見出し画像

「保育者が感じる保育の質の格差」  そのリアルな声を集めてみた。

保育園等の労務管理を行っている社会保険労務士法人ワーク・イノベーションは、8月に全国の保育者向けにアンケートを実施しました。
回答は37都道府県、合計164名。
記述が多いアンケートのため、回答数はそれほど多いとはいえませんが、熱い思いがたくさん届けられました。
すべての回答については代表の書籍にてご紹介させて頂きますが、今回は最後の質問への全回答をアップします。
文字数で1万8千。この時点で最後まで読む気を失せてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、あえて全ての回答を載せることにしました。ちょっとした微修正はしていますが、文体も言葉の表現もそのままです。
理由は、私の恣意的な選択によって方向性を歪めてはならないと思ったからです。
だからこそ驚いてほしい。
全国の、立場も経験年数も所属している運営形態も異なる保育者の皆さんがこんなにも素敵な思いと鋭い視点・観点を持っているということを。
どうか、たくさんの人たちに届きますように。

【質問の内容】
保育者として現在の保育・幼児教育に感じる課題感や、理想としている保育について自由にご記入ください。

●l  入ってくるお金が圧倒的に少ない
l  ICT・デジタルへの抵抗感。
l  業務改善をしてこなかったために見直すノウハウや文化がない。
l  業務改善はすべて園任せ(小学校のようなICT支援員のような存在がない。
l  保護者が保育・幼児教育を理解していない・理解していても重要だと感じていない。

●個人としてすべてを変えていくことは難しいので、まずはICTを活用することにより保育者に時間とゆとりをつくることがスタートだと感じています。

●保育士の賃金の格差と業務量の多さ。

●保育には様々な考え方があることは十分承知していて正解がないのも理解している。
その一方で子どもの多様性を考えると保育の方法を自然と方向性が決まってくるように感じる。その中で私たち保育士がもし転職した際に感じる違和感や働きづらさを感じる職員を減らすためにも養成校から保育の対するスキルなどをある程度、底上げしていく必要があると感じる。保育士という資格以上に仕事という意味や義務、なども含めて伝えていかないと保育士のイメージがまだまだ「子どもの世話、遊ぶ」みたいなイメージの新卒や「嫌ならやめたらいいや」みたいな考え方もまだまだ多い。そうなると指導の立場から考えると「言いすぎないように」「働きやすい=なんでもあり」になりかねない。そこがある程度統一されていくとその上の「保育に質」の向上もしやすいのかと感じる。

●子どものやりたいを実現し、振り返りを通して次の活動へ昇華できる保育
安全確保、事故防止等の観点を持ちつつ子どもが安心できるようなコミュニケーションを心掛け、尚且つアクティブラーニングが出来るような保育展開を求められる中で、午睡中に業務を進め、休憩をとることも難しいのが現実です。時間に余裕がないと心に余裕がなくなってきますが、だからといって子どもに必要なものを失くすことは難しく、保育士の負担軽減が難しいです。

●好きな遊びをじっくりとできること。友だちとの関わりを通して楽しさや思い通りにならない事など、いろんな気持ちを経験すること。
理想的には、いつでもニコニコたのしい保育が理想ですが、子どもたちに合わせて、できる所を伸ばしてあげれる保育。

●l  小学校生活でスムーズに小学校の先生の指導に適応出来る子どもの育成を重視しなければならないか疑問に思うことがある。
l  愛着に問題を抱える子どもが増え、年々注意力、集中力が低下している。
l  対話のある中で子どもの意思を尊重し、子どもの環境を整え子どもの主体性を育める保育。(保育士も日々成長が必要だが)モンテッソーリ教育
目の前の子ども一人一人を、子どもと括らず、ひとりの人間として捉え、育ってほしいところはどこか考えながら保育していきたい。

●子ども主体の保育。心にゆとりが持てるような保育ができたらいいなと思う。

●少人数、自由保育、一人一人に合わせた生活リズムで過ごす乳児保育。
保育者ではないですが、声掛けの強さに疑問を感じます。

●要支援児や個別対応の多くなっている現状。特別でなく個性として受け止めたいが、壁にぶち当たることもしばしば。保育者自身も真面目な人が多く抱えてしまったり、保護者対応に精神的ダメージを覚えてしまったり、周りのフォローが必須になっている。保育者に対するフォローの対策ができると良い。

●子どもの人数あたりの保育者の数を増やすべき。

●認定こども園への公的資金の注入の差。

●とにかく人が足りないと感じます。風邪や、コロナ禍で職員が休まざるを得ない状況になっても代わりに保育に入ってくれる職員がいないのは困ります。でもやるしかないのでとりあえず子ども達がケガなく事故なく過ごすことが保育目標…みたいな日があったりします。それでなくても日々必死でやっているのに給料も一般企業の同年代よりだいぶ安い。私は一般企業で事務職の職務経歴を経て転職して保育士になったのですが、初任給が5万円違いました。

●保護者支援とは何か。保護者の言いなり、特別扱いが支援なのか。
大人に人権があるように、子どもにも人権があり、一人の人間として関わり合う。

●子どもの発達を理解して手助けを行い、子どもの能力が最大に引き出され、自己肯定感が高い子を育てる。
子どものありのままの姿を認め、気持ちを共有したり、子どもの成長と共に保育を展開していける保育者が増えてほしいと思います。

