雪化粧 【今日の短歌】#シロクマ文芸部
雪化粧彼の山に棲む仙人が寒くないかと心配してる
仙人になりたいと思っていた。
人里離れた山奥で、霞を食べて生きていきたい。
そんな風に思っていた。
誰もいないところで。
自然に囲まれて。
多分それは、現実逃避の気持ちからだったのかもしれない。
誰とも接せずに。
自分の殻にこもっていたい。
食べ物を食べなくても、霞を食べればいい。
誰も自分の存在を知らない。
伝説でしかない仙人。
そんな妄想をしていることが多かった。
都会暮らしは疲弊することが多い。
心が折れやすいから、すぐ