第4話 少年団の二人組 | 作者:水無月彩椰
──慣れたような手つきで、少年はモデルガンの銃口を僕と白波とに向けている。真正面に相対していると、彼の背丈がよく分かった。僕より少し上だ。それに顔つきも、僕とほとんど同じ年代っぽい。同学年の可能性も高い。そう思うと、何がなしに緊張してきた。
見下ろすその目付きは、眦が上がっているような、つり目がかった、人相の悪い感じ──とでもいえばいいのだろうか。道路に舗装されたコンクリートの表面をそのまま映したような、無愛想な瞳の色をしている。向こうから走ってきたためか、紺がかった短髪も