第4回先輩メシ

先輩メシVol4(ゲスト:岡島かな多さん)に行ってきました!後編

さてさて、前回の記事で言った通り、かな多さんに会いたいという思いで、行くことを決めた先輩メシというイベント。このイベントについて、トークイベントの内容、その後の懇親会でのこと等を書いていきます。

先輩メシとは?

先輩メシのHPにあった概要を引用します。

『様々な業界で活躍している先輩方をお招きし、同じ釜のメシを食べながら熱く語り合うトークイベント「先輩メシ」』が目的です。運営スタッフは、広告業界で働く方々で、コピーライター養成講座の同期とのこと。

第4回のイベント概要はこちら。

さすが、広告業界。デザインがシンプルで見やすく、きれい。チャラい

今回の会場はここでした。

東京ENGAWA。東京後楽園再開発に伴い、3年後に取り壊しが決まっているのがこのビルです。人と人の縁がつながる場所をコンセプトにリノベーションを行い、貸しスペースとして運営されており、会議や地域の寄合等、いろんな目的で使われてるらしいです。

詳しくはこちら

トークイベントについて

開始時間が少し遅れて17:45分にスタートしました。参加者はだいたい20人くらいでした。

かな多さんは、彼女の人生で初めて作った(!)というスライドを元に、このようなテーマでお話されました(はず)。

0.  父親、師匠からもらった格言
1.  何故、音楽クリエイターの道に進んだか
2.  好きなコトを仕事にするというコト
3.  10年間、フリーランスとして働いてみて
4.  旅では無く、海外に「住む」ってどんな感じ?
5.  今、日本に帰って来て


0.  父親、師匠からもらった格言

冒頭で、かな多さんは、彼女の父親は大層な格言好きということを言ってました。いろいろな格言をかな多さんが幼かった時から語っていたそうです。それらの中から、いまでもかな多さんが心に秘めているものをいくつか紹介していただきました。その中で特に印象に残ったものがこれです。


8歳の娘相手にこんな難しいこといっても絶対意味わかんないと思うんですけど。でも、フリーで働いているいまだからこそ響く言葉だとかな多さんは語りました。これを見たとき、思わずスライドを写真に撮らせてもらいました

1.  何故、音楽クリエイターの道に進んだか

かな多さんは自らの人生を語ってくれました。結構衝撃だったので、覚えている限り下に載せていきます。

歌うと人に喜んでもらえることが多かったかな多さん。何か世界に貢献できるなら音楽かもしれないと考え、行く意味を見いだせなかった高校に進学せずに音楽スクールに通い、いつの日か歌手になることを目指していました。しかし、なかなか芽が出ず、大変な日々を過ごしていたそうです。

ある時から、かな多さんは仮歌の依頼を受けたり歌詞コンペに参加するようになり、少しずつ裏方の仕事をするようになりました。しばらくして、かな多さんが初めて詞を提供した歌が渋谷交差点にある大スクリーンで定期的に放映されました。当時、かな多さんは渋谷TUTAYAのバイトリーダで、朝8時30分頃、交差点で信号待ちしていた時にこれを見て、大号泣したそうです。

仮歌や歌詞提供といった仕事が少しずつ増えたが、それらあくまでも副業と考えていたと、かな多さんは語りました。その考えを変えたのが、安室奈美恵さんのライブでした。かな多さんは安室さんに何度か歌詞を提供していました。ある時、依頼された歌詞のイメージとかな多さんが感じていたことがかなり一致していたことがあり、かな多さんが書きたかったことを書けた歌詞を提供しました。

安室さんのライブにかな多さんが参加したとき、この曲がかかった瞬間に大歓声があがりました。それを見て心の底から震えたかな多さんはあることに気づいたのです。

「私の伝えたいことがたくさんの人に、最高の形で届いている。別に私が全てを行う必要はないんだ。」

この時も、もちろん大号泣してたそうですw。

かっこいいですよね。かな多さんの人生。僕なんかでは推し量れないくらい辛いこと、苦しいことがたくさんあったと思うんです。でもそれでも歩むことを止めなかったから、その辛さ、苦しさが報われる一瞬にかな多さんは出会えたのですよね。夢見始めたころに想像していた通りの未来になっていなくても、進み続けてさえいれば、いつか心震わせるものに出会えることがあるんだよということを教えてもらえました。かな多さんが好きな歌詞のイメージは闇から手を伸ばそうとする感じだそうです。それはまさに彼女の人生そのものなのではないのかなあと思って話を聞きました。

2.  好きなコトを仕事にするというコト

好きなことを仕事にする必要は別にないんじゃない?とかな多さんは言いました。あなたの好きなことが、あなたの得意なことであれば、それはビジネスになる可能性はあるけど必ずしもそうじゃないし。別に好きなことを仕事にしたって、辛いことはことはいくらでも起こるし。

ただ、もしそれでも好きなことを仕事にしたいなら、ってことで10項目くらい挙げられました。その中で、一番印象的だったのはこの2点です。

・求められているものをくみ取って、自分から提示する。
・いろんな人にあって、様々な価値観を得る

前者に関して。作詞をする人がこのように考えているとは思いませんでした。作詞って基本的に依頼されたことに応える仕事だと考えていたので。どのような業界にいようと、必要な考え方だと思いました。

