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創作のようなもの

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#ショートショート

粒状の総料理長【毎週ショートショートnote】

ここは昔からある老舗ホテルの厨房。 地元で採れる野菜や果物、海産物などを使った料理を宿泊…

羽根宮糸夜
57分前
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友情の総重量【毎週ショートショートnote】

「では表に返して。時間は10分。始め!」 選択科目の現代文読解。 少人数のゼミのような雰囲…

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三日坊主のクレーター【毎週ショートショートnote】

歯の詰め物が取れた。 いつ治療した歯なのかは覚えていない。 俺は病院が嫌いで、特に歯医者が…

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てるてる坊主のラブレター【毎週ショートショートnote】

てるてる坊主だからって晴れが好きとは限らない。 少なくとも僕は晴れた空よりも曇り空の方が…

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祈願上手【毎週ショートショートnote】

新年の初詣で混み合う時期を避けて、ひと月ほどずらして地元にある神社に来た。 混んでるのは…

羽根宮糸夜
2週間前
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文学トリマー【毎週ショートショートnote】

俺は文学トリマー。持ち込まれた文章の余分な部分を削り、より読みやすく見た目も美しく仕上げ…

羽根宮糸夜
3週間前
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真夜中万華鏡【毎週ショートショートnote】

住宅街の中にぽつぽつと古くからの個人商店が並ぶ道に、一軒のアンティークショップがある。 幻想的な雰囲気でゲームや異世界小説などに出てきそうな店だ。 ここに客が出入りするのを見た者はいないだろう。 この店はこちらの世界の人間には認識されにくいように、目眩ましの術がかけられているからだ。 ただ、物事には例外がある。 今、店内にいる子だ。 晴天の予報だったのにゲリラ豪雨に見舞われ、自転車をこぐ足を止め軒下で雨宿りを始めたから、声をかけて店内に招き入れた。 通学途中によくこの店を

うたたね【ショートストーリー】【今日の短歌】× #色のある風景

山頂のうぐいすの声そよぐ風誘われるまま夢の世界へ たまに森林浴がしたくなる。 緑が多くて…

羽根宮糸夜
1か月前
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放課後ランプ【毎週ショートショートnote】×色のある風景

放課後の部活動を終えて校門を出ると、まだ外は明るかった。 駅の方に歩く皆と別れて自転車に…

羽根宮糸夜
1か月前
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ラムネ炭酸寝顔【毎週ショートショートnote】

ラムネを初めて飲んだのは、小学一年生のときに連れて行ってもらった夏祭りだった。 お祖母ち…

羽根宮糸夜
1か月前
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雪解けアルペジオ【毎週ショートショートnote】

一人でふらっと旅行するのが好きだ。 さすがに泊まる場所は予約しているけれど、どこに行くの…

羽根宮糸夜
1か月前
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【ショートストーリー】タルトを買いに

桜が散って葉桜となり暖かな今日この頃。 この時期によく見かけるのは、モッコウバラとパンジ…

羽根宮糸夜
1か月前
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春ギター【毎週ショートショートnote】× #春とギター×花吹雪 #シロクマ文芸部

花吹雪の中、やわらかくてどこか儚いギターの音が聞こえてきた。 音がする方に目を向けると、…

羽根宮糸夜
1か月前
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深夜の鳴き声【今日の短歌】【ショートストーリー】

にいにいと微かな猫の細い声深夜三時の庭の方から 春になって暖かくなってきた。 日によって、日中は暑いと思う日もあったりする。 寒さが和らぐと外で猫を見かけることが多くなる。 冬の間はどこで寒さを凌いでいるのかが気になっているので、暖かくなると妙にホッとする自分がいる。 家の庭は猫の通り道になっているようだ。 数年前には深夜になるたびに、ちょっと太めの鳴き声が窓のすぐ外で聞こえていた。 ここ数年、その声は聞かなくなっていた。 最近、暖かくなってきて、ここ数日は深夜に微かな猫の