鋼の錬金術師

やっぱりガンガンってちょっと違うというか、僕の周りではガンガンを読んでる奴はちょっと変わり者かガチのマンガ好きのどちらかだった。
当然ながら面白い作品もたくさんあるし、有名なタイトルや有名IPのコミカライズもたくさんあるし、マンガ誌としては間違いなくトップクラスの人気と認知度である。
ただ、僕らの世代はあまりにもジャンプが強すぎた。
今のジャンプ本誌は事実上の氷河期を迎えているが、その引き合いに出される黄金期の目次ページは僕らの世代がよく知るタイトルが並ぶ。

そんな時期でも一作品だけ、ジャンプの錚々たる面子にタメを張るタイトルがあった。
「鋼の錬金術師」(以下「ハガレン」)だ。

「ハガレン」はただの冒険譚ではないのが良い。
個人的にジャンプ作品が好みではないことはもう幾度となく書いているのだが、それはやはりメッセージ性というか、ドラマが薄いからと考えている。
「ハガレン」には「命」という明確なテーマが描かれていて、それもただの生き死にではなく、生命の神秘に人が介入するという令和の今もなお世界中で問われる倫理的命題が描かれている。
兄弟愛も深く描写されているし、ウィンディというヒロインが居ながらもロマンスに寄り道しない距離感が良い。
主要キャラクターは少なくないが、配役に無駄はなく、どのキャラクターも空気になっていない。

「ハガレン」はアニメもとても良くて、オリジナル展開も違和感は少なく納得感のある結末を迎える。
尤も、この頃はアニオリ展開はよくある事だし大ハズレも少なかったのだが。
そして原作完結後には原作準拠で再度アニメ化それている。
どちらも出来は良いし、何より楽曲は粒揃いである。
男性ボーカル曲が多いのでカラオケでも無理なく歌えるので、僕のような下水道から這い出てくるような声の低さの人には有り難い。

「勘の良いガキは嫌いだよ」は今もミームとして使われるが、シーンとしては全く救いのないものでありつつ、人体錬成に手を出したエルリック兄弟にもそれを咎められる立場ではないという構図は正にこの作品のテーマを表していると思っていて、ミームを見かける度に「ハガレン」をもう一回見たくなる。
オトナたちもカッコよくて、イケオジ好きの女子にはたまらないのではなかろうか。
アッやべっマスタング大佐と僕は今同い年だった。
大佐はまだオジには入らない……よな?

当然ながら僕はホークアイ推しである。
最近アニメやマンガを取り挙げる度に推しキャラを言い残すようになったが、まぁどうせチラ裏レベルの殴り書き記事なので良かろう。
僕には基本的に同担拒否とか無いし、同じキャラ推しの人がいたら仲良くしましょう。

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