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呪われた女16

         立川 M 生桃


乞食の男は、蓮池に放したガマ蛙が大蛇には食べられるのではないかと心配した。

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しかし、母親の二の舞になっては、元もこもない。大蛇を追い払おうとすると、こちらがやられる。少し様子を見ることにした。

すると、その大蛇は108匹のガマ蛙を一飲みにした。

その瞬間、大蛇がもがき苦しみながら口から次々にガマ蛙を吐き出したのだ。

それを見た乞食の男は、母親が可哀想に思えて仕方なかった。

本当に何が良いのやら。わしは、わからんようになつたのじや。

わしの身の上話は、これで終わる。

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たけのこ婆。わしが誰かそのうちわかる。

どんな者にも、そこに行き着くまで、歴史がある。悩みがある。わかるか?

そのうちに、お前も色々な事がわかり、縁を結んでおる事がわかるじやろう。

お前にも本当の神仏がわかってくるはずじや。

そう言って、乞食の男は、二匹の鬼と消えてしまった。

すると、そこに若い女がやって来た。たけのこ婆に、お前さん。私が言った修行を早くしなさい。

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最初に光明真言を1万回唱えること。大豆の豆を握って真言を唱え、1つずつ数えて、それを食べなさい。

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わかったかい。それがすんだら、今度は、13仏の真言を唱える。これは、1つの仏に108回唱えること。それができたら、また、私に聞きにおいでなさい。わかつたね。

そう言うと、若い女の姿が消えた。




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