●子どもの人権について。

●現代に合った保育の見直し。

●そもそも、幼稚園・保育園・認定こども園がなぜ1つの組織にならないのかに疑問を感じています。同じ子どもを相手していても、大本の組織が違う。「横の連携をスムーズにしましょう!」と言われていますが…そもそも早く1つの組織となり、一丸となって子どもをどう育てるか、どう育って欲しいのか、の議論を進めるべきだと思います。そこがスタート地点であり、日本の保育事情はまだスタートにすら立っていないような状況にあるのではないかと感じます。

●園の規模によるが、そもそも乳幼児の総定員数が多いと感じる(1クラス30名以上など)。定員数を減らし園全体の人数を抑えることで、一人ひとりとていねいにかかわることができ、業務の負担も減るのでは。地域に小さい園がたくさんある、の方が望ましいと感じる。

●社会全体として保育の仕事の地位が低いのが昨今かわらない。そのため、保育士の給与面や保育の質の問題があがっても、中途半端な対応だけで根本の解決には繋がっていないと感じる。

●自分が一番楽しんでいます!と胸を張って言える保育が理想だと思う。

●働きやすい環境づくりとして当園の取り組みの内容
l  働き方改革で必ず有休を5日取得しなければならないが、当園では10日間有休を取得できるように、勤務体制を整えている。
l  定年後70歳まで働けるように就業規則に盛り込む。
l  ハラスメントの件も、職員は見て見ぬふりをせずお互いに声をあげる。現場との信頼関係(協働意欲)の構築に努める。
※保育理念の説明が大事!
※ハラスメント(子どもに対して・職員へ(職員間も)・保護者から 等)

●保育士の数の少なさ。規定の保育士の配置人数を満たしていても、手厚く支援しなくては行けない子どもがクラスに何人もいるとその配置人数だけでは足りない。

●配置人数の適正化、保育時間の長さ、保護者支援の重要性と難しさ。
子どもたち一人一人が尊重され、自信を持って自分の人生の主役として生きられるような保育をしたい。
大人1人に対して見なければならない子どもの数が多い。また、保育以外の仕事量が多く休憩休日が十分に取れていない。

●保育士不足により、いまは売り手市場のような状況。有資格者なら誰でも良い、になってしまっている。「保育士が安心して働ける」という言葉が、待遇だけでなく保育観も磨けるような、保育園を増やしたい。

●配置基準、長時間保育

●保育園の文化のおかしいところを直していけるように外へ向けての発信をしていくことが必要だと思っている。

●子どもの思いを尊重し、一人一人の育ちに寄り添う保育がしたい。
公立保育園では、やはり保護者支援に対する職員の意識はまだまだ個人差が大きく、子どもの育ちのために今、保育園がすべきこと出来ることと、すべきでは無いこと出来ないこと、の振り分けが明確になっていない感覚があります。

●今後の少子化、保育施設の淘汰の中で、福祉を担う立場として何をしなくてはならないのか?その準備や体制作り、研修体系などを含めた意識の底上げが必要ではないかと感じています。

●自分事として『命をお預かりしていて、守る』責任があると、まずは『理解』していただければ。言葉を知っている、当たり前、ではなく、意味理解という面でご自身の言葉で説明出来るようになってほしいです。その上での教育なり保育の手法では、と思っています。

●主体性を伸ばす保育をしたいと思いつつ、小学校での画一的な授業風景を見ると、「みんな座って静かに」という習慣をつけざる得ないことへの矛盾を感じる。

●「今の保育に関して感じる事は、なんでもかんでも自主性・自主性って違うよなと感じます。一斉にはいい所もあるし、悪い所もあると思っているのでバランスなんじゃないかなと思いますが。最近は子どもが嫌っていってるんだからやる意味ないよねとかなんか・・・子ども一番なのは当たり前だと思うんですが方向性が違うんじゃないかなと思っています。

●保護者の孤独や困りごとによりそい、ともに育てていく意欲のある保育者になる。

●支援の子が増えているにもかかわらず配置基準は45歳児30対1であり、小学校は35対1でも大変であると教師から聞いている。また、食育法があるのに保育園の配置基準に栄養士は入っていないことに疑問。
また、緊急の災害時に0歳児3対1で安全に逃げられるのか疑問。カートの配置基準もないし、地震時の机の下はそもそも机がないため、大きな布をかぶって対応しているがその基準も指導も予算もないことに疑問。

●保育は「子どもの最善の利益」を一番大切に考えなければならないはずなのに、保育サービスの点だけが、保護者及び社会全体に浸透してきている事で、親が主体的に子育てをすることができない。(保育園に任せれば何とかなる)保育者が頑張るほど矛盾や無力さを感じてしまう。

●社会全体が子どもを大切に育てる事に、目を向けられるような社会になると、子どもの生きる力がアップしていくのではないかと感じている。
現在勤務している園では、職員数保障されている環境下で働くことができている。

●1人ひとりの子ども達に寄り添った保育を大切に行っているが、現場では個別に丁寧に関わらないといけない子ども達も増えている。しかし世の中職員配置は変わらず、やらなければならない事(人手が必要とされれる業務)が増えている現状がある。

●保育士がどの園も多く配置される環境が、子ども達にとって人的環境、物的環境的にも保育の質が整うと思っている。現状すぐに変わらないと思っているので、理想は理想なのだ・・と現状を受け止めて、出来る事(子どもの成長を促す取り組み/職員が健康的に働ける環境)を継続的に作っていく事が、理想でもある。

