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#93 毎日86400円の贈り物

以下の話は、機会があったら子どもたちに是非話してあげてください。
 
ある日の出来事です。
耳をすませると
 「お〜い!さとし君、君に素敵なプレゼントをあげよう」
 「なんだ??? 何をくれるの???」
 「君に毎日86,400円をあげよう」
 「ほんとに???」
 「ただし、ルールがあるからね、よく聞いておいてね」
 
ルールとは以下のようなものでした。
 ①毎朝目覚めた時に現金86,400円を枕元に置いてある。
 ②貯金は出来ない。
 ③使い道を人に相談してはいけない。
 

④使い切れない現金は寝ると同時に消える。


 
ルールを伝えると天井付近から聞こえてくる声は消えました。さとし君は枕元に86,400円があることに気付きました。
そこでさとし君は早速、まずは自分の欲しいものを頭に浮かべてノートに書き出しました。ゲーム機・図鑑・おもちゃ・お菓子・洋服・靴・野球道具などなど、午前中に書き出して午後からすべての物を買いにいきました。そしてすべてを使い切り、満足して自宅に帰りました。そして買い物に疲れ、その日はぐっすり眠りにつきました。
そして、翌日にまた目が覚めるとやはり86,400円が枕元にありました。またさとし君は午前中にノートを取り出して、どうしようかと考えました。そして昨日は自分の欲しいものをたくさん買ったから、今日はいつもの感謝を込めてお父さんとお母さんが喜びそうなものを買おうと決めました。
お母さんに ・花束・ケーキ・エプロンなどなど
お父さんに ・ゴルフ用品・ネクタイ・お酒などなど
色々と普段、お父さんとお母さんが欲しいと言っているものを必死で考えたものを、また午後から買いに行き、自宅に帰って事情を説明しプレゼントをしました。
お父さんとお母さんは自分の物ではなく、お父さんとお母さんのために、そのお金を使ってくれたことを非常に喜びました。そして満足顔で布団に入りました。
 
以上のような話を聞いて子どもたちはどのように思うでしょうか?
うらやましい???  
自分なら何に使う???
毎日、86,400円もの大金が使い切らないと消えてしまうからおそらく必死に考えると思います。しばらく考えさせた後、さらに次のような説明をしてあげてください。
 
あなたは毎日無条件で一定のお金を手にする事が出来るのです。1カ月間与えられるお金を全て使うなら2.592.000円になります。では、あなたなら1カ月で与えられた総額2.592.000円をどのように使って過ごすでしょうか?使わなければ通帳から無くなってしまうわけですから、全額おろす人が多いのではないでしょうか?
何に使おうかワクワクしませんか?
みなさんはどのような想像をするでしょうか??


実はこの話は、夢のようなお話ではなく、誰にでも平等に与えられる「時間」の話なのです。
人はだれもが1日86400秒の時間を与えられます。
過ぎた時間は2度と戻っては来ません。
2度と戻ってはこないお金よりも価値ある時間の使い方をお金を使う時と同じように真剣に考えたことはありますか?
昨日あった86400秒はもう過ぎ去りました。なくなってしまったのです。

お金は働いて稼いで蓄えることができますが、時間は蓄えることもできないし、何をどうやっても戻っては来ません。このように時間の価値を知っている人はどうやって1日を価値あるものにするか真剣に考え行動します。


 
 以上、時間を大切にすることを意識させるお話でした。ただ、「時間を大切にしましょう」では、子どもたちの心に全く響きません。なぜなら、子どもたちは時間を大切にしなくてはいけないことなんて、もうすでに知識として知っているからです。大事なことはその認識を改めさせるような話を子どもたちにしてあげることだと思います。
 

―あなたが無駄に過ごした1日は、昨日亡くなった人がどうしても必要で欲しかった最期の1日なのかもしれません。―


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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