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Go! GORIN BOYS 4 春高バレー2023 鹿児島県代表決定戦

11月4~6日の3日間に渡り、第75回全日本バレーボール高等学校選手権大会(春の高校バレー)鹿児島県代表決定戦が西原商会アリーナをメイン会場として開催された。男子は今夏インターハイでベスト16の川内商工が2年連続3回目の優勝。女子は鹿児島実業が初優勝に輝いた。大会最終日は3年ぶりに観客を入れての開催。満員の会場は熱気を帯び、応援の音が鳴り響いた。男女優勝校は2023年1月4日から東京体育館を中心に開催される「春高」に出場する。川内商工男子バレーボール部選手、監督の試合後の声をお届けする。

準決勝、決勝クイックレビュー

順当に勝ち上がった川内商工は、準決勝で鹿児島城西と対戦。川内・田代監督が「山場になる」と予想していた通り、ゲームの入りに苦しんだ。先行される我慢の展開だったが、中盤に山野、永田でブレイクの場面をつくると、20点以降はトントンと進み、ミドル坂口がセットポイントを決め1セット奪取。2セット目も先行されたが、相手のスパイクアウトが続き連続得点。ミドル古里のブロック、オポジット領家も効いて、終盤は永田が締めた。鹿児島城西の高さのある時間差、攻めるサーブ、粘るディフェンスに自分たちのリズムを作り切れない部分もあったが、セットを失うことなく2セットで勝ち切り、決勝進出。

決勝は鹿児島工業との対戦。川内商工のスタートは2番S森、3番MB坂口、4番OH山野、5番OH永田、6番OP領家、8番L飯伏。準決勝とは打って変わり、最高の立ち上がりを見せる。山野、永田の両エースで9-2と一気に先行。中盤はサイドアウトを繰り返すが、永田、領家、坂口がきっちりと決め、ブレイクを許さない。終盤、パスが乱れても永田が打ち切り、最後は坂口のクイックで1セット先取。2セット目も我慢の攻撃を余儀なくされたが、山野、永田が押し込む、古里がよく見て落とすなど、点数を重ねていく。ピンチサーバーの9番根比にエース、7番深田も得点し、25-16で2セット連取。3セット目序盤、永田が3連続得点。Bパスを打ち抜くタフさを見せる。中盤には山野がサーブで崩し得点すると、続いてサービスエース。以降、山野、永田の2枚看板が引っ張り、古里のブロック、領家のスパイクでマッチポイント。相手のスパイクがコート外に落ち、勝負あり。3-0のストレート勝ちで頂点に立った。

川内商工の田代監督、選手たち

川内商工・田代監督

-準決勝は立ち上がり苦しんだ
「鹿児島城西戦がヤマだと対策してきた。鹿児島城西は3年生が主体、戦い方を見ていてミスが少ない、一生懸命やっている。これは、うちがヘタなことをしたら食われるなという雰囲気があった。我慢して我慢して、という展開。力のあるチーム、強いチームとやると、先行されて追いついて、さあそこからどうする、というのが最近のチームの課題でもあった。1セット目の19-19から終盤取れた、2セット目も中盤からポンポンと走れた。2セットできっちり勝ったのは大きい」

-決勝は良い入りができた
「まだちょっと歯車がかみ合っておらず、自分たちが思い描いていたような展開には持っていけなかった。なぜだろう?となる。相手の捨て身のレシーブに自分たちが慌ててミスしたり、リズムが出てこなかったですね。焦って打ち急ぐな、攻め急ぐな、という話はしました。飯伏がしっかり声を出してチームを鼓舞しているから、まだ大丈夫かなと見ていました」

-サーブのスタートが山野から永田へ
「ポジションチェンジを少ししました。2人のバックアタックの比率を少し変えようかなと。山野は1週間前にけがをして、なんとか試合ができるところまでしてもらって。出られたので良かった」

-永田は二段トスを打つなど踏ん張った
「あれを叩けるのは大きい。3枚付いてもインナーに抜いた1本とか。あれを叩いてこそエースの価値が出てくる。もっと成長してもらいたい」

-ミドル陣もよく飛びました
「コンビミスが少し出た。確実に決めるミドル陣になって欲しいですね、ミドルが生きてこそうちのバレー。(ブロックポイントも稼いだ)頑張ってましたね、最後まで」

-春高本選に向けて
「あと2か月、最後の大会ですから、後悔しないように。今日ももっとすんなり、川内商工らしいバレーで終わりたかったが…少し煮え切らなかったかな。次また、いいゲームができるよう、頑張っていきます」

左から永田、領家、山野。”眉ポーズ”

選手たちの声

11番古里「決めたいところで決めきりたかった。最後の春高に懸けます!」

5番永田「今日は大事な場面で決めきれた。少し気持ちを楽にして試合に臨めました。個人で良かった点はサーブカット、オーバーのレセプションはすべてAパスにできた。チームでは3年生が意地を出して大事なところをブロックで取ってくれた。準決勝の入り、緊張していたら飯伏が『顔が硬いよ』と声かけしてくれて、終盤は普段の自分に戻れた。助けてもらいました」

4番山野「けがの影響がありましたが、準決勝と決勝に懸けようと、頑張った。調子は今ひとつだったが、勝ち切れて良かった。自分ではもっと出来ると思ったので悔しさもあります。ディフェンスは頑張りました」

飯伏「内容的にはダメ、これでは全国では負けてしまう。自分たちのリズムが作れない時に、何で、どうやって作るか、自分たちで見つけていきたい。(チームのディフェンス力が上がった印象だ)確かに、今日は良かったですね」

全国の舞台へ!


取材・文/泊 亜希子
(2022年11月)

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