悲劇のヒロインぶっても許されますか?《2021.10.28.Thu.~30.Sat.》


悲劇のヒロインぶっても許されますか?


元彼が、私別れて1ヶ月ちょっとで他の人と結婚した。

突然TwitterにDMが来て、久しく連絡を取っていなかったというか拒まれていたので、急に何かと思ったら、"結婚した"というテキストと、関連書類の写真が届いていた。流石に夢だと思った。まさか、結婚って、結婚ってそんな、ね〜!これは夢だな〜!起きよう!と思って、起きれなくて、現実かよ…嘘だろ…これが現実!?そんなことある!?ってなっちゃった。おもしろすぎる。

私の人生、まあいろいろありましたし、これからもいろいろなことがあるとは思いますが、人生トータルでも5本の指に入るおもしろさでしょ。そんなことありますか?ネタにするしかない。

真相は分からないんだけど、わざわざ私に結婚の報告をしたのは、私には結婚したことを言うべきだと思ったからなんだと思うことにしています。だって、意味がわからない。逆ならまだ分かる。フラれた当て付けで、フラれたけど幸せです!!!!!ってアピールするために送りつけるならまだ分かる。でも違うじゃん。フった側じゃん。何故????????

私には言うべきだと思ったのか、風の噂で私の耳に入るのは嫌だから直接言ってしまおう思ったのか、流石にそんな人ではないと思っているけど、純粋に私を傷つけたいという悪意があったのか、どれがどれくらい関与しているかは分からないし、私の想像が及ばないところにまた別の理由があるのかもしれないけれど、この報告を受けたことで私の核が揺らいでいることに変わりはない。


“付き合って1ヶ月くらいだったかな〜。元彼が結婚する時(婚姻届の受理待ちの時とか、結婚式のお色直し中とかね)に、そういえば訳わかんない女いたな〜って思い出してもらえればそれでいいんだって言ったことがあって、今本当にそう思っている。思い出にするくらいがちょうどいい。そういう存在になりたいんだ。私のせいで険悪な別れ方になってしまったから、もう思い出したくもないだろうな。”


これ、来るの早過ぎませんか?

もしね、元彼がこれを覚えていて、本当に思い出してくれていたらいいな〜って思います。どうなんでしょうかね〜。もう確かめようがないのでどうしようもないですよね〜。




結婚報告を受けたのが水曜日の夜で、ここからは木曜日の夜の話。

木曜日の私は塾の先生をしなくてはならないので、今すぐにでも泣き出してしまいそうな心を落ち着かせながら中学数学を教えていました。

どうしようもないほど心がザワザワして、抱えきれなくて、お気に入りのセフレに連絡して、泊めてもらうことにした。

でもその人、気になってる子と上手くいってるみたいで、前回会った時にはもう会うことはないかもな〜と思いながら帰ったくらいだった。だから流石に申し訳なくて、無理なら断ってくださいってちゃんと言った。それで向こうがいいよって言ったから行ったのだけれど、やっぱり無理だと言われて、終電で帰されました。

これ私が悪かったのか?ちょっと、私には判断がつかないのだけれど、私は予防線を張って、断る選択肢も提示して、それでもいいよって言ってくれたから行ったのであって、いきなり押しかけたとかじゃないのにな〜とは思います。 

さあ!可哀想な女の子が爆誕しましたよ〜!

元彼に結婚の報告をされて助けを求めた先でも殴られてボロボロになった私は他の人に連絡を入れました。明日、金曜日は1限です。大学へのアクセスがいい場所に住んでいる人に連絡を入れました。今からでも来ていいよとのことだったので、行きました。1回だけ、本当に穴として使われているだけの、最低限のセックスをして、寝ました。

俺明日普通に仕事だし、いつもなら寝てる時間なのにさ〜って、もちろん言われたりはしないし、あからさまに態度に出されたりはしないけれど、順当に考えればそう思っているのだろうな〜と思って苦しくなります。でもここが一番都合が良くて、利用しているのは私の方だから、喜んで耐えます。起きたり、静かに泣いたり、寝たりを繰り返して朝が来ました。なんかこの夜のことはあんまり覚えていません。とにかく自分が惨めで、はやく消えてしまいたかった気持ちが、あまりにも辛辣すぎる現実に靄をかけている気がします。本当に辛かったのだと思います。

気づけば、1限の始まっている時間でした。これ以上迷惑だと思われたくなくて、逃げるように家を出ました。もしまたこの人から連絡が来たとしても、怖くて行けないと思います。

全ての人間が怖くなりました。たぶん全ての人間は私のことをなんか癪だと思っていて、忌み嫌っているのだと思います。そうだよね。

ああ、とても心のコンディションが悪い。今日の夜は1人で乗り越えられないと思いました。誰にしよう。話を聞いてくれそうな人がいいな〜と思って、前回本を貸してくれた人にしました。今日の夜会って欲しいと連絡を入れました。会ってくれるとのことでした。よかった。ここでひとつ、命が繋がりました。よかった。これで衝動的に死を選ばなくて済む。私は今日も生き延びることができる。このようにして毎日をやり過ごしているのです。

