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東京喜劇 熱海五郎一座「スマイル フォーエバー ~ちょいワル淑女と愛の魔法~」

知人の舞台役者が最近、私よりずいぶんと若くして亡くなり、しばらくはなんだか舞台を観たいという気持ちにはならなかった。が、先日、ひょんなことからシェークスピアの翻案劇を観て、そしてこの東京喜劇。やはり舞台はいいなあと改めて感じる。

新橋演舞場での公演ももう10回目とのこと。SETの公演も長く続いているが、どちらも続けていけていることが素晴らしい。舞台は観客があってのものだから、それだけ続けられるということは、それだけのニーズがあるということ。実に素晴らしい。
しかも今回は伊東四朗さんがゲストだ。それもまた素晴らしい。
前に三宅裕司さんと伊東四朗さんでお正月に髷物のコント番組をやったことがある。「お江戸人情茶屋」というタイトルで、客前の何本かのスタジオコントの間をロケもので繋ぐという構成だった。ロケでは神田の三宅さんのかつての遊び場やおすすめの味を訪ねたり、伊東さんの生まれた場所を訪ねたりした。
ちなみに伊東さんが生まれたのは御徒町の近く。御徒町から佐竹商店街の方にちょっと行ったところだ。実はこの場所から、萩本欽一さんが生まれ育った場所はすごく近い。そこにもロケでご本人と伺ったことがあるが、歩いて10分程度の稲荷町の下谷神社の近くだった。こんな近くで昭和の喜劇人2人が生まれたというのはなかなか感慨深い。
ちなみにこの髷物コント番組のVTR部分には仲間由紀恵さんにもご出演いただいた。豪華なお着物で屋形船に乗っていただきトークしたり、お笑いのネタを見てもらうという企画。そんな仲間さんには今、ミニ番組のナレーションでお世話になっている。これもまた縁。

今回の公演のマドンナは松下由樹さん。2度目の御出演だ。
ハリー・ポッターシリーズをテーマに、おじさんたちが「魔法学校」の生徒という設定で展開していく。
さすがに今回はちょっと苦しい展開だったが、しかしそれぞれに見せ場があり、ショーとしては十分に楽しめる。プロジェクションを使った演出もうまく取り入れられている。アクションあり、歌あり、踊りありと、おじさんたちが相変わらずやりたい放題でいい。楽しい。
伊東四朗さんは86歳だという。草笛光子さんも90歳にしてまだ全然元気。さすが板の上で生きてきた人は超人だ。
この座組の舞台、いつまでも続いて欲しいものだ。

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