見出し画像

第78回南九州四県対抗バスケットボール選手権大会・鹿児島県予選

2023年4月、2週に渡り行われた同大会は、女子は鹿児島高校が優勝、男子は川内高校が優勝し、大会6連覇となりました。新入生が加わり、インターハイ県予選の前哨戦ともいえる本大会。16日にサンアリーナせんだいで行われた男女の準決勝、決勝の模様をリポートします。

女子FINAL4

女子準決勝は、鹿児島vs鳳凰、鹿児島女子vsれいめい。3校はシード、鹿児島女子は一回戦から勝ち上がってきた。鹿児島女子#7とれいめい#10のインサイド対決に見ごたえあり。れいめいはシュートにやや苦しみ、各Qをリードして終えたが、鹿児島女子に先行を許す時間帯もあった。れいめい#10田畑が攻守に活躍。攻めては中、外と得点を稼ぎ、れいめいの勝利に貢献した。鹿児島は試合序盤から点差をつけ、鳳凰の挑戦を退けた。

鹿児島女子vsれいめい

男子FINAL4

男子準決勝は、川内vs鹿児島、鹿児島工業vsれいめい。川内は序盤にリードを奪い、決勝進出を決めた。敗れたものの、じわじわとチーム力を上げてきた鹿児島は今大会3位に入り、今後の伸びが期待できる。鹿児島工業vsれいめいは、工業の堅守が、準々決勝まで好調を見せていたれいめいのオフェンスを封じた。PG#11木ノ下を起点に要所で確実に得点し、ロースコアゲームに持ち込んだ鹿児島工業が勝利した。

鹿児島工業vsれいめい

男子決勝 川内‐鹿児島工業

スタートは川内#8、#13、#24、#28、#32。鹿児島工業#6、#7、#8、#11、#15。決勝の立ち上がりは予想外の展開に。鹿児島工業の選手には若干の緊張があったように見えた。川内はゲーム開始直後から10‐0のランに成功。鹿児島工業はタイムアウトを取り、仕切り直す。以降、徐々に調子を取り戻す工業に対し、川内はターンオーバーから失点するなど、ピリッとしない場面もあり、リードを保ったところでQ終盤に5枚替え。このセカンドユニットが、#23のスリーなど、与えられた時間で良い仕事をした。川内は#8、#28の森永兄弟が好調。#13大山はインサイドで体を張り、得点も挙げた。#32川畑、#24鮫島の得点力に頼ってきたが、全員で取れるようになりつつある。

川内vs鹿児島工業

後半に入り、工業#11の連続スリーポイントで追い上げ、#6有川、#7森田のスコアラー陣も復調。3Q終盤、川内は再びセカンドユニット投入。工業は次第に点差を詰め、最終Qへと気持ちが向かうなか、残り0.2秒で川内#9戸髙が3Pアテンプトでファウルを得る。この粘りが4Qに生きたかもしれない。開始直後、川内は#32がスリーポイントをきれいに決め、追い上げる工業を突き放す。両校ともフレッシュな選手を起用しつつ、川内は序盤に作ったリードもあり終始、優位に試合を進め73‐66で勝利。新人戦優勝に続き、タイトルを獲った。鹿児島工業は新人戦から順位を一つ上げて、準優勝。3月の九州大会ではBパートに回ったが、最終日まで勝ち抜き、3位タイにつけた。昨年のウインターカップ予選、本選を知る3人がスタートにいる。約1か月後のインハイ予選には、さらにチーム力を上げてくるだろう。

女子決勝 鹿児島高校‐れいめい

スタートは鹿児島#4、#5、#6、#7、#8。れいめい#9、#10、#13、#16、#17。序盤は慎重に、双方とも様子を見合う静かな立ち上がり。鹿児島は#7伊地知の得点で先制するが、れいめいのゾーンディフェンスにリズムを作れない。れいめい#10田畑の高さに、鹿児島#9澁谷が付いて堪える。れいめい#15林、鹿児島#14牧之瀬ら新戦力も躍動し、鹿児島がスリーを決めれば、れいめいもしっかり返す互角の展開。これは終盤まで競り合うと予感させた。29‐33、れいめい4点リードで前半終了。

鹿児島vsれいめい

後半、れいめい#15のスティール、#18一柳の得点などでリードを広げるが、鹿児島は#5山本がスリーを沈めるなど主導権は渡さない。3Q終了時点で3点差に詰めると、4Q、鹿児島はキャプテン#4山下が気迫あふれるプレーでチームに息を吹き込み、残り6分、この試合で初めてリードを奪う。れいめいもすぐにリードを奪い返し、ディフェンスをかいくぐり#17松下が得点するなど、苦しい時間帯を耐える。残り1分20秒で5点差、鹿児島タイムアウトからフロントコートを選択、#7伊地知のスリーが決まり68‐70。残り1分を切り、れいめいタイムアウトからフロントコートで再開するが、ルーズボールを獲った鹿児島が山下につないで得点。土壇場で追いつき、試合は延長へ。

先手を取ったのは鹿児島。#6西田の得点、#5山本のスリーでリードを作るが、れいめいも諦めない。田畑のスリー、#9栗下のフリースローで再び追いつく。双方、気力を振り絞ってのプレーが続いたが、残り1分を切って鹿児島が5点差をつけると、れいめいはたまらずタイムアウト。45分間戦い抜いたが、最後は場数を踏んできた鹿児島の集中力が上回った。昨季2冠の鹿児島をあと少しのところまで追い詰めたことは、れいめいの次につながるはず。四県対抗から熱すぎる女子決勝でした。

南九州四県対抗本選は熊本県で開催され、3位までのチームが参加します。3月の九州大会もまだ記憶に新しいところですが、インハイ予選はもうすぐ。どのチームも怪我なく、万全の態勢で臨めることを祈るばかりです。

試合速報:@LINKSPORTS
取材・文/泊 亜希子



Writer's Talk All Rights Reserved.




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?