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エッセイはじめました <食べられないもの>

 最近、食べられないものを食べていないなあ、とふと思う。ここでいう「食べられないもの」とは、苦手な食べ物・アレルギーのある食べ物などというものではない。ではどういうものかといえば、ずばり「食べ物ではないもの」だ。


 食べ物ではないものを食べないというのは、ごくごく当たり前のことで、それが普通なのだが、その事実に一度気づいてしまうとなんだか悲しくなってしまい、無性に食べ物ではないものを口にしたくなってしまう。


 以前、高校の先生と「食べ物ではないものでなにを食べたことがあるか」という話になったことがある。いま思えばなかなかクレイジーな話題だ。
 私が覚えている範囲で食べたことがあるものは、えんぴつの後ろについている消しゴムと、激落ちくんだった。そのことを話すと、消しゴムはわかるけれど、激落ちくんはわからないと言われてしまった。


 そ……そんなあ!!!どちらかといえばおいしそうなのは消しゴムより激落ちくんなのに!消しゴムを食べたときは、たしか小学生で、特においしそうとも思わなかったけれどかじりたくて、かじってすぐに苦くて吐き出した。それに対して激落ちくんは、ちゃんと(?)おいしそうだと思って食べたのだ。手のひらサイズの激落ちくんはなんだか高野豆腐のようで、でもかじるとやはり苦くてすぐに吐いた。激落ちくんをかじったのはたしか中学生か高校生のころだった。わりと歳がいっているという事実に我ながら阿呆の子だと情けなくなる。


 そういえば、いま書いていて思い出したが小学一年生の頃、指についたでんぷんのりをなめようとしてクラスメートの男の子に止められたことがあったのを思い出した。その男の子はその後ガキ大将となったのだが、私はそのとき将来のガキ大将に必死に止められていたのだと思うとなんだかおかしい。

 そんな私が最近目をつけている「食べられないもの」は、「楽天パンダ」だ。もはや実在しないので食べてしまう心配がない。それにしても、キャラクターを見ておいしそうと思うだなんて!と思う人もいるかもしれない。そんな人には、楽天パンダさんをじーっと見てほしい。とくにほっぺたを。ほら!もちもちしてそうでしょう?もーちもち。絶対おいしい!


 楽天パンダさんがおいしそうに見えすぎて、ぬいぐるみ欲しさに楽天カードを作ろうか悩んでいる私からは以上です。

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