●保育環境を統一しつつ、年齢に合ったものを用意すること。子どもが自分で学び、考える力を育むための大人の関わり方を皆が意識すること。

●子どもたちを真ん中に見据えた保育を目指し、子どもたちが将来社会に出た時にしっかりと生きる力が育っていることを心に置きながら行かなくてはいけないと考えています。日々の仕事に追われ、保育が疎かになってしまったり、子どもへの願いが感じられないことも多々見受けられます。何を大事にしていかなくてはいけないのか、保育者は子どもにとって環境の一部であることを忘れないでいたいと思います。ただ日々を過ごすのではなく、子どもたちの人生の大切な始まりの時期を共に過ごす責任を感じていかなくてはいけないのだと思います。

●保育、幼児教育大切さ、そして難しさがなかなか世間に伝わっていないのでは?と思う。保育の質、子どもたちにとってどんな保育環境が必要なのかも、それぞれ園や家庭の特色がありつつも根本的なところでは同じはずなのに、違いが大きくなっているようにも感じることがある。また、保護者と保育者の想いのズレも大きくなっているように思う。子どもの捉え方や関わり方、子どもに求めることなど、本来同じ方向を向いていかなければいけないのにと思うことが多々ある。なので保育、幼児教育の大切さを知ってもらうことや子どもたちをどう捉えてどう関わっていくかということを子どもに関わる全ての人と擦り合わせていくことが課題なのかもしれない。

●子どもも保育者も楽しめる保育を目指していきたい。

●10の姿など、指針がかわりつつあるが、それを園としてどう取り入れているのか他の園共有をもっとしていく必要があると思う。以前より園の特性があまり出てないようにも感じる。

●保育者の人数や、配置基準など求めていることに対してそれでできているのか把握されているかも気になる。

●子どもの命を預かる仕事なのに、社会的にその重要性が感じられない。

●子どもが主体の保育

●職員間コミュニケーションがとれている職場は保育の質の向上につながっている。

●感染症が流行する中、少しずつ以前の保育が戻ってきつつあるように思うが、過ぎてしまったらもう戻ることができない幼少期。三つ子の魂百までともいうが、本当に大事な幼少期は大人の「たった3年」という感覚とは大きく異なると思う。制限ある中でも沢山の経験をさせてあげたい。

●「子ども主体」と「子どもの言いなり」の違いを保育者と保護者が共通の理解を持てるようになるとよいと思う。

●若手、中堅と言われる職員が育って行かないのが課題。なり手が居なくなるからと実習生も優しく、怒らないで、という風潮や学校側からの働きかけなどもあり、基本的な事が分かって居なくても指摘や指導がしっかりとされずに、そのまま現場に出てきてしまうのが課題だと感じています。

●理想は、職員が互いに育ちあえる風土があり、日々の保育を楽しみながら共有して行かれる保育が出来るようになればと思います。

●子どもの立場から権利が守られ、育ちの環境が保障されること。

●行政のルールが監査のたびに増えていく。書類仕事が増えて、保育時間が削られる又は、残業が増える。

●どんな場面でも子どもの気持ちに寄り添い子どもが自分を乗り越えもっと自分を良くしたいという気持ちに対する支援をすることが理想の保育です。

●子どもの声をどれだけ活かせるか

●保育技量は個々のやる気と時間が解決してくれると思っているが、人としてという部分、社会人としてというところから欠けていることが多く、人を育てる保育士自身にそこが欠けていたとしたなら、そんな大人に育てられどんな大人が育っていくのかという不安にかられる。そして、まだまだ、保育士がやらせたい、経験させたい活動の提供が主になっている。
そこを「こどものやりたい」を主体に、そして、こどものやってみたい気持ちに繋げる活動の提供の仕方を学び、こどもが遊び、経験の中で自ら学ぶ、気づくことができるような保育をしていってほしいと思っています。

●時代が大きく変わっても子どもの育ちの道筋は大きくは変わらないと思います。子どもは子どもの中で育つ、人との関わりによって成長していくので保育園においては異年齢で団子になって思い切り遊ぶ、自然物に触れながら興味関心を広げていく保育をしたいと考えています。

●もっと子どもの気持ちを考えた保育が必要。環境が整っていない。

●保育はチームプレーだと思っていますが、実際に園では子どもたちの情報が常に共有されていて、園長先生をはじめ保育士、保育補助の先生みんなで一丸となって子どもたちのためによりよい環境を作ろうと努力しているように感じます。
ただ、先生ひとりひとりの保育観はあまり共有されていないのかなと思うこともあり、他の先生たちがどんな保育をしていきたいのか、(基本的な生活習慣を身につけられるようにしっかり指導していきたいのか、それよりも、子どもたちに保育園という場に安心感を持ってもらえるようにたくさんの援助をしていきたいか、など)知りたいなと思うことがあります。
また、知った後で保育観の違いをどうすり合わせていくのかが課題かなと思います。

●子ども主体、個々の個性を尊重した保育

●フラッシュカードや九九、漢字提供の保育をいまだに推奨しているところがある。

●新しい感覚で昔ながらの保育に疑問を持つ事、昔から受け継がれてきた保育の伝統など、若手保育者とベテラン保育者がお互いの見える視点を共有することが課題だと思っています。

●個性に、合わせた保育士の研修(学べる時間)

