特技:ブレイクダンス
この写真は、大学時代のものである。
高校生の時、僕はブレイクダンスを始めた。
中学まで野球部で、「ダンスなんてナヨナヨしい」と思ってすらいた僕が、なぜ高校でダンス部(当時はダンス愛好会)に入ることになったのか。それには深い理由がある。
高校で野球を続ける気は無かった。この理由も深いものである。
ご存知の方も多いと思うが、高校野球では硬球という硬いボールを扱うことになり、当たると痛い。正確には痛そうだなあ、と高校野球を見ていて思う。100km/hを超える速さの硬球が、高校生のフルスイングした金属バットに衝突し、猛スピードで自身の身体に向かってきたところ、少しでもミスをすればグラブではなく身体で受け止めることになり、そうなれば電流が走るような、そんな痛みが走るんだろうなあ、と高校野球を見ていて思う。
だからこうこうではやきゅうをやらないってきめたんだぁ。
1行だけ情けなくなってしまいました。大変失礼いたしました。
野球をやらないと決めた僕は、友人の付き添いでダンス愛好会の見学に行くことになった。そこで見たものは、僕の今までの人生がまるでモノクロだったのかと思わせるような光景だった。
女の先輩が可愛い。
僕を止めるものは何も無かった。
秒速で入部(入会)し、先輩が教えてくれている、という名目のもと、先輩を目で追いかけた。
僕の人生は、どう考えても、この時点でスタートした。
それ以降ゴリゴリ童貞の僕は何を起こすこともなく、無論何が起きるということもなく、高校を卒業し、大学でもダンスサークルに入り、ダンスが特技という人間になった。
可愛いは正義。
顔は気にしないという男がたまに現れるが嘘だ。
可愛い方が良いに決まっている。
ただ、最後に言いたい。
全ての女性は、可愛い。
ありがとう。
をとぎ