結局1限には顔を出さず、2限の空きコマは新しくできた大学の友達に課題を教えてもらう約束をしていたので、その子と会いました。課題への不安が少し拭われて、本当に助かりました。何故私に課題を教えてくれるのか本当に意味がわからなくて、怖くなりました。私に課題を教えたところで、その子にはなんのメリットもないのに。私はその子に何もあげられないのに。教えてもらうのが申し訳なかったのと同時に、とっても嬉しくて、もう少しで泣いてしまうところでした。どうして私なんかに、しかもほぼ初対面だし、ありがたいですね。本当に好きです。

3,4限の時間はとても苦しくて、これが終われば楽しくなれることは分かっているけれど、座ってじっとしていることが出来ませんでした。咎められない程度に教室を抜け出して、意味もなく階段を上り下りして時間が過ぎるのを待ちました。


時間は過ぎました。学校からその人の家までは少し遠く、電車の中でその人から借りた本を読んでいました。心に刺さって、電車の中で静かに泣いてしまった一節を引用します。

おそらく誰にでもあるでしょう、つけられた傷を何度も自分でなぞることでより深く傷つけてしまい、自分ではもうどうにものがれ難い溝をつくってしまうということが、そいしてその溝に針を落としてひきずりだされる一つの音楽を繰り返し聴いては自分のために泣いているということが。


宇佐美りんさんの著書『かか』の一節。

私の人生はほとんどこれに費やされている気がします。自分のために泣いているのです。

電車で泣くことに何も抵抗がないのですが、静かに涙を流している人間に、案外誰も気づかないものですよ。



電車を降り、待ち合わせの改札を出ました。その人は、私が見つけるのよりも先に私を見つけました。隣を歩き始めてすぐに、結婚の話をしました。小説が書けるね!と言ってくれました。私もそう思います。

とにかく全部を話しました。今までのことを全部。話してたらやっぱり泣いてしまいました。でも泣くことには慣れていますから、それをすぐに引っ込める方法も知っています。私涙もろいんですよ〜気にしないでください!って笑っていれば大体大丈夫になって、また別の話をすれば元の道に戻れます。私が泣いても、相手に何のメリットもないのです。これ以上泣くわけにいきません。数えられるくらいの涙をこぼしたくらいならば、まだ戻ることができる範囲内です。さあ帰ろう。

元の道へ戻ろうとした私の前に、その人が立ちはだかります。通せんぼをされて、元の道に戻ることができません。困りました。どうして?泣いたら使い物にならなくなりますよ。せっかく来たのに。使わなくていいんですか?と思いました。その間も、元の道には戻らせてもらえません。涙が止まらないのです。私は選ばれない側の人間だって、愛されなかったことへの悔しさと苦しさでいっぱいでした。溢れるものはもう、無限にあります。止めさせてもらえないのであれば、壊れた人形のように泣き続けてしまいます。どうして私が泣くことを許してくれているのか、分かりませんでした。それも怖いのです。無償の愛が一番恐ろしい。私は何も与えることができないのに、包み込まれても困ります。

その人は、私の欲しい言葉を全てくれました。誰でもいい訳じゃないに決まっている。愛が欲しい。でもひとりに決めてしまったら、それを失ってしまうのがもう怖くて怖くて仕方ない。苦しいのはもう嫌なんです。これ以上優しくしないでくれ。好きになってしまう。それは困る。苦しいのは嫌だ。そう言っても、その人は私を大切に扱いました。もう諦めました。これから絶対苦しくなるけど、この人を好きになってしまおう。もう引き返せないところまで来てしまっている。

そうしたら今度は、幸せすぎて涙が止まらないのです。瞼が重くて、気を抜くと勝手に閉じてしまいそうだけれど、寝てしまったら朝が来てしまいます。終わりが来てしまう。それは嫌だ。

それぞれにそれぞれの生活があります。時間は限られています。この時間が一生続いてくれと思いました。その人は私の限界がくるまで、夜を一緒に過ごしてくれました。今全部を終わりにできたら、終わりよければ全て良し!ってことになるのにな〜と思いました。

愛を感じるセックスは、泣いてしまうので嫌です。元彼との時も突然泣いたりしていました。何故だか分からないけど、感情が抑えられなくなってしまう。助けてくれ。こんなめんどくさい人間になりたかった訳じゃないんだ。

朝起きたら隣に好きな人が居て、私の為に朝食を作ってくれるなんてことがあったら、それを知ってしまったら私はこれからどうやって生きてゆけば良いのでしょうか。



そして今、生きることがとても難しいです。しばらくほとんど泣かない生活が出来ていたのに、逆戻りです。

次に会えるのは8日。遠すぎる。毎日でも会いたいタイプの人間にはしんどいよ…



こんなに幸せが見えない人生、それはそれでおもしろみがありますね。

それでも生きていくしかないから、ここに存在している。どうしようもない不幸を選びながら、存在することを辞められずにいる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?