●園目標などのビジョンを全員で共有すること、またそのビジョンに向かい取り組んでいく過程で一緒に考えていくという雰囲気作りが大事だと切実に感じています。公立園勤務のため人事異動が頻繁にあり、園長が変わるたびに正解が変わる状態。正解を作らないことでなんとかなっていると思うが、それぞれの感性やこだわりだけで突き進むしかないが、それ故に子どもたちに毎年の積み重ねをさせてやれないことも多い。
また人間関係をいかに良好にしていくかということに、もっと精力を注ぐべきと思う。まずは労働条件を充実させ(有給休暇完全取得、休憩時間完全取得、持ち帰り仕事なし、無駄な残業なし)、余裕のない状態を作らせないことは必須。その上で、一人ひとりが周りとどのようにコミュニケーションをとっていくといいのかを学び、実践していくこと。クラスの相方と一年うまくやることが私達の仕事であるという格言もあるくらいです(笑)保育のスキルはもちろん、コミュニケーションのスキルを学ぶことにも重きをおいていくような風土がほしい。私達保育士はコミュニケーションのプロなのですから。

●保育所への予算が足りない。(コロナ対策にもほとんど加算なし)

●国からの保育士の給料補助が足りない。

●予算が少なく、消毒等の対策ばかり増えるので、木のおもちゃ等豊かな環境が整えられない。

●保育において、子どもの願いと保育者の願いが重なり、共に進めていくことが理想。子どもの願いが実現することも、保育者の願いが実現することもどちらも大事にしたい。具体的な活動だけではなく、大きな方向性としての保育を実現できるようにしたい。

●とにかく、子どもに対しての保育士の配置基準がキツすぎる!
保育中もそうだが、早番遅番を回すのが大変。
子ども達の保育時間は長くなっている(大多数は10時間くらい)が、今の配置基準では早番遅番などがまわらない。人が足りなくて。
未来の大人を、日本の未来を担う人を預かっている。命を預かっている。それに見合った給料を考えてほしい。

●保育士の配置基準について。発達の問題については、病名診断などで加配となることが多いですが、発達以外にも、家庭の問題など環境要因で不安定なお子さんが増えています。

●柔軟に対応すること、個別対応が求められるが、人員がたりていないため、保育者はクラスをまとめたいが、対応が難しく、結果保育崩壊している場面がある。

●主体性の意味や本質を正しく理解すること

●見てくればかりで、子どものことを考えてない保育。

●保育の質、という質問の設定が曖昧に感じます。

●発達支援について保育士誰もが勉強し、多様な子どもたちの理解をしていかなければならない。まだまだ課題だと思います。

●保育という、人が人として関係性の中で関わり合い、また時には一対一でかかわらなければならない働きであるにもかかわらず、社会的評価が低く、安心と安定感と将来への希望や見通しをもてる職種、職場になっていくべきだと思う。1施設の単位で頑張っても限界があり、やはり国家的な改革が必要だと感じる。北欧などのように、三つ子の魂に関わる働きが、大切にされる社会を実現させる方向へと進むことを願っているところです。
それぞれが持つ保育感の一つ一つを話し合い、意見や思いを出し合いながら、理解を深め、何を大切にしているのか?何を目指しているのか?軸を明確にしていく。

●支援の必要な子どもが増えてきてクラス運営の難しさ。一斉保育の難しさ

●子どものやってみようという気持ちをいかに自然に引き出すことができるかを日々試行錯誤していきたい。

●l  社会的に幼児教育や乳児保育の大切さがまだまだ認知されていない。
将来の納税者と言う意識なく、保育の質を高めることは学力向上にもつながる。これからの日本の担い手を育てると言う意識も低い。
l  現場の保育者も忙しさを言い訳にわかっていても実践にまでいたらない現場もある。保育者も主体的に学ぼうとしなければやらされているだけではよくはならない。
l  子どもにとって最善の利益を一つ一つ考える。保育の当たり前はほんとは誰のため?を見直す。一斉保育の利害をしっかり学ぶ。子どもの人権を守る。などを今、学び直している。
l  小学校は主体的対話的深い学びと言いながら、従来の対面教育から何も変わろうとしない。

●子どもの可能性は無限大。
それなりに子どもは成長していくが、そこをそれ以上に伸ばす幅は大人次第とも感じる。
子どもにとって最大限の支援を考えなければ、今は保護者にとっての支援ばかり。このままでは、日本はもっと殺伐とした世の中になっていくのでは。格差がもっと広がると懸念する。
子どもを生みたい育てたい人も減っていくのかも?と感じるこの頃。
微力ではあるが、今住んでいる地域の就学前の環境が少しでも良くなるようにと願って保育所などと連携しながら行政で担当者として働いている。

●子どもを真ん中としたあったかい保育園
その先の小中高に繋がるその子らしさが尊重できる社会
それらの理解の浸透!

●l  保育界の不安定さ。
l  義務教育として位置付けられていない不安定さ。
l  だからこそ個々のこだわりにより左右する不安定さ、と魅力の差
理想は、子どもの人権の確保、子どもの世界の保証

●子ども主体になっているか?
保育者が保育に悩みながらも楽しく子どもと関われているか?
職員に同僚性があり、家庭と園とが、一緒に子育てできる雰囲気があるか?

