酒とママ友


ママ友のうわさ


「ママ友」という単語は妊婦の頃から耳にするようになった。先輩ママたちの苦労話はまず「ママ友」それから義理の親、義理の姉、が多かった。わたしはまだ未知の「ママ友」たちがいつできるのか楽しみにしていた。

わたしが出産し、子育てをしたのは夫の実家だったのだが、この実家が里山にあり、その集落は私道のようなものを入ったらある場所で、ご近所さんたちはお互いを屋号で呼び合う仲だった。若い人たちはその集落を出ていて、わたしがコータを連れて散歩した時にいるのはおじいちゃんやおばあちゃんばかり。公園でママ友に出会うという環境からは程遠かった。

そんなわけで、ママ友デビューは遅れたが、わたしの友人たちが出産したので、これまでの友がママ友にもなった部類分類だ。

保育園と小学校では

そしてコータが保育園に入った。いよいよここで!と思ったら、保育園はママたちが働いていて忙しく、なかなか腰を落ち着けて話すことはできなかった。しかしわたしはママ友を得るべく、コータが大好きだったお友達のケーゴの母親と親しくなった。

コータ小学校入学の年は「コロナ禍」が始まったばかりで、入学式が2ヶ月遅れた。親同士の交流は一切なかった。誰とも知り合うことがなかった。そうこうしているうちに、家の真向かいさんにコータの同級生がいることがわかり、なんとなく立ち話をするようになり、徐々に気心がしれてきて、最近は子供たちを遊ばせながら、ママ同士で酒を飲む仲になった。

「ママ友」2人。。。

なんだったんだろう。あの恐ろしいマウントをしてくる世界があると聞いていたのは。田舎は関係ないのだろうか。たまたま平和なエリアに住んでいるのだろうか(千葉県袖ケ浦市)よくわからないが、一緒に酒が飲めるママ友しかいないのである。

世界の狭さ

ところでこの真向かいの「ママ友」が以前働いていた職場に、わたしの高校時代の親友の弟がいて、まさかの同期だった。一体全体、なんて世界は狭いのだろう。わたしの高校時代は広島で、親友も広島にいるが、その弟は千葉にいるのだ。

年をとるほどに、よく起きる現象なのだが、ご縁がある人はとことんご縁があり、伏線が張り巡らされているようだ。よく、似たようなバイブレーションの人たちにしか会えない。というようなことを聞くが、なるほど同じような周波数を発信している人たちとしか出会えていないのかもしれないと思う。

ママ友の実態と友への道


ちなみにママ友たちは2人とも6歳年下だ。若い。でも気の合う人たちは感性の部分でお互いを面白がれるので、年齢差は気にならない。でも彼女たちはわたしには敬語だったり「さん付け」だったりする。年配者として敬ってくれているのかな?

わたしは社交的なので、もっとたくさんのママ友ができると思っていた。もちろん、他のママたちとも息子が遊びに行かせてもらったり、家にきてもらったりでメッセージのやりとりをすることは多々ある。仲良くなれそうな人たちもいる。でもそういうのは自分からアプローチが必要なのだろう。小学校の行事などで親が力を合わせるシーンが皆無としなってしまった今、それをするのは「どっこいしょ」という感じになった。

さかのぼって妊婦時代

もう1人、市のプレパパママ学級で知り合った「ママ友」がいる。でも彼女は子どもが胎児の頃からの付き合いなので、「ママ友」という感じがしない。しかし、生まれてくる子どもを通してつながったのだ。れっきとした「ママ友」だ。彼女はわたしと出産予定日が全く同じだった。そんなご縁もある。やはり酒が一緒に飲める仲。

ママ友なんてこわくない。

とまぁ、なんだろう。急にママ友について書き留めておきたくなった。これを読む人の中に「ママ友って大変らしい!」という偏った情報をインプットされている妊婦の人がいたら、わたしは知らせてあげたい。全然そんなことないよ。って。飲み友達になるケースもあるよって。

子どもたちの成長を一緒に見守れる仲間かな。非常にありがたい存在だ。

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