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能登半島地震発生をうけて

新年最初のコラムは意気揚々と今年の抱負を綴ろうと思っていたのだが、令和6年は国内外大変な幕開けとなり、呑気ではいられなくなってしまった。先ずもって、元日に発生した能登半島地震で被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。そして亡くなられた方のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

筆者の寺では月に一度坐禅会を行っているのだが、先日参加してくれた女性も、ちょうど年末年始で帰省していたタイミングで能登半島地震に被災していた。

「はじめて避難警報を経験して。あれはビックリしますね、高齢の両親を連れて避難するっていうのは。」

そのときの状況を語って聞かせてくれた。

帰省していたタイミングでよかった、両親だけで今後住まわせておくのは危険だと兄弟で話し合うことになった、1階がピロティ構造になっている建物は危ない、等々…。

ご本人やその周辺には大事はなかったそうだが、今でもニュースを聞くと「他人事ではないので胸が痛む」と仰られていた。

地震発生から半月が経過した現在、宗教者の動きや、教団の動きも、少しずつ見えてきた感がある。現地では寒気が押し寄せ、いまだ余震が続く中、ラジオでは身元が判明した方のお名前が連日読み上げられている。

犠牲者の中には、子供も、たまたま帰省していた方もいる。亡くなられた方々を悼みながら、残された方々にむけて、自分には募金活動以外に何ができるだろうかと、考え続けている。


Text by 中島光信(僧侶)


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