●保育者のメンタルヘルスは大切。
課題は、保育者が働き続けたいと思える労働環境ではないこと。給料、時間、仕事量等々。
理想は、子どもが持っている育ちの力を発揮できる為の保育環境作り。

●3歳以上での幼児教育保育の質の向上を統一されているのに、運営費の格差があることに全く納得しない。
なぜにあんなにもこども園と認可保育園の3歳児以上の単価が変わるのか?
同じ日本のこども達ですよね?
あと、保育士配置基準も4.5歳児30名に対して保育士1名とか、国の配置基準、もう虐待ですよ。
配置基準も見直さないのに指針には一人一人を大事に、とか謳っている。
保育の質の向上とか笑わせないで欲しい。どの口が言ってんのって思う。
やはり、未だに昭和の保育してる園の園長や理事長が保育観を学び続けないと保育士はきついだろうね。

●まずは保育士の人手不足を感じます。採用にあたってあらゆる手を尽くしたり、新しいものを取り入れるなど採用側も努力が必要ですが、人手不足がクリアできれば、現場での保育をさらに余裕を持って取りかかれたり、人材育成の面でも、もっと保育士同士が関われる時間が作れることで、『保育の質の向上』が叶えられると思います。

●教育は学校教育、家庭教育、社会教育等多岐に渡っているのに、学校教育にしか着目していない研究者が多い。そして、現場のせいのように語る。現場は現場で日々の生活をいっぱいいっぱい過ごしている。
保育所は基本生活空間。生活をしながら生活を学んでいく場所であることの確認が欲しい。

●子育て支援のあり方が保護者の負担を軽減させる視点で進んできたので、子ども視点が置き去りになりがちで、長時間集団で過ごす子どもたちの負担や感情について、保護者と共に考える雰囲気が作りにくいことは課題であると思っています。昔のこととあまり比較はしたくありませんが、以前は子どもの代弁者として、保育者が家庭と一緒に子どもの育ちについて考え、少し突っ込んだ話をしながら保護者に気づいてもらう機会が作りやすかったのですが、近年は子ども視点を共有するまでに至りにくかったり、SNSでの園評価に繋がりやすかったりして、園側も様子を見ているうちにタイミングを逃してしまったということがあります。保育者として理想としている保育はいろいろとありますが、子どもを追い立てず、子ども自身の育ちに寄り添いながら専門職として関わる保育。そしてそれを保護者と共に共有をしながら、子ども・保護者・保育者が成長しあえるといいですね。

●コロナ禍、少子化で保育園が余ってきている。

●保育に関わりながら、自分の資質向上に研鑽したいと言う意欲の個々人の差。

●日本の幼児教育は、かなり格差がある。親の満足の為の保育、見栄えの保育が横行している。
また、親も幼児教育で何が大切か分からず、いろいろ意見を言ってくる。幼児教育の本質を国全体で本当にもっと啓発してほしい!!
保育士の仕事をお母さんのかわりだと考えている保育士、世の中の風潮がある。

●資格取得と維持が容易である点。
保育者は学び続けていかないといけない。

●行政は親の顔色ばかり伺っているとしか思えない。親からクレームがつくとなんでもいいから受け入れろと言ってくる。
保育士は子どものためを第一で仕事し、保護者支援も子どものためという部分が大きい。行政にとって保育園は保護者のためのもの。例えば保育園に11時間いるなんて、大人でも耐えられないことを子どもに強いている。
現場と行政の意識の差が大きな壁で、保育の差を生み、保育士が苦しむ原因である気がする。

●人員に余裕がないこと。発達に支援の必要な子どもが目に見えて増え、法律ギリギリの配置では、とても良い保育はできない。クラスにこだわらず、あらゆる職員がチームで保育にあたるべき。

●養成校での見識が就職後に現れていない。在学中の学びが希薄な感じがある。(保育実習のミニマムスタンダードは改訂もされたが、ほとんど機能していない)
だから、保育養成校と現場が協働すると言われているが、養成校は、付属園との関係に留まり、地域にある園との関係がほとんど見られない。

●ピアジェやヴィゴツキー、デューイやキルパトリックの方法論が現在の保育を実践するには欠かせないが、それらを知らない保育者が多い。
それに、OECDの教育方針(スターティングストロングやエデュケーション2030など)を耳にし、学び探求している保育者が圧倒的に少ない。
今後の時代は、VUCAな時代になると言われていて、それに立ち向かうための生きる力の涵養が乳幼児の保育・教育に求められているが、その事についても現場保育士は認識し学び保育実践に取り入れるところが見られない。

●子どもを中心とした、保護者、地域の子育て支援などとの信頼関係をより力強いものとし、保護者が安心して子育てできる環境を整えて行きたい。
核家族が多くを占める今、保育園が担う役割はとても大きい。周りに助けてくれたり、相談にのってくれる人がいればまだしも、もし孤立し閉鎖された空間の中で見通しがたたない子育てを送っている親は本当に不安で大変だと感じる。親が幸せでなければ子どもがかわいいと思えなかったり、楽しい毎日を送る事は難しい。そんな中、共に子どもの成長を喜んだり励ましたり悩みに共感してくれる存在こそが保育士であると思う。お母さんやお父さんを笑顔にしてこそ最終的には子どもの笑顔につながると思う。そういった保護者支援ができるようにと日々努めている。子どもに対しての理想の保育としては、一歳児はこうあるべき、二歳児はこうという概念を捨て透明な気持ちで常に関わることを意識している。子どもは『正論』から一番遠いところにいるのでこうしてほしいという大人の気持ちではなく子どものこうしたいという気持ちをできるだけ考慮できる保育士になりたいと思う。

●保育以外の仕事でも、変化している事をもっと感じられるように、学年がない小学校など、型にはめていた教育から、真逆になった方が、個人の個性をいかしながら、今まで以上に人としての能力が上がっていくことをメディアなどでも多く伝えて欲しい。

