子育て世代こそ大型客船クルーズ旅行を楽しみ尽くせる
久しぶりに大型客船クルーズを家族旅行に選びました。
コロナ禍も明けた今、移動の大変さを思うと旅行が億劫になってしまうご家族連れにこそクルーズ旅行最高なので、お勧めしたい気持ちで書いてみます。
ちなみにこれまでに私が乗ったクルーズは、下記4回。
エーゲ海クルーズ(イタリア フィレンツェ発着):夫婦のみ
ハワイ四島クルーズ(アメリカ ホノルル発着):長男が乳児
カリブ海ディズニークルーズ(アメリカ マイアミ発着):長男が幼児、次男は乳児
日本の夏祭り周遊クルーズ(今回、横浜発着):長男が小学校高学年、次男が小学校低学年
それらを踏まえての記事です。
そもそもクルーズのなにがいいの?
荷物の移動と預け先の心配がない
ホテルごと移動してくれるので、大きなトランクの移動や預け場所を考える必要がないのは最大の利点です。
ことに小さな子連れだと抱っことか手をつないだりとかベビーカーとかの悩みがあるわけで、荷物の悩みがないのは最高にうれしい。
その代わり、船のに戻るたび毎回手荷物検査はあるものの、乗客であることを示せれば空港なんかよりずっとスムーズなので不便に思うことはないはずです。
保安上の理由から私がお土産で買った包丁のような、持ち込み制限がかかっているものは預ける必要がありますが、裏を返せば船内では安心して過ごせるのでこれは一長一短だと思います。
完全なる非日常
そもそも海の上で生活しますので、終始非日常であることは言うまでもありませんが、直近で私が乗ったダイヤモンド・プリンセス号の大きさは全長290m、重さは11万6千トン近くあり、その中に飲食設備やジムといった地上のホテルが備えるものだけでなく、劇場や屋内外のプール(複数、大人限定エリアとか有償エリアもあり)、スパに美容室(ネイルやマッサージ、鍼灸など)、さらに大浴場(サウナや打たせ湯あり)、カジノ、ディスコ、キッズステーション(スタッフ常駐)、免税店(ジュエリー、嗜好品、美術品、ロゴ入りグッズなどそれぞれ別店舗)がありました。
屋上プールサイド、劇場やクラブ、吹き抜けホールでは朝から晩まで何かしらのイベントがスタッフによって開催されているので、お部屋時間が楽しめない内側の安い部屋(我が家が予約した部屋ですね)に泊まっていても退屈するのは難しかったです。
電波が届かない日がある
これをメリットのほうに挙げるかどうかは賛否両論かもしれませんが笑、いま陸上なら国を問わずまずどこでもつながってしまうインターネットから切断される環境を作れるのも、リフレッシュを目的とする休暇での過ごし方としてとっても重要ではと思います。
ちなみに、お金を払いさえすれば、衛星を使った回線とのWi-Fiもつながります。とはいえデバイス1台10日間で4万円ほどと、海外SIMやグローバルWiFiほど気軽な金額ではなかったので、私はあえてデジタルデトックスに専念しました!
むしろ安上がり
いろいろな人と会話していると、日本人の多くの持つクルーズ旅行のイメージは最高級客船のもののようなんですよね。
お金持ちか、一般の人なら退職金をつぎ込んで申し込んで、船内では常にフォーマルウェア、というイメージでしょうか。
でもそれ、一部の客船だけなんです。
今回の日本周遊クルーズは特に、一日2万円未満の予算で、宿泊と一日3食(というかほぼ24時間食べ放題)が含まれます。
国内旅行にしても、旅行の風情を楽しめる宿泊施設に泊まって夕朝食付きにしたら一泊2万円ならかなりお得ではないでしょうか。
でもクルーズ旅行代理店さんのこの記事の内容がおおかた正しいイメージで、多くの外資系クルーズがカジュアルクルーズであると考えてよいように思っています。
でも安心してください、ラグジュアリーにアップグレードする方法はありとあらゆるところに仕組みがありますので、もちろんスイートまでのいろんなクラスのお部屋があるし、滞在中のデザートや飲み物などを有償メニューまでカバーするパッケージがあったり、レストラン、スパでの美容や鍼灸での集中療法、アートオークションもあればお金を賭けての遊びなど課金先には事欠きませんので!笑
元気でも、元気じゃなくても、海でも陸でも楽しめる
今回の日本のクルーズは、まあとにかくご年配の方が多かったです。
ブッフェを見ていると平均年齢65歳を超えていそうで、7割は高齢者では?という印象。
一度、相席スタイルを敢えて選んでのアフタヌーンティ(簡易的なもので、無料です)に参加したのですが、ご一緒になったOver 70な感じのマダムたちのクルーズの楽しみ方を聞いてみたところ、私たちのそれとは程遠くスローでした。
寄港地で敢えて船から下りない、という選択肢もあるのがクルーズのいいところだと思います。
子供が小さかったり体調を崩しても、船内にとどまってもその日が何もなかった日にならない、これはけっこう親側の精神的ダメージを和らげるように思います。
デメリットもありますけどね
揺れる
