#16 俯き丸族

TOMOOの「SUPER BALL」。


この曲には

ー 俯いたままで 踊って ー

ー 丸いまま つらぬいて ー


というフレーズがある。


僕はこの曲に驚いた。そして、嬉しかった。


そうか、、、あそっか!そうなんだ、、と。


鳥肌と。涙と。



強くなりたい、かっこよくなりたい、立派でいたい。

そんな気持ちは、僕にもあった。


だけど、どうやっても僕には“鋭利さ”、そう“シャープさ”がない(笑)


いわゆる「男らしさ」は、この曲でいえば四角。

少なくとも僕のなかではそうだったのだ。


そして、この「俯いたままで 踊って」というフレーズ。


この言葉が、嬉しかった。大発見だった。(念の為、作詞はわたくしではないことを伝えておく。)


なんか、、、ダンスをやる人、人前で普通に踊り出せる人って、、、強すぎませんか?笑


「ワタシ、オドッテルノヨ!ドオ!?」


みたいな。笑

これは悪口ではないのです。多分に僕の歪んだ先入観が含まれていますが。


ドユコト?


って言われそうですが、、、


いや、僕だって踊りたいから!!!



簡潔にいうと、ソユコト、です。


うーん、伝えるのは難しい。いとむずかし。


ダンスは僕のなかで、相手の目をしっかり見れる人の持ち物な気がしていた。

「ワタシ、ドオ!?」、ができちゃう人。


もちろん、それは日々の努力の賜物なのだろうが、、、根本が、強い、、、んだよな。


でも!僕だって踊りたいときはあるんだ。

この「踊る」は単にdanceのことではなくて、

“感情を表現”すること。


相手の目を見れないやつでも、

「ワタシ、ドオ!?」ができなくても、


踊りたい瞬間はある。

「ワタシドオ族」だけの持ち物ではないし、専売特許でもない。


だから!


「俯いたままで 踊って」が響いたんだ。


耳から入ってきたこの言葉に、「あっ!」、と目が見開いた。

グワーッ、と

じわ〜っ、と

熱くなった。


そっか、べつに俯いたまま、下を向いたまま踊ってもいいんだ、って。


もしかしたら、外からみたら、カッコは不細工かもしれない。

けど、“感情の表現”は地面みながらしてもいいし、


外に向けてやることもない。


ただ自分の世界で、踊ってもいいんだ。


四角じゃないと、鋭利にトガッてないと刺さらないかもしれない。


でも、丸いやつは丸くていい。

ふわふわしてたっていい。


僕には“キリッ”とした表情も雰囲気も持ち合わせていない。


どうやら、母ちゃんの腹の中に置いてきたらしい、、、


忘れたんじゃない。きっと置いてきたんだろう。らしくないものは道具箱に入れなかったんだろう。


だからどうしても丸い僕は、


丸いままを、つらぬいていけばいいのかもしれない。


正解はわからない。誰にも。


でも、

ー 丸いまま つらぬいて ー

の言葉に、意味不明で説明不可能な“喜び”を感じたのなら、


それを正解と思って生きても、いいと思った。


うん、今日もこっそり、踊るのです。

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