●基本的なスキルとして、発達の状況が個人の興味に依存している。そのため、関わりが不適切なものとなっていることに気づいていない。その結果は子どもが学齢期以降に背負っている。

●子どもが今日もたのしかった!と思えるような一日をすごしたい。自主性はもちろん尊重するべきだが、集団生活だからできるこその良さを大事にし、成長できるところを伸ばしていきたい。

●保育士数の最低基準を変えてほしい。人的余裕があると、個別対応がしやすくなり、一人ひとりのニーズに、今よりもっと応えられると思うし、保育士も育つ。

●l  職員の処遇改善。どの園に勤務しても一律の給与形態で、ボーナスも含めて公務員と同じ年収になること。
l  今はギリギリの人材配置なので、職員育成の為の時間と人材の余裕が欲しい
l  子どもの権利条約に即した保育内容にすること
l  一斉保育ではなく子どもが主体となる保育内容を提供すること
l  運動会、お遊戯会などの行事を見直すこと
l  子どもに優しい社会となること
l  親が親として成長できるように支援すること
乳幼児期の過ごし方で、その後のその子の人生が変わってくることがわかってきた今、そのために私たちどんなことができるのか、を考えていく必要がある。

●良いところもダメなところも自分を認めることができ、子どもたちの生きる力が育つ保育をしていきたいです。

●人と人のつながりの中で 困ったときに、この人が助けてくれる!あの人に聞いたら解決するヒントがもらえる!など、人がつなぐ縁かあるのとないのとでは、園作りは全く違うあゆみになると感じている。ちなみにうちの園はほどんどトップにつながる人がいない。

●子ども主体の生活ができるようになってきたが、行事とプールの改革ができていない。保護者の理解を得られていない気がしている。
保育理念をただ掲げるだけでなく、具体的にどのように実践していくか、に課題を感じている。その上で、保育の言語化、見える化の質を高めていきたい。

●少子化のため保育業界は生き残りに大変だと思いますが、決して保育士を減らさず、地域と連動しながら保育園が子育て共育ての拠点となるような政策を打ち出して欲しい。

●こども園、幼稚園、保育園の一元化まで、あと少しだと感じます。保育所を下に見ている方がまだ多いと感じる。また、園長の考え方が古くパワハラ気味なことも気になる。家族経営が多いためでしょうか?

●l  こども家庭庁ができるなら、保育園こども園の厚労省、幼稚園の文科省の考え方も整合してほしい。
l  どの園に就園しても日本の未就学児は、同じ保育教育が受けられるようにしてほしい。
l  教育要領、保育指針の前文を見ても目指すところの違いが分かれている。これからの未来を担う子どもたちが等しく保育教育が受けられる園となってほしい。

●施設の広さと国基準や都基準の配置では理想の保育は遠い。

●最低配置基準が現場では標準基準のようになって、その基準で配置をしようとすること。最低人数ということが抜けていること。

●親が休みの日であっても、長時間に子どもを預けられてしまうこと。保育時間を勤務時間+通勤時間で届けているはずなのに、勤務終了後、帰宅して家のことを済ませて迎えにくるなどがあること。それに対してこちらは何も言えないこと。毎月の退勤時間と迎え時間を照合するような仕組みや職場からこの時間で働いてますもいうような書類などが定期的にあるといい。親が大変になってしまうから保育園に頼るではなく、親が自分で子どもを見られるような仕組みやサポート環境を考えてほしい。
保育園は基本的に日、祝日以外は開いている。新年度準備など通常保育の中でしなければならない。保育園にも新年度準備休園などできるようにしたい。

●保育の理想としては、全ての子どもが自分のペースでゆったりと安心して過ごせる環境を整えてあげられることがよいと思う。そして、更には、興味を示す子どもには、適切な幼児教育を施すのはよいと思う。人数としては、少人数の方が、その子のペースで過ごせる可能性は高いと思うが、少し大きくなったら、少し人数がいた方が、沢山の経験を積むという点では、多くの刺激を受けたり、気の合う友達に出会える機会となるので、良いのかなと思う。

●早期の幼児教育については、私も興味深い。自分の子どもには、早期教育をしてこなかったので、早期教育の効果がどの程度なのか、私も知りたいところ。
ただ、机上の教育というよりは、自然の中でのびのびと過ごしたり、お友達と過ごす中で、思い通りにならない事もあるというのを学ぶ事もとても意味があるような気がします。

●私もまだまだ勉強中で、どのような保育をしたらいいのか確かな答えは出ていませんが、今の保育園を出た時に、少しでも自分でなんとかしていける力をつけてあげられるような保育を心がけてはいます。
あとは、子育てを経験した上で、やはり本人のやる気が一番と思うことがあるので、それぞれの好きな事、興味のあるところで力を発揮出来るよう色々な経験をさせてあげられるのが良いのかなぁ。と思っているところです。

●一人一人がやりたいことを見つけて、それが叶えられる保育、ありのままでも大切にされている実感がある保育、自然とたっぷり関われる日常、保護者や地域の人と一緒に子育てできること、子どもが小さいうちは4時くらいに仕事が終わって延長保育がいらない社会、保育士が更なる学びができるよう何年か大学編入しても戻ってこられる職場環境、小学校とケースカンファレンスが度々できる関係と双方の余裕。等々…

