2月26日「余寒」

 もう春か、と油断していたら寒くなって風邪をひきそうである。このご時世、外でうかつに咳き込むこともできないので、びくびくしている。

 という体調のぐらつきはあったものの、悪化することなく平穏に、閑散としすぎて心配になる京都旅行を終えた。ただ、風邪はひかなかったが、思いもよらぬ不調が出た。あごまわりの大量にきびと、乙女が(だれがだ)言うのもはばかられる、お尻にできるあれである。最近は金と努力を惜しまなかったおかげで肌も安定していたというのに、いきなりでかいにきびが三つも四つもできて、しかもなかなか引かないので泣きたくなった。おしりは、もっと泣きたい。しょうがないので前回(二度目である)効き目のよかった薬をとりよせ、どうにかおさえているしだい。

 本当に、わたしはとてもわかりやすい。メンタルが乱れると、一気に体調も乱れていく。おしりのあれも、思い起こせば前回、疲れすぎて精神やられすぎてメタメタなときであった。しかし、これもまた本当にわかりやすいのだけど、京都で友人と訪れた占い師さんと話し、「なーんだ、もうそれじゃしょうがないじゃん!」と開き直れたことで、もともと上向きになりはじめていたメンタルが一気に浮上し、さらにホテルの大浴場にひとりでのびのびつかったあと、友人がスケジュールに厳しくないおかげで翌朝までぐっすり爆睡したら、にきびは驚くほど静かにひいて肌艶がよくなっていた。おしりのあれは、まだあるけれど、それでも大丈夫と思える程度だ。

 病は気から、はほんとうなのだと思う。とはいえそれは、気力だけで押しとおせということではなく、できることは全部やってこれ以上どうにもならんというところまでたどり着けば、メンタルは否応なく安定するし、不要に体調を崩すこともない。というわけで、コロナはとっても心配だけど、手洗いうがいをしっかりやって、人混みはできるだけ避けて、いつもどおり元気に明るく過ごそうと思う。

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