船ですから当然ですが、どんなに大きな船でお天気が良くても、体に感じる程度には揺れます。たとえて言うなら震度1とか2が断続的に続く感じ。私は停泊中と航行中では全然揺れ方が違うのを体感していました。
とはいえ、客室内に置いてあるものが倒れたりテーブルの上から滑り落ちたりした経験は今のところありません。
一日もして体が慣れてしまえばなんてことないのですが、私はちょっと酔いやすいほうでもあるので、初日は毎回酔い止めを飲んでしまうことにしています。そうすると二日目からはなんともなくなって、楽しく遊べます。
あとは、家に帰って2日くらいは私は地面が揺れている感覚が残ったりします。
言語
日本で造船し日本の周りをぐるぐる航行しているダイヤモンド・プリンセスですら、船内のスタッフは過半数がフィリピンと南アフリカ出身、という感じでした(ネームプレートに書いてある)。
周囲を見ていると、レストランなどでの簡単なコミュニケーションは向こうの片言の日本語とこちらの片言の英語でもどうにでもなってる感じでした。
ただ海外発着のクルーズは英語が少しできないとちょっときついです。
初日の乗船後すぐに緊急避難訓練が義務付けられていたりしますので、英語に自信がない方は、上記のリンク先のような旅行代理店経由で日本人ガイドさんがついていると安心かもしれません。
日本人スタッフが日本語の船内新聞を作ってくれている船もありましたが(ディズニークルーズだったかなー…記憶があいまい)どうしても心配ならあらかじめ日本人クルーの乗っていそうな航路を選ぶのもよいかもしれません。
もしかして、にっぽん丸や飛鳥は船内のスタッフが全員日本語が流暢なのかしら、もしこの記事読んでいて乗船経験ある方がいたら教えてください。
日程の融通がきかない
短いものから長いものまでいろいろあり、富豪なみなさんは半年間乗りっぱなし、なんてこともあるらしいですが、我が家は共働き庶民一家なのでそうもいきません。
航路と日数が限られているので、どうしても事前に予定して仕事を調整する必要は出ます。
我が家の場合前年の10月に予約して、8月の11日間のクルーズに出かけました。
例えば月ごとに繁忙期があるようなお仕事の方は、なかなか調整しづらいのは確かかもしれません。
人と会わないことはない
人見知りゼロな私にとってはこれは全然デメリットではないのですが、もしこれを読んでいる方が「休暇と言ったら人里離れた秘境の宿で引きこもって永遠に読書していたいの」という休暇のご要望をお持ちの場合は、おそらく別の旅行スタイルがよいと思います。
スタッフもフレンドリーでガンガン話しかけてきますし、常連さんらしき乗客の皆様も日本国内とは違った雰囲気で気さくに話しかけてきます。
強いて言えば船の最上階のスイートルームの占有バルコニーで水平線を眺めつつ毎食ルームサービスの食事をし誰とも会わず、地面を踏むのは下船時、という楽しみ方もできなくはないですが…、そんな経済的な余裕のある生活をしている方はたぶん、ワーママが書いたこの記事を読まずとも、クルーズの醍醐味をすでによくご存知な気もします。笑
サステナブルではないかもしれない
乗っていて、これが実は私にとっての一番の懸念でした。
目に見える排気…環境が心配になったりします。
そして延々と提供され続ける食べ物、テーブルを離れるとすぐに下げられてしまうナプキンとカトラリー…どれだけの資源を費やしながら航行しているのかな、と心配になるのも事実。
排気量について調べたらまた追記しようかと思いますが、暗闇の海の上で煌々とスクリーンを光らせて爆音で映画流したりしているのはちょっと、サステナビリティを意識する昨今の流れには時代錯誤かなとは少々思ったりします。
各社のウェブサイトなどでCSRやESGについての情報までチェックして選べると、本当はいいのだろうなと思います。
おまけ:準備のコツ
ここから先は、自分の備忘録を兼ねこれからクルーズに乗る!って決めた方に向けて書きます。
YouTubeを見ておく
今は本当に便利で、ちょっとググれば簡単に動画で関連のある情報が手に入ります。
私が見て役に立ったのはこのお二方。
クルーズの日本人クルー勤務経験者のエリさん
https://www.youtube.com/@nomaderi
トランクを持たずリュックで海外旅行するコツ満載なさよさん
https://www.youtube.com/@sayotabi
あとは、クルーズ会社がアプリを作って船内生活を快適に過ごせるようになっていたのは本当に感動でした。
WiFi課金していなくてもこのアプリだけは船内で使えて、同行者が広い船内のどこにいるかわかったり、フロントまでいかなくても問い合わせができたりと、とっても便利でした。
寄港地の下調べ
良くも悪くも寄港地が多いので、どう過ごすか?を前もって考えておくとよいです。
寄港日の楽しみ方ですが、国内ならざっとこんな選択肢があるかなと思います(これはなかなかググっても出てこない情報です!笑)。
寄港地で下船せず船内で楽しむ
お金も下調べも不要で船内も空いていて快適に過ごせる
もったいない…?