●経験の差は仕方のない事だが保育の現場では経験値の差が保育の質にも関わって来るので、新しい情報も取り入れながらも、保育士の経験値の差が出すぎない様指導出来る先輩が育つ事が必要だと思う。幼稚園は特に勤続年数が短かったりもするので、勤務体制も多様化する事を望みます。

●子どもをひとりの人間として、尊重すること そこが基本だと思います。
理想は、個々のありのままを受け入れ、出来る限りの対応をしたいと思いつつ、それを大事にしようとすると、全体的な環境設定が難しくなる。スタッフ間での、共有力、理想などをもっともっと話したり聞いたりしたいけれど、勤務中はとにかく時間が無く、今はコロナでそれ以上のコミュニケーションを取るのが難しい。

●小さな頃から、人間として一人の人として子どもを見る大人が増えていくことが何より大切で、そこから本当の意味での自己決定や自己選択できる子どもを育てることができる保育が理想です。保育士は「自分は先生だから」と保護者は「自分は親だから」という思いが強く、その気持ちはもちろん理解できますが、だからと言って上から物を言ったり、これが正しいと決めつけるのは良くないと思っています。子どもも子どもなりの思いや考えがあるので、小さな頃からそれを聞いてもらう経験を通して、愛着や自己肯定感を育み、確かな成長につながるんだと思います。

●一人ひとりを最優先にした保育をしたいと思うが、そのためには、ある程度の大人の数も必要。保育士に限らず、地域の力を借りて、さまざまな大人が保育園で子どもたちを見守る施設があってもいいのではないか?
実際、資格のない非常勤さんもいるが、子どもから見たら寄り添える大人の一人だと思う。人のあたたかさを感じて欲しい。

●l  こどもたちに屋内でも屋外でも、もっといろんな遊びを提供してあげたいとは思っているのですが、保育の流れを作る上で実行が難しかったり、事前の準備ができず実行できていないことがいくつかあるので、今後はやってみたいことをどうしたら実行できるかを周りの先生方にも相談しながら実施していけたらと思っています。
l  勤務時間内で帳票類の仕事を消化したり、担当行事の計画を練って準備をしたりというのが計画的に実行できないのが自分自身の大きな課題だと感じています。いつも周りの先生方に頼りながら日々の保育を進行するので手一杯になってしまっているので、周りの先生方のお仕事の仕方から技術を学びながら課題を解決していきたいです。
こどもたちの安心安全、健やかな心と身体の成長のために
l  保育士の人数の見直し、充分な配置
l  労働時間の見直し、短縮
l  事務作業の軽減

●今の子ども達に求められている保育・幼児教育が、時代の流れとともに変化してきているので、「保育・教育はこうでなければならない」という固定概念に縛られている保育者がいると柔軟な保育は難しく、何かやりたくても受け入れてもらえないのではないかと思う。
「これができないと子どもはいい子に育たない」とその年齢にその行動が出来るかではなく、いかに大人を信頼し心からの笑顔で関わることができるかが一番大切だと思う。
その関係性が出来てようやく生きる上での基本的なルールやいのちに関わること・人を欺くことなど、守らなければならないことを伝えいける関係性を築ける保育・教育施設でなければならないと考えます。
上記の関係性を築けぬまま、「この子はダメな子」「問題のある子」とレッテルを貼ってしまう風潮にせず、「その子にとって楽しめることは何か」を追及できる園が理想です。

●各保育者の適材適所の人員配置、保育者集団のモチベーションの維持、共通もしくは保育の目線合わせ、ケアワークよりも、ソーシャルワーク視点での保育展開。

●l  子どもに寄り添い気持ちを汲んであげて、その子どもの気持ちを満たしてあげ安心感、信頼関係を築いていきたいと思っている。
l  保育内容など、パッと浮かび行動に移せるようになりたい。

●創設者の「ねっこ」を育てる保育でそのこのこれからの生き方の力になる保育に感銘しています。
ただ、わたしたちが見られるのはすごく小さな部分で、これから世界が広がったり、家庭の環境でかなり変わってしまいます。
どうか、まいた種が根となり葉っぱが枯れても根が残り体の一部となり、ヒョイと辛いとき楽しいときエキスが残ってパワーとなるといいです。
ただ、時間を預かる保育や金儲けをしている保育、大人が子どもを従える保育がたくさんあるいまだからこそ、わたしたちみたいな保育をする園が増えて、そんな根っこをもつ子どもが増えたらこれからの日本もかわるかも。ま

●今年度の保育目標
自分の子どもを入れたくなる保育園にする。
その目標達成の為に自分が出来ることは?
お互いに尊重、信頼できる組織、仲間をつくること。

●子どもに沢山の経験をさせてあげたいが、世間体などを気にして経験させてあげられない時はモヤモヤする。

●l  日本は、保育時間が長い。就学前の保育は、長くても8時~5時で良いと思う。保育時間が長いのに、欧米の保育を真似る、おかしさ。

●l  保護者の為の保育園になっている。
l  病児保育を作るより、子どもが病気の時は親が休める社会が必要。
l  理想の保育は、意識の高い保育者が少人数の子どもを見る。配置基準は0歳→2対1。1歳→3対1。2歳→4対1。3歳→10対1。4歳、5歳→15対1。
今回、現在の職場でなく、前職について書きました。
ちなみに、保育士32年目。休んだのは産休4ヶ月のみ。

