METAL GEAR SOLID

「METAL GEAR SOLID」(以下シリーズ総称含め「メタルギア」)との出会いは、父が夜な夜なコッソリやっていたPS1の所謂「MGS1」だ。
その頃の父はまだ若気の至りを残していて、仕事から帰ってからゲームをするのが日課だった。
ちょっと話しがそれてしまうが、父は家柄が厳しく、時代も相まってゲームを知らずに育ち、趣味はバイクだった。
結婚して子供ができたのを機にバイクを降り、その穴を埋めたのがゲームというワケだ。

当時の僕は銃を撃つゲームというイメージしかなく、「バイオハザード」と同じジャンルだと思っており、PS1だと「グランツーリスモ」「ガンダム」「鉄拳3」をやっていた(あくまで当時の話)。
月日は流れ、「スマブラX」にスネークが参戦するとなり、初めて「メタルギア」というゲームを認識する。
しっかり「メタルギア」という作品を知ったのは中学時代の友人宅で見たPS4の「MGS4」だ。
友人数名と交代しながらプレイしていたのだが、「隠れる」というコンセプトにも驚きはしたが、何よりムービーの多さと長さに衝撃を受けた。
これは体験型の映画だ、と思った。
据え置きのゲーム機を持っていなかったので、PSPでできるメタルギアを探し、「MGSPO」をやり込み、そして昔PS1のが家にあったなと思い出して「MGS1」を物置から掘り起こしたのだった。

高専に入ると、PSPとPS3で新作「MGSPW」が発売され、講義そっちのけでプレイしていた。
これまた大好きなタイトル「モンハン」とコラボしていたこともあり、相当やり込んだ記憶がある。
「メタルギア」というコンテンツにのめり込んだ僕は熱心なファンの友人からPS3ごと借りて「MGS2」「MGS4」を借り、小説版も読んだ。
残念ながら2012年に「俺は音楽と創作の為に何かを捨てねばならぬ」と決意し、ゲームの一切から離れてしまった。
それに合わせるように、コナミから小島監督が独立し、「メタルギア」シリーズは大荒れの中にその歴史を終えた。

先に述べたように、「メタルギア」はただのゲームに非ず、体験型の映画だと思っている。
故に、一つ一つのシリーズにスポットを当てた話をすべきなのだが、お気付きのように僕はシリーズの全てをプレイしていない。
「MGSV」に関しては触ってすらいない。
そんな人間がこの大作を語ったところでファンにも監督にも作品にも畏れ多いと思うくらいには大切な想い出と沢山の感情をもらった作品なので、今回は紹介といった形でこの記録を残したい。

ただのガンゲームではない。
その引き金に指を掛けるという行為の意味を知った上で、その重い引き金をしっかり引き切ることを知るゲームだ。
そして平和という誰もが抱く願いの尊さと儚さを知る映画である。

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