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スマホを拾っただけなのに

また、台原森林公園での話だけど。
走ってたらスマホを拾いました。俺も落としたことあるけど、落としたらとりあえず誰かの電話から自分にかけてみるじゃない?
だから、多分これを持ってたらかかってくるかなーと思って。待ち受け見たら着信ありってなってなかったからまだ落としたばっかりかなと思って拾って持ったまま引き続き走ってたわけ。

んで、ちょっと走ってたら向こうから犬の散歩をしている40代くらいの女性とすれ違って。帽子かぶってサングラスして、マスクして、ランニングするみたいなスパッツ履いてるような格好の人。
で、すれ違った時に思ったんだけど「走ってる間に落とした人を追い抜いたりするのかも」と。

というか、この人かもしんないじゃん!って思った瞬間に「あれ、このスマホの待ち受け画面が犬だったな🐶」と。で、その女の人が連れてる犬とこの待ち受けの犬を見比べようと思ってスマホの待ち受けを見て、犬を見てってした瞬間にその女の人が「きゃーーー!」って言って犬の顔を隠したのです。

犬の顔を。犬の顔を。隠したのです。

え?犬の顔隠した?あ、俺がスマホを向けた感じになったから撮られると思ったの?犬の顔を?困るの?犬の顔の写真撮られたら?

ちょっと混乱した。

犬の写真を撮ろうとしていない俺、愛犬の写真を無断で撮られそうになっている彼女。犬の写真を撮られて困る理由がわからない俺、犬の写真を撮られるのは自分を撮られるよりも嫌な彼女。善行をしようとしている俺と嫌がらせをされそうになっている彼女。色々な相反する思想や思考や嗜好や理想が奇跡的に集結し、清々しい朝の公園で小さな爆発が起きた。pom。

0.1秒くらい地球が自転を止めて世界がミュートした後に俺が発した言葉「このスマホ落としてませんか?」により世界は通常運転を再開。

スマホを落としていない彼女は愛犬の写真を撮られることを回避し、スマホを拾った俺は無事に持ち主にスマホを返すことができた。

あーあ、良かった良かった。

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