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現在のマンチェスターユナイテッドについて

マンチェスターユナイテッド
かつてはフットボール界の頂点にいたクラブ。
しかし今はどうだろう。
ピッチ内外であまりにも時代遅れになってしまっている。
そんなマンチェスターユナイテッドの現在と今後の願望などサポーターである私が記事として書いてみたいと思う。

まずはピッチ外から。
オーナーのグレイザーはとにかくクラブのことではなく自分の事ばかり考えていて、サポーターからの信頼は皆無。
当然内部の体制も良くなく、トレーニング施設も昔からずっと変わらないまま。
移籍市場では後手に回ることもしばしば。

また最近では、グリーンウッド、アントニー、サンチョなど、チームに迷惑をかける選手まで出てきている。
しかも彼らは主力選手なので、完全に戦力ダウンである。

そしてピッチ内。
フットボールは簡単に言うと守備と攻撃で成り立つ。
現在のユナイテッドはその守備と攻撃がとてつもなく悪い。
それでは当然ながら勝つことはできない。

まずは守備から。
ヴァラン、ショー、ワンビサカとベストな4バック中3人も怪我でいないのは確かに大きい。
しかし、ダロト、リンデロフ、マルティネスは昨シーズンも揃って試合に出ていた。
むしろ新加入のレギロンが1番調子が良い。

ユナイテッドはサイドも中央もとにかく緩い。
サイドからも簡単にクロスを上げさせ、中央では相手選手がフリーになることも多い。
しかしこれは4バックだけの問題ではない。
オナナはパスではチームを助けているが、セービングでは足手まといになることがあり、カゼミロはプレシーズンからずっと調子が上がらず、簡単にドリブルで交わされるシーンをたくさん見てきた。
相棒のエリクセンも守備強度が高くない為、相手選手についていけていない。

また、前線からハイプレスをかけても巧みに剥がされてしまい、前線の選手は守備を諦めてしまう。
時にはブルーノがセンターバックの位置まで守備をしている。
そして、先日のバイエルン戦では途中出場のマクトミネイがボールロストした後に、いつものジョギングを開始してしまった。
私も思わず、『おい!ふざけるな!』と1人で叫んでしまった。

続いて攻撃。
アントニー、サンチョは当分使えず、サンチョに関してはユナイテッドのユニフォームを着てプレーする姿は今後見れないかもしれない。

ユナイテッドの長年のテーマはゴール前のアイデアだと思っている。
これはファーガソン以降ずっとだ。
ファーガソン時代はクロスからのゴールも多かったが、最後のシーズンは香川とファンペルシーを獲得して中央で崩して相手ゴールを奪っていた。
しかし、モイーズがそのフットボールをものの見事に崩壊させてからはユナイテッドはペナルティエリア付近でのアイデアを失った。
特に引かれた相手には一向に崩すことができず、なんとか個の力でこじ開けるシーンが多かった。

それは残念ながらテンハグになってからも変わっていない。
アヤックス時代、前線で美しい崩しを見せて圧倒的な攻撃力を見せていたテンハグですら、ユナイテッドでは未だに攻撃の形を見つけられていない。

今のユナイテッドも個人でゴールを奪うシーンが多い。
最大の得点源であるラッシュフォードも連携で崩すよりも、カウンターまたは左からの強烈なカットインでゴールを決める。
ガルナチョも同じでカウンターや左からのカットインを得意とする。
マルシャルは出ればそれなりの活躍をするが、怪我が多く計算しにくい。
ペリストリはまだまだ経験不足もあり、相手の脅威になっていない。

そういった事情もあり、今シーズン期待の新人FWホイルンドを大金で獲得した。
ホイルンドは守備に走る事もボールを収める事もでき、スピードもある。
まだまだ他の選手達との連携はこれからだが、1トップで溜めを作れる為、中央でもサイドからも崩すこともできるかもしれない。
テンハグの理想のフットボールを実現する必要なピースを揃えることができた。

システムも4-3-1-2を試したり変えようとはしている。
しかしテンハグもユナイテッドでは2年目。
そろそろ攻撃の形を見つけなければならない。

ではユナイテッドの理想的なフットボールは何か。
私なりに考えてみた。
それは、前線からハイプレスで速攻カウンターだろう。
前線からのハイプレスがハマれば、守備の改善にもなり、攻撃も相手のゴールから近い位置から開始できる。
また、前線にはスピードを持った選手が多い為、ハイプレスから奪う可能性もあり、速い攻撃を仕掛けられる可能性も高いのだ。
そして、もう一つ理想は、相手のハイプレスも後方からビルドアップで剥がせるようになることだろう。
ビルドアップもユナイテッドの長年の問題だ。
ユナイテッドは即興でパスを繋ぎ、1ボランチに入った選手が捕まることが多かった。
今は後方からパスを繋げることができる選手が多くなってきた。
ただ、1ボランチではなく、2ボランチ、場合によっては3ボランチになって前線までパスを繋ぐことが必要になると思う。
そして、中盤には機動力がある選手が欲しい。
カゼミロとエリクセンでは、やはり機動力が足りず、相手のカウンター時や速いフットボールにはついていけていない。
マウントやメイヌーは2人に比べて機動力はあると思う。
そして、新加入のアムラバトに戦術をどこまで落とし込めるかも重要である。

引いた相手にはやはりホイルンドに縦パスを入れて収めてもらい、サイドに散らすことも、ワンツーで中央を崩すこともできるだろう。
そして中央には人数をかけて攻めて欲しい。
相手を押し込んで、二次攻撃、三次攻撃をどんどん仕掛けて欲しい。
ぜひテンハグにはアヤックスで見せていた、選手が連動して攻める形を見せて欲しいところだ。

そして最後にテンハグについて。
私はテンハグをとても信頼している。
規律を重んじ、時にはスター選手にも厳しく接する。
ファーガソンが率いてた"本来"のユナイテッドは規律がしっかりしていた。
そして、欲しい選手も的確に示し補強してきた。
ファーガソン以降の補強は当たりが極端に少なく、なんとなくで獲得した選手が多かった。
また、モイーズからラングニックの間の監督は全員、旬な監督ではなかった。
ファンハールやモウリーニョは名将だがピークは過ぎている感じだった。
ただ、テンハグでアヤックスで活躍し、確実にステップをしてユナイテッドに就任した。
まさに旬な監督としてユナイテッドに就任したのだ。

現代フットボールではファーガソンやベンゲルの様に長く同じクラブで指揮を取ることは難しい。
ただ、ペップシティやクロップリヴァプールの様に10年近く指揮を取って強く居続けられるクラブも存在する。
最近ではアルテタアーセナルもようやく軌道に乗ってきた。
テンハグユナイテッドもこの3チームのようになる可能性は十分あると私は思っている。

14年前からマンチェスターユナイテッドの虜になり、マンチェスターユナイテッドが生活の一部になっている。
勝った時は本気で喜び、負けた時は本気で落ち込む。
それは大人になってからも変わらない。

歓喜の瞬間ばかりを求めてはいない。
ただ、あまりにも長い間歓喜の瞬間から遠ざかっている今、それを1番求めている自分がいる。
そして、"本来"のマンチェスターユナイテッドを見れる日を心から望んでいる。

それではまた。。

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