【中1の娘に伝えたいお金の授業】003/「年収」と「可処分所得」の違いとは?
【中1の娘に伝えたいお金の授業 ~プロローグ~】
●●、今日から、中学校では教えてくれない「お金の授業」をしていこうと思います。
今後、社会人になるうえで、絶対に身に付けておいた方がいいのが「お金の知識」なんだ。でも、中学校ではほとんど教えてもらえない。だから、学校の先生に代わって、パパが授業をしようと思います。
今すぐ全部を覚える必要はないよ。学校の勉強も忙しいからね。でも、お金のことで困った時、ぜひこのnoteの存在を覚えておいて欲しい。人生につまずきそうになった時、きっと役立つことが詰まっているはずだから。
【第3回】~「年収」と「可処分所得」の違いとは?~
さて、今日はお金の授業の3回目。前回は「ライフプラン」を作るために3つの道具を使うことを教えたよね。
ライフイベント表、キャッシュフロー表、家計のバランスシートの3つだけど、ちゃんと覚えていたかな?
この3つの中でも、ライフプランのどこに問題があるのかを理解するうえで、特に大事になるのがキャッシュフロー表なんだ。実際の表がどんなものかは、この前も紹介した「日本FP協会」のホームページを見てみるとよく分かるよ。
家計のキャッシュフロー表を作ると、現在から将来までの家計の変化をチェックすることができるんだ。
20年~30年分を目安に作成することが多いけど、「このままの家計で夢や目標がかなうのか」「家計が赤字にならずに済むか」など、お金に関するさまざまなことが見てくるんだ。
■キャッシュフロー表を作る時に使う「可処分所得」
このキャッシュフロー表を作る時、毎年どれだけの収入があるかを見込みで書き込んでいくんだけど、ここで使われるのが「可処分所得(かしょぶんしょとく)」と呼ばれるものなんだ。
可処分所得。なんだか聞き馴染みのない言葉だよね。もしかしたら、はじめて聞いたかもしれないね。
●●も、「年収」という言葉だったら聞いたことがあるよね。「年収」というのは、そのままズバリ「年間の収入」のことを指しているんだ。テレビ番組を見ていても「あの芸能人は年収○○○○万円!」なんて使わたりするから、この言葉は知っているよね。
じゃあ、「可処分所得」というのは一体何なのか。これは、年収から社会保険料、所得税、住民税を差し引いた金額のこと。会社に勤めると給料がもらえるようになるけど、実際に手元に残るお金は、この「可処分所得」になるんだ。
これを式にすると、こんな感じになるよ。
可処分所得=年収(社会保険料+所得税+住民税)
社会保険料というのは、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料などのこと。要するに、年収からいろんなものが引かれた後、自由に使えるお金のことが「可処分所得」というわけなんだ。
ちょっと難しいかな? でも「年収」と「可処分所得」の違いをきちんと理解することは、とても大切なことなんだ。
もし将来、年収500万円を稼ぐようになったとしても、実際にもらえるお金はもっと少ないんだ。今だと400万円ぐらいしか手元に残らない。
年収○○○万円といっても、そのままの額がゲットできるわけじゃなく、税金がたくさん引かれた後のお金しか手に入らないということを、ちゃんと理解しておくことが大事なんだよ。
■パパからのアドバイス
今回は「可処分所得」について説明したけど、お金の勉強を進めるうえでもっと大事なのが「所得」の考え方を理解することなんだ。
「所得」というのは、収入から必要経費を引いた金額のことをいうんだ。式にするとこんな風になるよ。
所得=収入ー必要経費
所得については、税金について解説する時に改めて詳しく説明するつもりだけど、「所得」は、お金に関する決めごとの基準になる大切な数字なんだ。
「収入」ももちろん大事だけど、「所得」も意識して生活できるようになると、お金とうまく付き合えるようになるはずだよ。
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