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創作のようなもの

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#小説

粒状の総料理長【毎週ショートショートnote】

ここは昔からある老舗ホテルの厨房。 地元で採れる野菜や果物、海産物などを使った料理を宿泊…

羽根宮糸夜
2時間前
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ブログライターの日常 #ワールドブルー物語

「挨拶で世界を笑顔に!ワールド・ブルー株式会社」 喫茶店でブログの更新を終え、休憩するた…

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友情の総重量【毎週ショートショートnote】

「では表に返して。時間は10分。始め!」 選択科目の現代文読解。 少人数のゼミのような雰囲…

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三日坊主のクレーター【毎週ショートショートnote】

歯の詰め物が取れた。 いつ治療した歯なのかは覚えていない。 俺は病院が嫌いで、特に歯医者が…

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文学トリマー【毎週ショートショートnote】

俺は文学トリマー。持ち込まれた文章の余分な部分を削り、より読みやすく見た目も美しく仕上げ…

羽根宮糸夜
3週間前
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真夜中万華鏡【毎週ショートショートnote】

住宅街の中にぽつぽつと古くからの個人商店が並ぶ道に、一軒のアンティークショップがある。 …

羽根宮糸夜
1か月前
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うたたね【ショートストーリー】【今日の短歌】× #色のある風景

山頂のうぐいすの声そよぐ風誘われるまま夢の世界へ たまに森林浴がしたくなる。 緑が多くて空気がきれいで、人が少ない場所でホッと一息つきたくなる。 山に囲まれた一級過疎地で生まれ育った父は、田舎での暮らしが嫌いで、私たちが東京で生まれ育ったことに対して感謝しろと言っていた。 でもその子ども二人は東京での生活に疲れ、一人は自然豊かな地に移住を決めた。 地元に残っている私も人混みが苦手で、電車も苦手で、数ヵ月おきに緑に囲まれた場所で「何もしない」をしたくなる。 なにかと忙しい年度

放課後ランプ【毎週ショートショートnote】×色のある風景

放課後の部活動を終えて校門を出ると、まだ外は明るかった。 駅の方に歩く皆と別れて自転車に…

羽根宮糸夜
1か月前
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ラムネ炭酸寝顔【毎週ショートショートnote】

ラムネを初めて飲んだのは、小学一年生のときに連れて行ってもらった夏祭りだった。 お祖母ち…

羽根宮糸夜
1か月前
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雪解けアルペジオ【毎週ショートショートnote】

一人でふらっと旅行するのが好きだ。 さすがに泊まる場所は予約しているけれど、どこに行くの…

羽根宮糸夜
1か月前
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【ショートストーリー】タルトを買いに

桜が散って葉桜となり暖かな今日この頃。 この時期によく見かけるのは、モッコウバラとパンジ…

羽根宮糸夜
1か月前
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春ギター【毎週ショートショートnote】× #春とギター×花吹雪 #シロクマ文芸部

花吹雪の中、やわらかくてどこか儚いギターの音が聞こえてきた。 音がする方に目を向けると、…

羽根宮糸夜
1か月前
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深夜の鳴き声【今日の短歌】【ショートストーリー】

にいにいと微かな猫の細い声深夜三時の庭の方から 春になって暖かくなってきた。 日によって…

羽根宮糸夜
2か月前
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モカ入り卒業式【毎週ショートショートnote】

店内のショーケースには数種類のタルトとケーキ。 素材にこだわったフルーツタルトは季節によってラインナップが変わるから、このお店に高頻度で通ってもコンプリートすることはできていない。 チーズケーキも日によって材料が変わる。 抹茶のチーズケーキ、オレンジのチーズケーキ、アールグレイのチーズケーキなど、今日のチーズケーキは何かを見るのも楽しみのひとつだ。 今日のチーズケーキはモカチーズケーキだった。 ほんのりとコーヒーの苦みを感じるチーズケーキは、なんとなく気分にも合っている気がす