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不倫の次は薬物か!?

ここ数年、芸能ニュースといえば「不倫」と「薬物」の繰り返しだ。6月は不倫騒動が世間を騒がしたので「7月はおそらく薬物報道があるのでは?」と不謹慎ながらも想像せずにはいられない。



 日本における薬物事件の検挙者数は年間1万人程度だが、実際の使用者はその20倍から50倍と推定されている。これまで日本では、啓蒙活動と厳しい取り締まりによって薬物の乱用を防いできた。代表的な「薬物やめますか?人間やめますか?」のスローガンは薬物の危険性を訴えるあまり、薬物依存に陥った人たちを非人間的な存在としてしまった。その結果、薬物で服役した者の社会復帰が困難になり再犯率6割以上という現実を生んでしまっている。

なぜ日本は「ハームリダクション」の概念が薄いのだろうか?
そもそも「ハームリダクション」という言葉を初めて聞いた人も多いのではないだろうか?

ハームリダクションとは薬物依存者を「犯罪者」ではなく、治療によって回復する「患者」と捉え直し、「害(ハーム)」を「減らす(リダクション)」ことを目的とした依存症治療のプログラムである。

合法・違法に関わらず薬物の依存患者に加え、アルコールやたばこの依存患者も対象とされている。また本人だけでなく、家族、そしてコミュニティに対しても働きかけ依存症による問題を軽減していくことを目的としたプログラムだ。

薬物依存は依存症という病気である。治療すれば回復するのだ。

私の好きな俳優の1人 ロバートダウニーJrは薬物問題で6回も逮捕され服役していた経験もある。そんな彼が依存症を克服し、アベンジャーズシリーズで演じたアイアンマンは世界中で多くのファンを魅了し、シリーズ映画が終了した現在でもファンは増え続けている。

薬物を使用した芸能人の出演作品を抹殺してしまう日本の芸能界と、薬物を使用した俳優が治療プログラムによって回復し主演した映画(『アベンジャーズ/エンドゲーム』)が世界最高興行収入の記録を塗り替えたアメリカ。



どちらが社会に有意義なのかは言うまでもないだろう。

(text by Naeer)

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