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創作のようなもの

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記事一覧

雪解けアルペジオ【毎週ショートショートnote】

一人でふらっと旅行するのが好きだ。 さすがに泊まる場所は予約しているけれど、どこに行くの…

【ショートストーリー】タルトを買いに

桜が散って葉桜となり暖かな今日この頃。 この時期によく見かけるのは、モッコウバラとパンジ…

春の夢 #シロクマ文芸部 【詩のようなもの】【今日の短歌】

春の夢雪解け水と鳥の声BGMに微睡んでいる 春の夢 雪解け水と 鳥の声 BGMに 微睡んでい…

花吹雪(画像版) #シロクマ文芸部 

花吹雪風に舞い散る儚さと切なさ滲むギターの音色 花吹雪 風に舞い散る 儚さと 切なさ滲む ギ…

春ギター【毎週ショートショートnote】× #春とギター×花吹雪 #シロクマ文芸部

花吹雪の中、やわらかくてどこか儚いギターの音が聞こえてきた。 音がする方に目を向けると、…

深夜の鳴き声【今日の短歌】【ショートストーリー】

にいにいと微かな猫の細い声深夜三時の庭の方から 春になって暖かくなってきた。 日によって…

モカ入り卒業式【毎週ショートショートnote】

店内のショーケースには数種類のタルトとケーキ。 素材にこだわったフルーツタルトは季節によってラインナップが変わるから、このお店に高頻度で通ってもコンプリートすることはできていない。 チーズケーキも日によって材料が変わる。 抹茶のチーズケーキ、オレンジのチーズケーキ、アールグレイのチーズケーキなど、今日のチーズケーキは何かを見るのも楽しみのひとつだ。 今日のチーズケーキはモカチーズケーキだった。 ほんのりとコーヒーの苦みを感じるチーズケーキは、なんとなく気分にも合っている気がす

深煎り入学式【#毎週ショートショートnote】

高校の入学式はちょうど桜が見頃だった。 進学といっても小学校から高校まで付属の学校で、私…

#新生活20字小説 #シロクマ文芸部 #虎吉の毎月note

桜が満開で外は渋滞。僕は新居で一人乾杯。 こんにちは。羽根宮です。 小牧幸助さんの「新生…

命乞いする蜘蛛【毎週ショートショートnote】

蜘蛛と聞いて思いつくもの。 芥川龍之介の『蜘蛛の糸』。 小学校の学芸会で『杜子春』をする…

始まりは #シロクマ文芸部 【詩のようなもの】【今日の短歌】

始まりは予感があっただからこそ始まらぬよう気をつけていた 始まりは 予感があった だからこ…

桜回線【毎週ショートショートnote】【魅力的な台詞で始まる話】

「わぁ、この桜が見られるだけでも、ここに引っ越してきたかいがあったかもしれない」 引っ越…

手のひらの恋、桜色 #シロクマ文芸部 #青ブラ文学部 #みんはい桜まつり

桜色淡く色づくきみの頬視線の先はいつものアイツ 桜色 淡く色づく きみの頬 視線の先は いつ…

満月ガスとバス【毎週ショートショートnote】

快晴と満月は兄弟だ。 兄の快晴が生まれた日は、雲ひとつ無い抜けるような青空の日だったから「快晴」。 満月は窓の外に綺麗な中秋の名月が見えた日に生まれたから「満月」。 親の名付けセンスはどストレートだった。 快晴が生まれたときは、家族は商売をしている母親の実家に住んでいたから、祖父母や伯父、従業員の人たちにさんざん構われた。 大人に囲まれていたから、話し始めるのも色々なことを覚えるのも早かった。 満月が生まれてからは、親が実家からすぐ近くの場所に家を買ったので、満月の遊び相手は