港周辺を徒歩で移動できる範囲で観光する
お手軽で低コスト、現地の雰囲気が楽しめる
港によって周囲に何もない、毎回港ばっかり(いつも海鮮になりがち!笑)
港の最寄レンタカー店で車を借りる
自由度は最高、隣県へも行けたりする。
レンタカー店までの移動にも余計に費用が掛かる。同行人数が多いならお得
船が用意するシャトルバスで観光に便利なポイントを往復する
大体観光に便利な場所まで連れて行ってくれる
費用は寄港地による
船が催行するツアーに参加する
優先下船、出航までの乗船保証、花火やお祭りは有料観覧席付き
半日で一人2万円以上するなど、とにかく高い!
現地が催行するツアーに申し込む
現地タクシーで観光する
自由度が高い、運転士さんのお話からいろいろ知ることができる
高くつく(終日チャーターコースなどがある場合は割安)
お金で時間を買う選択肢は5です。
年配の方々はこれを選びがち。
下調べ不要で優先下船でき、観光スポットをしっかり押さえて必ず出航時間に船に戻れるので安心ではありますが、家族全員でツアー参加、となるととても高くつきます。
家族で行くなら、運転できる人が同行者にいれば4&3の合わせ技が一番良いように思います。
実際我が家は最寄りのレンタカー店までタクシーで行き、(鳥取の境港だけは港にレンタカーが来ててくれて感涙ものでした!)レンタカーであちこち移動し、早めに船に戻って無料の夕食、というのを定番化しました。
注意すべきは6で、悪天候などで寄港地をスキップ(抜港と呼ぶらしい)することもあるので、プランBの策定が必要なのでおすすめしません。
ちなみに出航時間までに船に戻れないとその先の寄港地まで陸路で移動してそこから改めて乗船するか、そのまま帰宅するかということになります。
持病の薬や常備薬は万全に準備して乗る!
船内にはドクターが乗っているそうです。
じゃあ安心、と思うでしょ?ところが、ここは海外方式で、医務室は入室するだけで数万円の課金になるようなこともあるので、常備薬はぬかりなくお持ちください。もしくは、寄港地に着くのを待てるなら、海外であっても海外旅行保険使って陸上で診察もしくは薬局へ行くほうがよいです。
(何を隠そう昨年マレーシアで5日間入院し、22万円+移動費+必要経費を旅行保険で全額カバーされた経験があります!笑)
終わりに
と、とりとめなく書き連ねましたが、少しでもクルーズ旅行に興味がわいた方がいれば幸いです!
ジャパネットなんかでは盛んに格安クルーズを紹介していたりしますし、2028年には日本にディズニークルーズが就航するそうですし、今のうちからぜひ選択肢に入れて楽して楽しい家族の思い出を作る機会が増えればこれ幸いです!
我が家今回のクルーズから帰ってきて数日しかたっていないのですが、航路のうち4日あった終日航海日には一日4食以上食べてはプール三昧していた食いしん坊次男が「船に戻りたい」と毎日言っており、来年もまた乗る気配がします。笑
もし来年のお盆時期にダイヤモンド・プリンセスに乗る方がいたらぜひご連絡ください!
子供たちをキッズステーションに預けてバーで飲みましょう。笑
それでは、お盆明けの仕事みなさんがんばりましょう!
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