー。おもしろい。すごく好き。
緩緩なちさと(髙石あかり)×まひろ(伊澤彩織)のコンビが、アクションシーンではキレッキレの殺し屋になるギャップ萌え。
ふたりの女子ぽい会話劇と、部屋でのだらけた暮らしぶりが最高。

ヤクザに追われ一巻の終わりかと思いきや、ひとつもビビらずに敵陣へと乗り込んでいく度胸満々。
そのイカレタ敵側にまで同じ歳頃のひまり(秋谷百音)を立てるれでぃ・ニキータ三昧がたのしい。
R指定12でよいのかどうか、ちょっと心配になったり。

おなじく低予算で撮り上げた先日の『辰巳』も裏社会を生きる主人公らを愛おしいまで見事に描いていた。
こちらは正反対に弾けたおバカなほうのジャパニーズ・フィルム・のわーる。
なにをやらせても不器用なまひろの、仕草や声がめちゃくちゃ可愛い。
かたやメイドカフェだって見事に馴染んでしまえるお人形さんのようなちさとは無敵キャラだけど生活能力ゼロ。

これほど残酷なのに軽やかな殺し屋映画もないもんだ。いいもんだ。 

(監督 阪元裕吾/95min)

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