●子どもが主体的に遊べることで育つ意味がわかっていない。

●子どもの気持ちや様子にどれだけ寄り添えるか。

●保育観は一つではないとはいえ、子どもや働く人が大事にされていない場がまたまだあることは、国をあげての問題と思う。
せめてもの人権問題など最低レベルの底上げはしないと、保育、教育の影響は大きい。

●未経験の保育士で入社し、今の園がはじめての保育現場となります。小規模の園ですし、企業主導型の保育園のため、家庭の格差は大きくは感じません。保育の格差は、正直、自分自身、もっと勉強を重ねなければいけないなと感じるところです。現在、保育者みんなで園児を見ていこうという現場のため、他の先生方にご指導いただきながら、頑張っていっているところです。
保護者の方に頼りにしていただける、大切なお子さまを一緒に育てながら見守っていく保育が理想です。
プライベートで、地域の子育て広場でボランティアにも関わっています。
そちらは、さまざまなお母さまが区の窓口から紹介されて訪ねられて来られたりもします。
子育てが正直わからない方、子育てに行き詰まりを感じる方などいらっしゃる場合もあるので、そちらは様々な環境のため教育の格差など感じる場面もあります。保護者の方の緊張がほどけて、少しでも前向きに子育てができる環境のお手伝いができればと思っています。

●子どもの気持ちに寄り添った温かい保育を理想としています。

●保育士不足の課題が大きいです。
どうしたら保育の現場で働きたくなるか。どのような求人、園のアピールが魅力的なのか。日々頭を悩ませている現状。
園によって求められている保育が違うと思うのでそれぞれの環境に合った保育をすること、こどもや保護者から選ばれる園でありたい。

●以前、理想を高く掲げ、障害児保育の専門家である園長の下で2年間働いていました。
保育内容は素晴らしく、新園だったので、園長以下一丸となって実現するために頑張りました。
ですが、あまりの激務に、2年の間に正規職員はほとんど退職。
「子どものために」という言葉が大義名分になり、深夜、土日も仕事をするのが当然の園でした。
年度途中で退職する職員も多く、理想の保育を実現するために、なぜこんなに苦しくなるのか。
職員の数が多ければ良かったのか?(正規が退職して、無資格パートや、短時間パートがほとんどでした)

●時間内に終わらない量の仕事内容を、どうすればよかったのか?

●保育内容はとても素晴らしい。でも、それができない職員(特に若手)に対して、いじめともとれるような指導をするベテラン。
そのベテランも、仕事量が半端なく多い上、責任も重く、自分自身に余裕がない。

●私自身も、体調に異変を感じて退職しましたが、どうすれば良かったのか、未だに自問自答しています。

●今の園は、高い理想を掲げているわけではなく、普通のどこにでもあるといえる保育園です。
定年まで働く職員も多く、平均年齢42歳、若手の職員はいません。
これはこれで、自分たちの資質向上に向けて、と言う方向にいきにくいという課題はありますが、以前の自分の身を削って子どもたちのために頑張りすぎる、という枠に身を置いたことのある自分としては、どちらも取り入れたいと欲張りになっているのかもしれません。

●年齢に対しての保育士の必要配置人数が少ないと思う。年齢の中でも発達の差が大きいので、個々に合わせた寄り添った保育をしていきたい。

●l  インクルーシブ保育。
l  乳児は、担当制で丁寧に愛着関係を築く。
幼児期は、横割ではなく異年齢で過ごす。
l  環境は、幼児保育室全体をいくつかのコーナーにわけ、年齢による担当を決めつつも、全体で見ていく。
l  各コーナーの設定は、そのコーナーに置く物に関心が高い、もしくは得意な職員が主体となって行う。
l  保育の記録は、写真を使用し、写真を使って保育を同僚・子ども・保護者と語り合う文化があること。
l  ICTを取り入れ、事務だけではなく、保育の中で子どもたちも楽しめるようにしていく。

●地域のなかでの保育園、保護者と子どものサポート、新しいカリキュラムの導入。

●こどもたちの主体性を可能な限りサポートする保育が理想です。課題としては、
l  保育士が休憩時間を確保できていない職場も多い。労基法で休憩時間の確保が定められていることを知らない保育士も多い。養成校のカリキュラムに労基法についても含まれるべき。
保育や子育ては大人がこどものために「なにかしてあげよう」と思うとキリがない。休憩時間を確保するために労働時間中は余裕がなくなるのでは本末転倒なので、業務を見直し減らす必要もある。
l  例えば、手書き文化ではなく、パソコンを導入できる部分は導入するとよい。
l  保育施設職員同士のパワハラも多い。
l  使用済みオムツを保護者が持ち帰るのは、職員・家庭ともに負担となっているため、保育施設で処分するとよい。
l  園長が部下の不適切保育を知りながら、どう対処していいか分からず困っている場合も多い。「保育士がこどもに酷いことをするはずがない」という固定観念を改め、保育士研修内容に「不適切保育の対処方法」があるとよい。また、養成校のカリキュラムにも「保育施設内で虐待に気づいた場合」についても伝えられるべきである。

●やはりマネジメントの難しさには実感しています。意識の持ち方や方向がちがう人たちをどう盛り立てていったらよいのか、試行錯誤の日々です。

●幼保の連携、保育の主体性が問題となってはいるが、実際、まだまだ日本の教育は受動的な部分が多いと感じる。

●養成校の学びの違い

●大人にとって都合のよい画一的な集団保育から、子どもひとりひとりに考えたり、気付きをさせる気持ちの余裕がある丁寧で温かい保育、教育ができたら最高だと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?