後者に関して。いつも同じチームで、いつも家に閉じこもってると価値観が凝り固まってしまう。だから、いろんなところに出かけたり、飲みに出かけたりして、自分と異なる価値観に出会うことが大切だとかな多さんは語りました。井の中の蛙にならないためにも。

3. 10年間、フリーランスとして働いてみて

このセクションで印象的だったかな多さんの言葉はこれです。

 「フリーランスの場合、自分でオフを決めない限り、休みはない。
  ただ「やるぞ」って思わない限り、ずっと休憩になる。」

たとえば、連ドラ見たい、Youtube見たいっておもって、それらを見てるとあっという間に一日が終わってしまう。自らを律せる人でないと大変なことになりそうです。

ただ、逆に働きすぎる人が多いのもフリーランス。かな多さん自身、年間で500曲も作詞したことがあるそうです。その期間中に、作詞コンペで落ちることも多くあり、自分の部屋で「私は音楽を作る工場じゃない!!」って叫び、歌詞をしばらく書けなくなったこともあったと。適切に休みをとるため、依頼された仕事をやるかどうか、この仕事に価値があるかを見極めることも重要なことなんだと私は思いました。

あとフリーランスとして働くための3か条も挙げられてました。

   1.困難なこともゲームだと思って楽しむ。
   2.理不尽なことも笑い飛ばす。
   3.人に頼る。

特に3.人に頼るは本当に重要だとかな多さんはおっしゃりました。なんでも1人で抱え込むと、500曲作詞することになると。味方を増やしたり、チームで仕事をすることが大切で、だからこそ、コミュニケーション能力がフリーをやるうえで、欠かせない能力になるんです。

ちなみに、monolog kanataのアルバム「TOUCH」に収録されてる曲「switch」でこんな歌詞があるんです。

世界にとっては些細な悩み なぜねえうまく笑い飛ばせないの

これが2.理不尽なことも笑い飛ばす。とリンクして超エモかった(ってことを懇親会で伝えたかったのに忘れてたー)。

4.   旅では無く、海外に「住む」ってどんな感じ?

ここはさらっと言われてましたけど、海外に住むとは、別の脳みそをもらうようなことだと、かな多さんは言いました。考え方も価値観も日本と全く異なる人とずっと生活すると、それらを脳みそに新たに植え付けるような感じとのこと。これに私は納得しました。

5.  今、日本に帰って来て

...あれ、ここの記憶一切ない。てかテーマもこれだったか?誰か教えて...。

最後にかな多さん作詞の名曲「Happiness」のサビを歌ってトークイベントは終了でした。本当にかな多さんの歌声大好きです。実は、歌声聞けて本気で泣きそうだった。聞きたかった人の歌をやっと聞けたので。フルだったら僕が号泣していたでしょうね...。

原曲はこちらです。


懇親会で

8時くらいから、会場の3階で懇親会が行われました。さすが高いコミュ力を身にまとった者たちが所属する広告業界。一瞬でいくつかのグループができて、見事に僕はあぶれました。開発系の人間のコミュ力の低さを舐めんなよ...。

このままボッチではいけないと思い、札幌黒ラベルの力を借りてかな多さんのところに行って話しかけました。そして、たまたま知ったアルバムがきっかけでここに来たことを話すと、アルバムについて話をしてくださいました。なんでもたった2週間で作ったのだとか。たまげるわまじで。

いろいろ話して、彼女について分かったことは、とても魅力的で尊敬できる女性ということです。こんだけいろいろやり遂げているにも関わらず、まったく偉ぶったところもなく、参加者全員と自然体で接するかな多さんを見て、こういう人だからこそ、音楽業界の方々は彼女に仕事を依頼したいのだろうと私は思いました。ちなみに、かな多さんは、僕が今まであった女性の中でこれ以上なく素晴らしい笑顔ランキングNo1です!(2位はなじみの立ち飲み屋gigiの女性マスターれいこさんです)

また、懇親会で、いろんな人と知り合うことができました。音楽関係の仕事をしている人、コピーライターをしている人、建築系の仕事をしている人、ビルをリノベした山根さん等。かれらの仕事、悩みの話が、非常に刺激的で楽しかったです。

ものほんの歌手の方もいらっしゃいましたよ。麦野優衣さんです。かな多さんはお知り合いで、その縁でこのトークイベントに来られました。

めっちゃ歌うまし。11/29にライブを行うそうです。

最後に

2次会も開催されるということだったんですが、残念ながら終電の時間が近いこともあり、帰らせていただきました。かな多さんと一緒に取らせていただいた写真は家宝とさせていただきます。

絶対に生きてるうちに会えないだろうと思っていた人に会えた!という喜びを味わうことができました。このイベントを主催していただいた皆様に本当に感謝しております。そして、私と話してくれた心優しい方々、ビルをリフォームしこの縁をつないでくれた山根さん、そして何よりも貴重すぎる話をたくさんしていただいたかな多さん、本当にありがとうございました。

ただ一つ後悔があるとすれば...。アルバムにサインほしかった!わざわざCD持って行ってたのになんでそのことを忘れとんねん!

かな多さん!もし今度会えたらぜひCDにサインください。(ミーハーなお願いですみません。)あと、法螺貝の音がほしくなったらいつでも声かけてください!

以上、ここまで読んでくれたかたがいらっしゃったらその方々にも感謝を!



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