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開業から12年。仕事を生み出す組織づくりに奔走した1年

私が自宅の片隅でひとり個人事務所を開業したのが2010年12月。
今年で丸12年が経ちました。
右も左も分からない中で試行錯誤しながら初めてお仕事を頂き、人生で初めて自分で作った請求書を出したときのことは今でも鮮明に覚えています。あの時はお金を頂けて嬉しいというより、こんな仕事で請求書なんて出していいのだろうかという後ろめたさの方が大きかったです。
消えてなくなりたいと思うような失敗もしたし、お客様からの着信があるたびにドキドキ胃が痛くなったし、電子申請やPC周りの設定など、苦手な作業に泣きたくなったし(実際に泣いていた)、周りの社労士さんたちのようにたくさん最新情報を得てバリバリ活躍されている姿に落ち込んだり。頑張ろうと思っても当時、小1になったばかりの娘と生後2か月の娘と保育園児の3人娘がいては夜に出かけるのも一苦労。
 あの頃は月に20万くらい稼げたら夢のようだと思ってやっていましたが、一生かかっても無理なんじゃないか・・・という状況でした。

 このまま周りの人たちと同じように頑張ることは絶対に無理!と思ったときに考えたのが、「ありのままの日々をさらけ出して、社労士として新しい働き方を作ってしまえ」、ということでした。
当時、ワーク・ライフ・バランスという言葉が流行り出したころでしたが、社労士の花形の業務は労務トラブル解決であり、ワーク・ライフ・バランスを掲げてどうやってお客様からお金をもらうの?という時代。でも世の中がイメージするようなフワフワッとしたそれではなく、私のように苦労している人がいるのであれば、それを解決するための仕事があるはずだ、そんな確信だけはありました。

仕事って、ありきたりな表現ですが、誰かの苦しさを取り除いて安心や快適な状態をもたらしてあげることが全ての基本。その苦しさや痛みに対してどれだけ感度高く、共感をもって動けるか。それが「仕事」になるかならないかの境界なのだと思います。さらにいうと、まだ見えない課題を見える化してさらに仕事を生み出していくことも私はつねに意識してきました。

開業して12年。
共感してくれた職員さんが20人超、保育園を合わせると来年には100名を超えます。
変わらない信念で仕事を切り拓いきて、少しずつ形になってきたのかなと、ようやく思えるようになりました。

今年は社労士事務所に加え、一旦経営から少し離れていた保育園の代表に改めて復帰。4つの園の園長との関係づくりや園づくり、そして新しい園の開園に向けての折衝にも従事しました。仕事量も増えた中で、
●法人にとって初めての認定こども園の開設が決定→こもれびと風 おおい認定こども園
●新しい書籍を年末に脱稿
●新しい社団の設立→一般社団法人こどもの未来につながる働き方研究機構
●社労士事務所の業務改善(業務改善チームが立ち上がって大きく改善)
保育イノベーションの活動が加速(こちらもチームメンバーが自立してどんどん動いてくれた)

人口減少社会、深刻な少子化、孤独な子育ての問題、女性のキャリア、保育の質向上と保育者の働き方改革・・・たくさんの社会課題と向き合い、全国飛び回って実際に足を運び、よく動き考えて仕事に結び付けていくことができました。
※ちなみにプライベートでは来年、大学進学(1番目)、高校進学(2番目)、中学進学(3番目)、幼稚園入園(6番目)と節目の年。イヤイヤ期も大変でした。

法人組織の方は心から信頼する統括マネージャーをはじめとするメンバーの存在、保育の方も本当に素敵な保育者が結束していて、どちらも素晴らしいチームになりました。
組織が大きくなって、情報の整理をしたり自分自身の会議の時間の調整、大きく動くお金の把握、新しい挑戦と投資、今抱えている仕事のこと・・・
眠れない日々も過ごしましたが、年末に振り返ってみると、チャレンジングで実りある1年だったと思えます。

来年も地に足をつけて、たくさんの方々とのつながりを大切に、真摯に誠実に仕事をしていきたいと思います。

環境は自分で作るもの。
自分が大切にしているものを守りつつ、それでも諦めずにチャレンジできる、そんな環境をつくっていけたら嬉しいです。

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