Breathed sing
何処から間違えてしまっていたのだろうか。何故結ばれた心を斬られなければならなかったのか。
笑いあえていたのはたったの2年だけだったのにふと浮かぶ記憶は色濃くて、今は話すことも出来ないのに自然と笑みが零れるほど幸せな時間だった。
雪が積もった針葉樹の梢にある鳥栖みたいに、中で眠る小さな希望がいつ振り落とされるかわからないような。儚くて温かい残酷さ。その希望達は風に散った。
無様だった。強がっていた自分が滑稽だった。人に愛されるのも、人を愛するのも、才能と努力が必要だった。大切にする心が必要だった。まだ言葉を底が抜けた柄杓ででも汲んでもらえるならば、流れ落ちる迄の間音にして、一瞬の波紋に形を残したい。
今は他人になってしまったあなたに薄い期待を未だ懐く私を屑にして欲しい。砂漠の中の地雷原から動けなくなった私の傍を見向きもせず通り過ぎて欲しい。
幸いにも私には愛せる人達がまだいた。けれどあなたがいなくなったのは私の心臓の管が1つ無くなったのと同じ。どうにかしてバイパスするも、それは本物では無いから違和感が残る。
何処から間違えてしまっていたのだろうか。何故結ばれた心を斬られなければならなかったのか。
それは今でも私にはわからない。
もう何もいらないから
またあなたの横で歌いたい。
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