見出し画像

2017年 第80回野村狂言座(1)

2017年にfacebookに書いた記事の転載です↓

今年最後の野村狂言座。年4回、水道橋の宝生能楽堂での公演が第80回!
こんなに続くなんて、おめでたいですね🎉 今回も狂言3曲、たっぷり楽しませていただきました。テーマは「争い」?


1曲目は名古屋からいらした井上親子の客演で「舟ふな(ふねふな)」。
主人と太郎冠者がお出かけして、船着場にさしかかり、主人は太郎冠者に舟を呼べという。太郎は承り「おーい、ふな!」。主人は焦って「違うだろ、ふねだろ。そんなに大声で間違ってみっともないぞ」。そこで太郎冠者は、船着場も船人もふなじゃないか、とか和歌を引き合いに出したりとかして、主人をやり込めるんです。

2曲目は、待ってました! の万作先生&萬斎さんのコンビで「宗論」。
文字通り、宗教論争のお話。旅先で出会った法華宗のお坊さんと浄土宗のお坊さんが、論争でお前が負けたらうちの宗派に入れ! と争います。

浄土僧の万作先生の方がしつこくて「嫌がらせでやろう、うっしっし」みたいなシーンが多く、萬斎さんはタジタジ。嫌がらせが成功した時の万作先生の嬉しそうな笑顔がたまらなく素敵❤️
どっちがいいお経か、という話では「随喜は芋茎(ずいき)と同じだから、こっちの方がうまそうだ」とかもはや宗論じゃないだろう、と突っ込みたくなるような言葉のバトルに。


この曲は前にも見たことがありますが、実はあんまり印象に残っていませんでした。配役のおかげでしょうか、こんなにテンポよくて面白いお話だったのかとびっくり‼️  ラストは楽しい大団円っていうのも、意外に珍しいかも。
平和な年の瀬を願いたくなります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?