五輪問題から考えるノーサイドゲーム

今の日本で最もホットなトピックと言えば周知の事実ながら五輪問題である。女性蔑視発言からメディアの注目が一気に集まった。この瞬間まで「本当にやるのか?」と怪しんでいた人は多かったのではないだろうか?しかし、どうやら実施する方向で進んでいるらしい。これからもコロナ対策、観客を入れるのか否かという問題が残り続けるが、やるからには最高の大会にして欲しいし、自分自身もできることがあれば応援していきたいと思う。

余談だが、本校が所在する武蔵野市はルーマニア代表選手のホストタウンである。その代表選手と昨年夏に交流した。選手はこのような状況でも底抜けに明るく、五輪を楽しみにしている様子が伺えた。多くの議論はあろうが選手達はこの日が来るのを心待ちにしているということを忘れてはならない。

話を戻すが個人的に印象深かったのは発言そのものではなく、辞任後の世間の反応である。あそこまで叩きに叩いたのに辞任が決まると「森さんはここまで良くやった。」という雰囲気が立ち込める。これを良しと取れば試合後のノーサイドと同じ感覚である。悪い方向に受け止めれば「あんなに叩いたのに手のひら返し?」という感じだ。しかし、辞めたのに世間からパッシングを受け続けるのはいたたまれないだろうから、やはりこれで良かったのであろう。

社会生活というのは時として残酷だ。特に今はインターネット社会なので24時間監視され、隙あれば物凄い数から叩かれる。しかし、情報は発信していかなければならない。有名人は本当に大変だ。もちろん、「わきまえる」必要はないがネットで拡散して攻撃を加える以外の武器はなかったのだろうか?21世紀の署名活動。その力強さを逆に憂う。


世界を旅するTraveler。でも、一番好きなのは日本、でも住みたいのはアメリカ・ユタ州。世界は広い、というよりも丸いを伝えたいと思っている。スナップシューターで物書き、そうありたい。趣味は早起き、仕事、読書。現在、学校教員・(NGO)DREAM STEPs顧問の2足の草鞋。