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呪われた女 35

        立川M生桃



次の日。蝦蟇仙人になった、たけのこ婆は、早速、あの、七面天女の池に出かけた。

すると、そこに、たけのこ婆になった、蝦蟇仙人が待っていた。

お前。俺様の大切な桃と柘榴を勝手に使う事を許さん。

何を言い出すのかと思ったら、今は、この私が蝦蟇仙人じゃないか?

どう、これを使おうと私の勝手だよ。
お前。取引をしよう。

お前のたけのこの里の瀧をこの俺様にくれ。

そうしたら、色々そのアイテムの使い方を教えてやろう。

馬鹿を言うじゃないよ。 なんで、あんたの様な、糞。糞。糞蝦蟇仙人にくれてやるもんかね。



たけのこの里と、この私をなめるんじゃないよ。

それに、この私だって、疣疣蛙のはしくれ。なめられてなるものか。

疣蛙遣い? なんだそれ?

あんたは、知らなくてもいいんだよ。

私や~先を急ぐんだよ。

そう言って、烏を呼び出した。すると、間もなく、天狗がやってきた。


天狗どん。お願いだ。また。あの山に連れて行っておくれ。

天狗は、蝦蟇仙人を見るなり。おい。蝦蟇仙人。

お前。わしに何の用じゃ?

何を言っているんだい。私だよ。たけのこ婆だよ。


天狗に事情を話した。天狗は、わしは、般若湯の飲みすぎで、記憶がなくなる。

そんな事があったのか!

天狗は、気持ち悪がりながらも蝦蟇仙人の姿になった、たけのこ婆を小さくして飛び立った。

たけのこ婆の姿になった、蝦蟇仙人は、笑みを浮かべた。

たけのこの里を乗っ取る事を思いついたのだった。




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